あー…、転職活動ってどうやればいいんだろー
仕事しながらって辛いよね
転職活動って仕事をしながら進めなければいけないので大変ですよね。
現職の仕事に加えて、「仕事探し」をするのはどうしてもハードなスケジュールになりがちです。
できるなら転職活動なんてしたくないです
でも現職で「このままでいいのかな…」という疑問を抱き続けながら働き続けるのも微妙なところですよね。
この記事でお伝えする「やってはいけない6つの過ち」とは、ようは「段取りをする力」のことです。
- 仕事をしながらの転職活動でやってはいけないのは会社にバレる行為
- なりたい自分を目指すための転職活動なのでまずは自分の価値観を整理する
- 有給消化など退職までの予定を逆算して計画的に行動していく
転職活動というのは決して簡単なものではなく、1度の失敗で人生が狂うほど重大なターニングポイントになります。
そこに求められるのは「転職の成功」というゴールに向け、逆算する段取りが重要になるのです。
この記事を書いている僕は、人事として15年の経験に加えて国家資格キャリアコンサルタントとMBA(経営学修士)を保有する「転職のプロ」です。
また僕自身も8回の転職を経験しキャリアアップを実現してきました。
記事を最後まで読んでいただくことで、転職でやってはいけないことがわかるので、働きながらどうやって転職活動を進めればいいかがわかります。
ぜひ最後までお読みください!
【違法なの?】仕事をしながら転職活動のやり方を説明
はじめに仕事をしながらの転職活動について、どうやればいいか全体像をお伝えします。
まず、仕事をしながらの転職活動は「違法」ではありません。
僕たちは「憲法」によって転職を自由にすることが守られているからです。
日本国憲法(昭和21年憲法)第22条第1項においては、「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」と規定されており、これは、職業選択の自由を保障しているものである。
引用:厚生労働省|憲法22条に規定する職業選択の自由について
まれに「就業規則」で在職中の転職活動を禁止している場合があるようですが、その場合でも憲法の方が強い効力を持ちます。
これなら別に気にしなくていいんだね
誰でも自由に転職ができます
僕は8回も転職をしていますが、そのほとんどが仕事をしながらの転職活動でした。
仕事をしながら転職活動をするために必須だったサービスは以下です。
- 相性のいい転職エージェント
- ビズリーチでプラチナスカウトを待つ
基本的に転職活動は情報戦です。400万以上ある企業から自分に合った応募先を探すことは不可能です。
転職エージェントなどから情報が入る仕組みをつくることで、仕事をしながらでも応募企業を効率よく選定できる状況をつくります。
特にビズリーチでもらうプラチナスカウトは、企業が自分を見つけてくれるので効率的にマッチングが可能です。
効率が大事になります
また在職中の仕事の忙しさはどうしようもありませんが、効率よく転職活動を進めるためには、ある程度現職の仕事を割り切る必要があります。
ポイントは「時間をつくる」ことです。
- 残業をしない
- ランチ・飲み会を断る
- 評価を諦める
転職活動はとにかく時間が必要です。その時間をつくるために現職への関わりを必要最低限に抑えるのです。
一般的にこれを「静かな退職」といいます。
静かな退職、と言っても実際には仕事を辞めるわけではありません。これは、仕事を続けるために最低限のことだけをすることを意味します。つまり、契約上義務付けられている職務だけを遂行し、それ以外の余分な業務を「辞める」のです。
引用:Meta|静かな退職とは
静かな退職は、ある意味周りの目を気にしない仕事のスタンスともいえます。仕事をしながら転職活動をするためにはある程度のリスクはとる必要があるのです。
もちろん静かな退職をしなくても転職活動ができる時間をつくることができるなら、あえてリスクをとる必要はありません。
とにかく自分の時間をつくりその中で応募企業とのマッチングを繰り返していくこと。
これが回せるようになったら転職活動を成功させる確率はグッと高くなります。
転職活動でやってはいけないことのまとめ
ここまでは、仕事をしながらの転職活動のやり方をお伝えしました。
ここからはこの記事のテーマである「やってはいけないこと」を6つ具体的にお伝えします。
転職は段取りをする力が試されます。どうすれば効率的に「企業とのマッチング」を繰り返すことができるかを考えていきましょう。
やってはいけないことは以下の6つです。
