全然事務に受からないんだけど…
事務職に男性って少ないかも
将来のこととか考えると男でも事務職を選びたいですよね。
僕は営業職が嫌過ぎて事務職にキャリアチェンジした経験があります。
男でも事務職を目指せる実例と言えます。
今は本業で人事をやってます
ただ事務職は一般的に女性のイメージがあり、男性では受かりにくいと考える人もいます。
実際の採用現場では、女性だからといって優先することは正直ありません。
この記事の結論を言うと、男性でも僕のように事務職を目指すことはできるということです。
- 事務職は圧倒的に女性が有利!ただし男性でも勝てるフィールドは存在する
- ただの作業員はどこの企業も求めていないので資格やスキルで差別化する
- 事務職を目指す先に何をやりたいのかを明確にすることで熱意を伝えよう
ただ、それなりに準備が必要になることもありますので、そのあたりを詳しく記事で解説していきます。
この記事を書いている僕は、事務職(人事)を15年経験したベテランです。
また、国家資格キャリアコンサルタントとMBA(経営学修士)も持っている転職のプロでもあります。
記事を最後まで読めば、男でも事務職を目指すための突破口が見つかるはずです。
ぜひ最後までお付き合いください!
男なのに事務職と思われるのは理由がある
まずはじめに男性が事務職になりにくい理由をお伝えします。
僕も事務職(人事)ですが、やはり事務職は女性が多い傾向にあります。
偏見などもあるので、本気で事務職を目指すなら正直気にしなくてもいいものが多いです。
- 事務職は女性がいいと考える企業は多い
- そもそも事務職は競争率が高い人気職
- 男性は事務職を目指す理由が弱い
事務職は女性がいいと考える企業は多い
事務職は女性が優位であることは事実です。
女性の能力や特性によるところもあり、企業としては女性を積極的に採用します。
ただし一般的に言われている「女性のほうがマルチタスクが得意」というのは、近年研究により覆されてます。
スウェーデン・ストックホルム大学の研究ではマルチタスクは男性の方が得意ということがわかっています。
1度に複数のことを並行して処理する能力は、これまで男性よりも女性のほうが高いと考えられてきたが、実は男性のほうがこの「マルチタスク」が得意だとする研究結果が発表された。
引用:AFP|同時に複数の仕事こなす「マルチタスク」能力、高いのは女性より男性
自信を持ちましょう
一方で企業が女性を優位だと考えるポイントは他にも複数あります。
男女雇用機会均等法があるため、選考では明示されませんが以下のようなポイントに票が入る傾向があります。
- 顧客対応やアテンド業務
- 採用や広報など会社の顔として
- 営業事務などで関連部署との細やかなやりとり
顧客対応やアテンド業務
一般事務に多いですが、来客時の対応や電話の受電対応といった業務は女性の方が印象がよいと考える企業は多いです。
電話などは特に声の低い男性より、トーンが高めの女性の方が良い印象を持たれやすいです。
コールセンターなどに女性の方が多いのは、こういった特性もあるからだと考えられます。
また、イメージの問題なのですが、スーツの男性が来客をアテンドしてお茶を出すのは違和感を感じる人が多いです。
打ち合わせとかで男性が入ってくると違和感がすごいです
これは男性が偉いとかそういう話ではなく、シンプルに違和感があるだけなので今後社会が変われば柔軟性が高くなるかもしれません。
ちなみに僕が働いていた会社では、ほとんど女性が顧客対応をしていました。
採用や広報など会社の顔として
事務職として最近は人事の採用担当や広報担当も人気です。
会社の顔として、外部と接点を持ちコミュニケーションをとることが主な仕事です。
こういった相手に与える印象が重要なポジションも女性が選ばれる傾向はあります。
もはや戦略的に女性を選んでいます
特に採用や広報といった自身もメディアに露出するポジションは女性が多いです。
比較的女性が優位な職種として「4R」というカテゴリがあります。
- 人事|HR
- 広告宣伝|PR
- 経理財務|IR
- お客様相談室|CR
単語の意味は同じではありませんが、どれも対人能力が求められる仕事です。
特に女性が相手に与えられる安心感などはお客様相談や、人事の採用においては重宝されるのです。
男女どちらが優れているという話ではなく、上記のような場面を扱う事務職には女性の特性が向いていると考えられます。
なんで新卒の採用担当って美人な女性が多いんですか? 採用担当のかわいさで内定先を選びそうです
引用:Yahoo!知恵袋
営業事務など関連部署との細やかなやりとり
一般事務や営業事務は部署単独で完結する業務は少ないです。