- ①事情がない限り現職を先に辞めてはいけない
- ②転職活動のスケジュール管理を適当にしない
- ③自己理解が不足したまま応募している
- ④就業規則違反になることはしない
- ⑤退職のタイミングや手続きを把握していない
- ⑥転職活動をしていることを誰かに伝えてしまう
なんかすごく多い…
これでも大事なことだけなんだよ
この後、具体的に人事目線も加えて「やってはいけないこと」をアドバイスします。
1番大事なポイントは「先に辞めない」ことです。
保険として「現職にとどまる」可能性を残しておきましょう。
仕事をしながらの転職活動が原則ですが、忙しすぎてどうしても先に辞めて転職活動をする人が一定数います。
ビズヒッツ社の調べによれば、「辞めてからの転職活動」を選ぶ人が約26%もいることがわかります。
先に辞める理由として、転職活動に十分な時間をつくることができるというのが大勢の意見ですが、転職活動中に無職であることは大きなリスクです。
あまりおすすめできません
人事目線で求職者を評価する際にも「離職中」はマイナス評価になる可能性が高いです。
僕も離職中の求職者を見たら「計画性がない」という懸念をまず持ちます。
転職を成功させるために、先に辞めないことも含めた仕事をしながらの転職活動でやってはいけないことを一緒に確認していきましょう。
①事情がない限り現職を先に辞めてはいけない
前述した通り仕事をしながらの転職活動がセオリーです。
辞めてしまうことは一見転職活動が楽になりそうな印象を持ちますが、逆に自分の首を絞めることになる可能性があります。
人事としてはリスクがあるので「先に辞めること」はおすすめしません。
- 現職にとどまる可能性を残しておく
- 空白期間をつくってしまうリスク
現職にとどまる可能性を残しておく
転職経験が少ないと、勢いで先に辞めてしまったりしてしまうことがあります。
まず前提として、転職しない可能性も考慮しておくことをおすすめします。
- 転職は簡単だと思っている
- 転職すれば問題が解決すると思っている
- 現職を先に辞めてしまいたいと思っている
人事としてアドバイスをしておくと、転職をあまく見ていると必ず後悔してしまうことになります。
僕の経験では、はじめて働いたファーストキャリアはグラフィックデザイナーでした。
しかし割に合わないと感じて勢いで先にやめてしまったのです。
当時は何もかもうまくいくと思っていました
さすがに甘すぎるのでは…
しかし現実は厳しく、第2新卒の僕はそんなに簡単に転職先が見つかることはありません。
先に辞めてしまっていたので、貯金が底をつく恐怖と内定がもらえない焦りに不安な日々を過ごしていました。
結果的に大量採用をしているブラック企業の求人にひっかかってしまうことに。
そこから僕の「ブラック企業人生」がスタートすることになります。
人生が狂ったといってもいいです
転職は内定がもらえればいいというものではありません。自分がなりたい姿を目指すための手段でしかないのです。
先に辞めてブラック企業などの劣悪な環境に、入社してしまったら本末転倒もいいところです。
転職活動をしてみて「現職がよかった」と感じるのは意外とよくあることです。
またエン・ジャパン社の調べでは、転職エージェントの目線から見ても3人に1人は現職にとどまるべきと回答しています。
現職にとどまるべき理由のトップは、「市場価値」と本人の希望にズレがあることです。
実際転職活動をしてみないと自分の評価を客観視することはできません。
しばらくは現職で経験を積んだほうがいいというケースもあり得るのです。
空白期間をつくってしまうリスク
空白期間とは前職との間にできる、企業に在籍していない「無職」の期間です。
「空白期間」は2ヶ月から3ヶ月程度であれば問題ないと判断されます。
しかし、無職の期間である空白期間が4ヶ月以上ある場合は「何をしていたのだろう?」と人事から疑問を持たれてしまうのです。
4~6ヵ月になると、転職活動をしていてもなぜ長引いているのか、転職活動でないのであれば何をしていたのか理由を聞かれることが多くなります。
引用:JACリクルートメント|面接での経歴の空白期間の好印象な答え方は?ブランク理由の説明のコツ【例文付き】
人事は空白期間にリスクがないか読み解こうとします
探偵みたいでこわい
洞察力の高い人事は、空白期間の情報だけでも十分その人の、人となりなど特性を読み取れたりするものです。
実際、僕も人事として書類選考をする場合は空白期間に対して仮説を立てて、合否の判定を下すことがあります。
先に辞めてしまった場合、転職活動が決まるまで空白期間が伸び続けることになるという大きなリスクがあります。
ビズリーチ社の調べによれば、転職活動に3ヶ月以上かかっている人は半数以上いることがわかります。
何も考えずに先に辞めてしまった場合、空白期間が長くなるリスクがあるということです。
さすがに怖いな…
なぜ転職活動はこんなにも時間がかかるのかというと、シンプルに選考に時間がかかるからです。
- 書類選考の期間
- 面接結果が出るまでの期間
- 内定が出るまでの期間
全部スムーズに行ったとしても1ヶ月くらいは必要です。
内定が出るまでひたすら繰り返すことになるのですが、書類選考がまったく通らないという事態も考えられます。
ちなみにマイナビの調べでは平均応募数は約8社で、年齢が上がれば応募する数も増えています。
まとめると、先に辞めるリスクは空白期間を長引かせるという、大きなリスクがあります。
また、1度空白期間をつくってしまうと、その後転職をするたびに空白期間について答えなければならなくなるため先に辞めることはおすすめしません。
②転職活動のスケジュール管理を適当にしない
さて2つ目のやってはいけないことは、転職活動のスケジュール管理についてです。
転職活動は時間との戦いです。
時間を確保できる見込みがないまま転職活動をすることは無謀ともいえます。
すべてを完璧にこなすことはできないので現職との向き合い方などを事前に見直していく必要があるのです。
- 転職活動に充てる時間をつくる
- 現職の業務を疎かにしない
転職活動に充てる時間をつくる
転職活動は準備から含めるとやることが膨大です。
応募して面接すればいいというような簡単な話ではありません。
- 自己分析をしてキャリアを棚卸しする
- 必要な書類の作成や転職エージェントとのやりとり
- 応募企業の選定や面接の対応
上記を細かく分けると、かなりの作業を自分の時間でこなさなければならないことがわかります。
転職活動のやること | |
転職するための準備 | 自己理解を深めるこれまでの経験や成果を棚卸しキャリアビジョンの検討相性のいい転職エージェント探し転職サイトへの登録 |
応募書類の作成 | 自分の経験や成果をわかりやすくまとめる履歴書・職務経歴書をつくるなぜ転職するのかを整理する転職活動の中でブラッシュアップする |
実際の転職活動 | 企業の選定と応募やスカウトの対応面接日程の調整応募企業の理解を深める面接対策カジュアル面談や面接の実施SPIなど適正検査の準備 |
内定の意思決定 | オファー面談の対応内定を承諾するか決める現職へ退職を伝え引き継ぎの予定を立てる引き止めの対応と退職手続き |
こんなにたくさんやらないといけないのか…
これでもシンプルにしたほうだよ
最低でも上記の内容には対応する必要があります。
勢いで働きながら転職活動をはじめてしまっても、時間を捻出することができなければ転職活動がうまくいくことはありません。
ちなみに転職活動をスムーズに進めるポイントとしては、「現職がもう嫌だ」という状況になってから転職活動をはじめないことです。
現職が嫌になっていると一刻も早く転職をしたいという気持ちが強くなり、ミスマッチを引き起こしてしまう可能性があります。
焦らないことが大事です
ではどうやって転職活動の時間を作ればよいかというと、現職での評価を割り切ることです。
現職で評価を受けようとすれば、時間をつくることができず転職活動に専念することができません。
中途半端な転職活動をするよりは、現職で評価を受けることを諦め、自分の時間をつくることに専念することをおすすめします。
ザイド・カーン氏が発信した「静かな退職(quietquitting)」が転職活動には向いています。
実際に退職するわけでも、働かないわけでもない。仕事は仕事と割り切り、プライベートとの境界線をはっきりと引く。キャリアアップへの関心は薄く、仕事は最低限のみこなし、企業の目標よりも自分の幸福を優先する。
引用:リコー|注目集める「静かな退職」
静かな退職を実践すれば仕事の時間は必要最低限の業務をこなし、残業をなくすことで転職活動に充てることができるからです。
現職に全力で向き合ったうえで転職活動をすることは現実的ではありません。
現職の業務を疎かにしない
前述した内容とやや矛盾するように感じるかもしれませんが、現職の仕事を疎かにすることはおすすましません。
静かな退職の考え方は人によって多少違いがありますが、あくまでも最低限の仕事をすることであり、手を抜くことではありません。
なぜ現職の業務を疎かにしてはいけないのかというと、2つの理由があるからです。