ほとんどの業務が「サポート」になるので、営業部門や製造部門といった他部署との連携が重要になります。
その際に求められるのは機械的な処理だけではなく、相手の立場を考えられるような気配りやホスピタリティが必要です。
女性は特性的に安心感を与えられることに加えて、細かなところに気がつく繊細さも兼ね備えています。
気が短い現場の責任者とうまくコミュニケーションできる人柄を女性に求めているのです。
女性ってなんかすごいね
実際男性より細かいよ
僕が働いていた会社でも、営業事務は全員女性でした。
男性にはとても厳しい責任者が、女性の営業事務には怒ったのを見たことがないのが印象的でした。
人事的な目線で見ても女性の営業事務は、細かいサポートが得意で現場をしっかり支えてくれる印象があります。
男性で同等のサポートはできると思いますが、一般的な先入観で女性優位になりがちなのです。
そもそも事務職は競争率が高い人気職
転職市場は過去に例をみないほど活況で、求人倍率は「3」に近い数字を叩き出しています。
1人の転職者に対して3つも求人がある状態です。
求人が増えている背景を読み解くと、ITやDXによる効率化を進める企業が専門性の高い人材を確保していることがあります。
特にSaaSなどのサービスでは、ITやDXの効率化をするためのツールをつくるエンジニアの確保が急務だからです。
効率化が大事なのか…
今はどこも人手不足だよ
一方で同レポートの事務職を見てみると、求人倍率が「0.49」とほぼ最下位です。
明らかに他の職種とは違い競争が激しいことがわかります。
なぜここまで競争が激しいのかというと、ここまでにお伝えした内容にヒントがあるのですがどの会社も効率化を進めているからです。
もともと事務職は「コストセンター」と呼ばれ、コストを生み利益を生み出さない部門とされています。
- 書類の作成・管理
- データ入力
- 電話対応・来客対応
企業が体質改善を図る際には、コストの見直しから始まることがほとんどで、その代表が事務職ということなのです。
別に事務職が悪いわけではありません
IT化やDX化といった言葉は基本的には、事務職が取り扱ってきたような業務を置き換えることをビジネスとしているのです。
そのためエンジニアやITの専門家の求人は増え、事務職は増えないという構造になります。
しかしそんな状況にも関わらず事務職は安定しているというイメージから、女性を中心に根強い人気を誇ります。
女性の中でも競争が激しい事務職の求人に対して、男性が割り込むような隙間が少ないというのが現実です。
男性は事務職を目指す理由が弱い
男性が事務職になるきっかけはそれぞれですが、割合をみても少ないことからあまりメジャーな仕事ではないことがわかります。
- 新卒から事務職を希望した
- 社内異動で事務職になった
- 事務職にキャリアチェンジした
おそらくこの記事を読んでいる人は、3つ目の事務職へのキャリアチェンジを目指しているのではないでしょうか。
新卒から事務職になりたいと考えているのであれば、ファーストキャリアですし志望動機や方向性など考えても合格できる可能性はあります。
一方で、僕のように中途から事務職になる場合は苦戦することになるケースが多いです。
なぜなら事務職に対する「志望動機」が弱いから。
ラクそうだからじゃだめか
企業側もそういう目線で見ているよ
例えば営業職が嫌で、数字を追わなくてもいい事務職を目指したいという人は多いですが、企業的には雇う理由になりません。
こういう「逃げ」のケースはかなり多いですが、実際に事務職にキャリアチェンジができる人の割合はごく一部です。
僕自身も逃げることが目的ではありましたが、人事になりたいという目標があったのできっかけを掴むことができました。
ちなみに営業職や販売職が嫌で転職するのは男性だけではなく、女性も同じだから競争相手が強力なのです。
エン・ジャパン社の女性のキャリアチェンジに対する意識調査では、販売や営業を選択した人は5%で、多くがバックオフィス(事務職関連)を選んでいることがわかります。
引用:エン・ジャパン|キャリアチェンジしたい職種は7割の方がバックオフィス。中でも一番人気は、一般事務・営業事務。
さらに女性の一般事務職への転職希望理由は以下です。
- 収入アップ
- 体力的に楽
- 土日休み
条件を良くしたいのは男性だけではなく女性も同じです。女性は出産などライフイベントもあるので安定した職場を選ぶことは企業も自然だと感じるものです。
一方で男性の場合は僕もそうでしたが、シンプルに「逃げ」の印象しかありません。
もちろん事務職を志望し続けて努力しているのであれば別ですが、営業職でやってこれたから事務職もいけるだろうという安易な考えが人事をやってると透けて見えます。