- 現職に残る可能性を捨てない
- 転職先のリファレンスチェックが入る可能性がある
転職しない場合もあるんだな
何が起きるかわからないよ
まず転職活動は不確定要素との戦いです。
自分のキャリアビジョン含め、何1つはっきりとしているものがない中で転職活動を進めていかなければなりません。
転職活動の中で、書類選考や面接の不合格を経験して自分の市場価値の低さを感じて、今はまだ現職にいるしかないと感じることもあります。
また外の世界を知ることで思ったより今の職場のほうが良かったと気づくことも。
NEXER社の調べでは、在職中の転職活動の悩みのトップは「希望に合う転職先を見つけること」です。
転職活動で思ったようにいかなかった場合には、現職に戻れるように保険をかけておくことが必要です。
また、選考過程で「リファレンスチェック」が入る可能性にも注意が必要です。
リファレンスチェックとは、簡単に言えば前職の従業員に「求職者の評判」を確認することです。
僕も「back check」というリファレンスチェックを依頼されたことがありますが、質問の回答に50分もかかるようなボリュームでした。
めんどくさかった…
エン・ジャパン社の調べでは、リファレンスチェックを実施している企業は41%と、かなりの割合で導入していることがわかります。
転職するからといって現職の仕事を疎かにしていると評判が下がり、転職活動そのものに影響が出てしまう可能性があるのです。
③自己理解が不足したまま応募している
3つ目のやってはいけないことは、自己理解が不足したまま転職活動をしていることです。
転職は会社を変えれば良いのではなく、自分がなりたいものに近づくための手段です。
なりたいものがはっきりしないまま転職活動をしていると、ミスマッチになったり結局いつまでも決まらないままになってしまいます。
- 履歴書と職務経歴書で成果を棚卸しできていない
- 価値観に合っていない企業に応募している
履歴書と職務経歴書で成果を棚卸しできていない
転職活動において、最初の難関は「書類選考」です。
企業へ応募すればすべて面接できるわけではなく、書類選考が通過した場合のみ面接ができます。
書類選考で落とされて面接までいかないことがほとんどです。
全然書類が通過しない…
ポイントを伝えるよ
書類選考で必要なものは「履歴書」と「職務経歴書」の2つです。
実はこれまでの経歴を書いていれば良いというものではありません。
人事の目線でアドバイスをすると、履歴書と職務経歴書で確認しているのは「成果」です。
これまでにどんな「成果」を出したことがあるのかを見て、自社で採用した時に活躍できるかをチェックしているのです。
成果って難しいな…
よく「志望動機を企業ごとに変えて準備しましょう」というアドバイスを見かけますが、人事は志望動機をそこまで重視しません。
熱意があっても自社で活躍できなければ意味がないからです。実際に志望動機が必要になるのは面接以降の話です。
そのため書類選考で重要な部分は、まずは成果がしっかりと書かれていること。
成果を書くポイントは以下です。
- 具体的な数字を書いて伝える
- どんな課題を解決したか貢献したこと伝える
- どのように解決に導いたか過程を書く
人事が書類選考でチェックしたいものは、成果を出せる人なのかということなので、わかりやすく書いて伝えることが重要です。
企業に応募しているのに書類選考でつまずいている人は、内容を見直す必要があります。
価値観に合っていない企業に応募している
転職活動において、1番危険なことはミスマッチな企業に入社してしまうことです。
特に自分の価値観に合っていない企業に入社してしまうと、毎日ストレスを感じてしまうので早期離職につながってしまうこともあります。
しかし企業選びは判断する項目が多く、どれがいいかわかりにくいのも事実です。
多すぎてわからない…
選び方のコツはあるよ
企業選びを人事やキャリアコンサルタントの目線でアドバイスをすると、自分の価値観を理解したうえで自分に合った「企業文化(カルチャー)」をよく調べることです。
企業文化とは、それぞれの企業に存在する「その企業のやり方」みたいなものです。
「企業文化」とは、企業と従業員との間で意識的、あるいは無意識的に共有されている独自の価値観や行動規範を言う。
引用:HRpro|企業文化とは
Unipos社の調査によると、企業文化が原因で退職した人は60%を越えていて、就職先選びで重視するのは企業文化であると約60%の人が答えています。
企業文化とは価値観ともいえます。その会社が大事にしていることが自分と合っていなければストレスを感じてしまうものです。
ではどのように企業文化が合っているのか考えればよいかというと、自己理解を深めて自分が大事にする価値観を棚卸しをします。
自分の価値観か
やり方の1つとしては、「クリフトンストレングス」などのテストを使って価値観や強みを客観的に把握することです。
ぶっちゃけ自分で価値観を考えたりしても、よくわからないことがほとんどです。
他者からのフィードバックを受けることで内省が進み自己理解を深めることができます。
そのためには上記のような信ぴょう性のあるテストを使ったり、僕のようなキャリアコンサルタントと壁打ち相談をすることをおすすめします。
僕も使ったことがありますが、ハローワークであれば無料でキャリアコンサルタントの相談ができます。
さて、自己理解を深めて価値観がなんとなく整理できたら、あとは自分に合った企業文化を探すことになります。
合う企業文化を見つけるポイントは、企業の「ミッション・ビジョン・バリュー」に共感できるかどうかです。
なぜなら企業文化とはこのミッション・ビジョン・バリューが元になってできあがっていることが多く、そこに共感できなければ企業文化も合わない可能性があると判断することができるのです。
一般的にはミッション・ビジョン・バリューは企業のコーポレートサイトに記載されていて、確認することができます。
特にビジョンは「目指しているもの」なので共感できなければミスマッチになります。自分自身がわくわくできるかどうかよく考えてみましょう。
④就業規則違反になることはしない
4つ目は基本といえば基本ですが、就業規則違反になりそうな行動はしないということです。
当たり前のように感じるかもしれませんが、意外とできていない人も多いので気をつける必要があります。
- 会社のパソコンやスマートフォンを私的利用しない
- 業務時間中に転職活動をしない
会社のパソコンやスマートフォンを私的利用しない
長く会社に勤めていると、会社のパソコンやスマートフォンが自分のもののような感覚になることがあります。
しかし、気の緩みから会社のパソコンやスマートフォンで転職活動をしてしまうと会社にバレてしまう可能性があります。
なぜなら会社は貸与しているパソコンやスマートフォンに監視ツールを入れていることがあるからです。
こわい…
セキュリティの観点から入れている企業は多いです
キーマンズネットの調査によれば、IT資産管理ツールを導入済みの企業は約50%と半数が入れていることがわかります。
リプレースの有無にかかわらず「既に導入済み」が50.2%、「必要性を感じない」が17.9%、リプレース含め「導入を検討」が17.5%と続き、全体の半数が導入済みという結果となった
引用:キーマンズネット|IT資産管理ツールの導入状況や別年度比較
僕も管理する立場として会社のパソコンに、監視ソフトを導入した経験がありますがかなり詳細な情報まで把握できます。
- ウェブサイトへのアクセスの監視
- ログイン状態の監視
- ダウンロード履歴の監視
たとえばビズリーチでスカウトに返信したり、転職サイトで応募すればその履歴は残ってしまうのです。
会社にバレるということも避けたいはずですし、なによりも現職でトラブルの原因をつくるのは得策ではありません。
特にテレワークが進んだ現代では遠隔監視をする必要が高まっているので、多くの企業で導入されている可能性があります。
業務時間中に転職活動をしない
仕事中に転職活動をしないようにしましょう。
なぜならシンプルに「就業規則」に違反するからです。
就業規則は会社における法律の役割を果たしており、その法律を破れば解雇されたりするリスクがあります。
ルールは守ろう
就業規則は読んでおいたほうがいいよ
中でも「職務専念義務」という項目は、仕事以外はするなという内容なので、転職活動をしていることがバレたら違反していることになります。
使用者の許可なく職務から離れたり、職務以外の活動を行ったりすることは、職務専念義務に違反することになります。
引用:ヒューマンキャピタル|職務専念義務など基本的な義務を就業規則に定める
ただ人事的な目線で言うと、よっぽどなことがない限りは懲戒解雇になるようなことはありません。
そんなに簡単には解雇はできないからです。
しかし、仕事中に転職活動をしているとバレればこれまで通りに社内で過ごすことは難しくなります。
また、業務時間に面接の予定を立てていたりすると、予期せぬトラブルなどで時間が取れなくなることも。
短時間の中で面接をして業務に戻らなければならないので、面接に集中することができません。