このように男性が事務職を目指すには何重ものハードルを乗り越えていかなければならないのです。
事務系の仕事なら俺にもできるかも…と思って勤務形態問わずひたすら中途採用に応募してるんだけどほぼほぼ面接すら受けさせてもらえない。
引用:はてな匿名ダイアリー
男でも未経験から事務職に転職した体験談
ここまでは事務職に男性が受からない理由をお伝えしてきました。
冗談抜きで男性の事務職への転職や就職はハードルが高いです。この記事を書いている僕は事務職になることができましたが、偶然だったとしかいえません。
ここでは僕が営業職から事務職(人事)に転職できた経験と、その後のキャリアをお伝えしていきます。
- 営業職から人事部門に転職
- 男が事務職でキャリアを築くためにやったこと
営業職から人事部門に転職
僕のキャリアをざっくりとお伝えするとこんな感じです。
- グラフィックデザイナーからスタート
- 稼ぐために営業職にキャリアチェンジ
- 営業から事務職にキャリアチェンジ
ほんとうにざっくりですが、だいたいこのような感じでキャリアをたどってきました。
2番目のキャリアである営業職は、右も左もわからないような未経験での転職です。
今考えても危険なキャリアチェンジをしてしまっていたと反省しています。
当時は本当に何も考えていなかった
全然違う仕事だもんね
営業職への転職はブラック企業だったこともあり、人生が狂うほどの体験で、転職した当時本当に後悔しかありませんでした。
上京したばかりだったので地元に帰るわけにもいかず、とにかく生き残ることだけを考えて必死に仕事をしていたのを覚えています。
ちょっとこの辺りの話を続けると長くなってしまうので、結論だけ言うとこの会社は倒産することになります。
ええ…
僕は5年ほど耐え続けて頑張って管理職にまで登り詰めていたところでした。
ただこの倒産をきっかけに自分のキャリアを考えることになります。
倒産の際にボランティアとして、従業員の手続きを続けていた人事の人たちに憧れをいただいたのです。
あんなかっこいい仕事があるのかと思いました
僕は数字を追うことに疲れていましたし、人事という事務職について強い興味が湧いてきました。
転職理由というのはいくつも重なっているもので、僕の場合はこんな感じでした。
- 営業の疲れ
- 人事への憧れ
- 今後のキャリア形成
特に営業職は数字に左右される不安定な職業なので、将来続けるべきか悩んでいたのが本心です。
ただ転職の軸はポジティブなものが求められます。僕は嘘ではない人事への興味を軸に転職をしました。
偶然ですが、面接で社長と話した際に「新卒の採用をやってみるか?」とお誘いをいただくことに。
やりたいというアピールをしていたことなど、転職の軸があったから得られた偶然だと思います。
男が事務職でキャリアを築くためにやったこと
僕は営業職から見事に事務職(人事)にキャリアチェンジすることができました。
僕のような倒産からのキャリアチェンジは、一般的ではないと思いますが少なくともチャンスはあります。
事務職になりたいなら軸を見つけて、諦めないことが重要です。
正直僕も数年単位でキャリアチェンジを準備していました。
僕でも事務職になれるかな
目指すことから始まるよ
さて、事務職になったはいいものの事務職は事務職で悩みがあります。
それは稼げないということ。
無いのにねだりのように聞こえますが、実際事務職は年収が低く稼ぎにくいことが最大のデメリットです。
パーソル社の調べでは事務職は、一般職と比較して100万円近く差があります。
ぶっちゃけ、営業職からキャリアチェンジしたので僕の周りは営業職のまま働いている人ばかり。
実際に会社でフォーカスされるのは、表舞台で活躍している営業職です。
どんどん抜擢や昇格して年収が上がっていくのを見て悔しかったのを覚えています。
追い抜かれるのは悔しいものです
正直、稼ぐつもりなら事務職はやめておいたほうがいいです。
僕は人事という事務職が好きになっていきましたし、自分にも向いていると感じるようになったので続けられました。
ただ、稼ぎたいという気持ちは残っていたので事務職として転職を繰り返すことで日本には5%しかいないといわれる「年収700万」を実現しました。
キャリアアップのためにやったことは以下です
- MBA(経営学修士)を2年で取得
- 国家資格キャリアコンサルタントを取得
- 人事でも専門性の高い制度企画を担当
とにかく市場価値を高めることだけに意識を向けていたように感じます。
多分ですが、何も意識せずにキャリアを重ねていたら年収400万円台で終わっていたと思います。
事務職は数字を追うことはあまりないですが、技術や知識向上といった自己研鑽が求められます。