本来のパフォーマンスを発揮できずに終わってしまうと、せっかくの機会がだいなしです。
ちなみに応募先の企業も、日中などに面接をしていると「おそらく仕事中だろう」ということは想像しています。
まとめると、転職活動は就業規則の違反になるのでやめるべきです。
対処法としては有給などで時間を工面すること。
- 有給休暇や時間単位年休を取得する
- 半休などで時間をつくる
- 夜間やオンライン面接を依頼する
応募先の企業も仕事をしながらの面接は難しいことは理解しているので調整はしてくれます。
僕も仕事をしながら転職活動をしていて、時間をつくるのが難しかったので夜間にお願いしたこともあります。
仕事をしながら転職活動をするなら、有給を使ったり、休憩時間など工夫して面接の時間をつくるしかありません。
⑤退職のタイミングや手続きを把握していない
やってはいけないことの5つ目は「退職」について考えていないということです。
転職活動がうまくいき、いざ退職をするとなったら調整が難しかったということも。
ある意味で辞めるタイミングから逆算して、転職活動はする必要があります。
- 有給休暇の残りと入社日を計算する
- 次の賞与支給日を把握しておく
有給休暇の残りと入社日を計算する
退職手続きにはさまざまなハードルがあります。
僕たちは「雇用契約」という契約を結んで仕事をしているので、一方的には契約を解除することができないのです。
まずは上司に「退職届」を出すことから全てが動きます。
これが1番ハードルあるよ
僕も出すまで時間かかったなー
基本的に「辞める」という意思表示をすれば、民法で保障されているので辞めることは可能です。
雇用の期間に定めがないときは、解約(=退職)の申入れから2週間が経過すると雇用契約が終了する(民法第627条第1項)。
引用:日本労働組合総連合会|退職の自由
ただし、現実は2週間で退職することはできず1ヶ月から2ヶ月は退職までに必要です。
退職にはさまざまな問題が絡むからです。
- 引き止めの対応(ヤメハラを受けることも)
- 引き継ぎ期間
- 有給消化(使わせてもらえないことも)
あまり有給を使っていない場合、1ヶ月分くらいは有給が残っていることも。
その場合は有給の消化に1ヶ月、引き継ぎに1ヶ月といった感じで退職までの段取りを組む必要があるのです。
あまりに退職までの期間が長引いてしまう場合は、内定を取り消される可能性もあるので注意が必要です。
また、ヤメハラをする会社や有給休暇を使わせないというところも存在します。
有給休暇を使わずに辞めるのは、権利を捨てていることになるのでもったいないです。
もし最短で辞めて、有給消化もしたいなら「退職代行」に相談してみることをおすすめします。
次の賞与支給日を把握しておく
企業によって賞与支給日は異なりますが、基本的には夏の6月と、冬の12月に支給されることが多いです。
転職する時のタイミングによっては、賞与をもらい損ねるということに。
できるだけ賞与をもらった後に、退職の手続きを始められるスケジュールが理想的です。
ボーナスはもらいたい…
逆算して転職活動をすることが大事だよ
転職活動がいつ終わるかというのは人それぞれ違いますが、おおよそ3ヶ月から6ヶ月です。
長引いて6ヶ月かかることになった場合を想定すると、できるだけ早めに計画を立てたほうがいいことがわかります。
転職市場が賞与支給月や直後が活性化するのは、多くの人が賞与をもらったら辞めようと計画しているからです。
学情社の調べでは、賞与支給後の1ヶ月後に退職を申し出た人は「約34%」いることがわかります。
少し期間を空けてるんだな
賞与の前や直後は50%近くいますので、あえて期間を空ける必要はないです。
退職後には賞与はもらえなくなってしまうので、在籍中に賞与をしっかりともらうことをおすすめします。
⑥転職活動をしていることを誰かに伝えてしまう
最後の6つ目のやってはいけないことは、誰かに転職活動の話をしてしまうことです。
転職活動がバレるとヤメハラの被害にあったり、現職に留まることが難しくなります。
退職届を出すまでは誰にも言うべきではありません。
- 誰かに話したりSNSでバレてしまう
- リファレンスチェックのある企業に応募している
誰かに話したりSNSでバレてしまう
転職活動をしていることを誰かに話してしまうと、それが上司に伝わったりするリスクがあります。
特にブラック企業などではヤメハラの被害にあう可能性もあるので気をつける必要があります。
僕もうっかり同僚に話してしまったことがありますが、ひどいヤメハラを受けました。
忘年会に呼ばれなかったり仲間はずれに
そんなことするの?
ビズヒッツ社の調べでは、転職活動がバレた原因の2位に「一部の人に話した」があがっています。
転職活動がバレることのリスクはヤメハラだけではありません。
結果的に「転職そのもの」をしないということもあり得るのです。
その場合、現職に留まることになります。
しかし転職しようとしていたというレッテルは社内での評判を下げ、居心地が悪い環境になってしまうことも。
うーん気まずい
また誰かに言わなくともLinkedinやWantedlyといった、ビジネス用SNSで転職活動がバレることもあります。
実際、僕は採用活動をしている中で、在職中の従業員を見つけたことも。
転職は自由なので特に詮索することはありませんが、帰属意識やモチベーションの低さは感じ取るものです。
ブロック機能などを使って現職の人事から見つからないようにしておくことをおすすめします。
リファレンスチェックのある企業に応募している
リファレンスチェックという言葉を聞いたことがありますか?
リファレンスチェックとは近年転職市場でかなり認知度が高くなってきた手法で、前職へ評判を確認することです。
「リファレンスチェック(Reference check)」とは、キャリア採用を行う企業が、採用しようとしている応募者の会社の上司などに、その職場での経歴や仕事ぶりなどについて問い合わせることです。
引用:HRpro|リファレンスチェック
え、聞かれたくないんだけど
僕も同じ感想だよ
選考プロセスの中にこのリファレンスチェックの記載があった場合は、最後のほうまで進んだ段階でリファレンスチェックをかけられます。
なぜ最後のほうになるかというと、リファレンスチェックは3万円以上のコストがかかるからです。
リファレンスチェックサービスの費用相場は「1人あたり3万円~8万円」です。第三者から情報を聞き出すリファレンスチェックは、学歴や職歴のみ調査するバックグラウンドチェックよりも料金は高めです。
引用:backcheck|リファレンスチェック比較13選!主要サービスの費用・特徴を比較解説
入社する可能性が高くなった段階で、本当に内定を出しても問題がないのかチェックするのです。
リファレンスチェックを受ける場合、現職の同僚や上司にヒアリングが入ります。
それは本当に避けたいかも
数回転職経験があるのであれば、前々職も選択肢に入る場合もありますが、縁遠くなっていたり依頼しにくかったりするので現実的ではありません。
現職に依頼するしかない場合は、当然転職活動中であることがバレますし、良い反応はもらえないことも考えられます。
現職に依頼するのは現実的ではありません。
僕はそういった点でリファレンスチェックを入れる企業は転職の候補から外しています。
もし選考プロセスにリファレンスチェックがあることがわかった場合は、対処方法を考えるか避けるかを考えておく必要があります。
転職活動でよくある質問
転職活動は段取りが重要!自分がどうありたいかを棚卸ししながら相談していこう
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事をまとめます。
- 仕事をしながらの転職活動でやってはいけないのは会社にバレる行為
- なりたい自分を目指すための転職活動なのでまずは自分の価値観を整理する
- 有給消化など退職までの予定を逆算して計画的に行動していく
転職活動というのは、残る従業員からすると裏切りのような印象を受けます。
どんなかたちでも印象がよくなることは少ないので、退職届を提出するまでは誰にも言わないほうが安全です。
あまり印象は良くなりません
また転職活動は内定をもらえばよいというものではなく、自分のなりたいものに近づくための手段です。
現状が嫌だから転職するというのは、ミスマッチを繰り返す可能性が高く危険です。
やってはいけないことの中でも触れたように自己理解を深めて、価値観に合う企業を探すことが重要になります。
1人で考えるのは限界がありますので、自分のことを相談できる転職エージェントやキャリアコンサルタントを見つけましょう。
壁打ち相談をして、客観的なフィードバックをもらうことで自分を見つめ直してよい転職ができるようになるはずです。
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