そこには自分がなりたいものである「キャリアビジョン」がなければ努力し続けることはできません。
事務職にも種類がある!自分にあった事務を選ぼう
ここまでは事務職についての僕の体験談をお伝えしました。
事務職になることは簡単ではないですし、なった後も悩みはあるものです。
しかし事務職はその分やりがいがあるしバランスがとれるのも魅力の1つ。
ここでは、代表的な事務職についての特徴をまとめてお伝えします。
- やや専門性が気になる総務
- 人手不足の今「需要」が高い人事
- その道で食べていける経理
やや専門性が気になる総務
事務職は多くの場合は「総務」というカテゴリに分類されます。
- 会社の備品管理
- 書類管理
- 窓口対応
いわゆる「何でも屋」になりやすいのが総務です。
僕も人事ではあるものの、総務的な仕事をすることがありました。
会社の規模や状況によって総務に求めるものはバラバラ、とにかく雑務は全部総務というくらいの勢いです。
仕事にキリがないことも
僕が経験した中には会社パソコンのセットアップや、顧客データベースの管理など「情報システム」といった部類のことも。
徹夜で作業することもあったりと、拡大時の総務はとにかく忙しいのが特徴です。
ただし、転職する際には総務はやや専門性が欠けることになります。
特に言われるがまま雑務をこなしていると、社内でしか通用しないアンポータブルスキルばかり増えます。
総務としてキャリアアップするのであれば、ポータブルスキルという持ち運べるスキルを磨く必要があります。
ポータブルスキルとは、どんな環境でも活かすことができるスキル(=持ち運びできるスキル)のことです。
引用:グロービス経営大学院|ポータブルスキルとは
特に自分のドメイン(本業)をしっかりと見極めて、専門性を深める必要があるのです。
忙しいけど需要の高い「情報システム」の領域を深めたりすることは選択肢としてアリです。
情報システムは作業時間帯などハードワークもあったりするので、女性よりも男性の方が柔軟に対応できる可能性があります。
以下の「情報システム会社」のように、男性のほうが多く活躍していることもあります。
人手不足の今「需要」が高い人事
さて、次に紹介するのは僕の本業である人事についてです。
僕は人事を15年続けていますが、転職に困ったことがありません。
これが人事をおすすめするポイントなのですが、40代になった今でも転職や将来に不安を抱えにくいというのがよいです。
結構需要あります
MS-Japan社の調べによれば、人気の求人が右肩上がりでずっと需要が伸びていることがわかります。
どこの会社も人手不足で、人材を採用しなければならないからです。
人を採用するのも人事、育成して戦力にする仕組みをつくるのも人事、人に関わる人事の需要はどこも同じです。
しかも同じ課題を抱えているので、経験をダイレクトに市場価値へと転換ができます。
なんか安定している
また、働きやすさという点で柔軟性があるのもメリット。
- リモートワーク可能
- フレックス制度
- 副業可能
一度人事でキャリアを築いてしまえば、かなり安定して仕事をすることもできます。
では、どうやって人事を目指せばいいのかというと「採用」業務からキャリアをスタートさせることが一般的です。
「THE事務職」というようなデスクワークばかりではないですが、採用で経験を積めば、労務管理や制度企画といった事務職になることもできます。
MS-Japanの調べでは、未経験求人は約13%あることがわかります。
間口はそこまで大きくはないですが、未経験でもチャレンジ可能な職種ではあるのでぜひ前向きに検討をしてみてください。
その道で食べていける経理
経理は事務職の中でも特に専門性が求められる仕事です。
無資格でも仕事は可能ですが、有資格者になれば転職に有利になりやすく安定したキャリアを築くことができます。
経理の資格には簿記などの比較的難易度が低いものから、公認会計士といった高難易度のものがあります。
資格をとることができれば有資格者を名乗れるので、実務経験とともに転職で困ることは少ないです。
MS-Japan社の調べでは、経理として転職している人の年収のボリュームゾーンは400万円から699万円と比較的高年収帯です。
資格が必要な求人も多く、専門性も高いので参入障壁がそれなりに高く安定しています。
求人数も右肩上がりで想定の平均年収は622万円となっていて比較的高めです。
めっちゃ安定している
専門性が高いからね
経理は、経営の3要素である「ヒト、モノ、カネ」のカネを扱う重要な職種です。
企業ごとに大きな違いはなく、人事と同様に転職しやすいというのが大きな強みになります。
MS-Japan社の調べでは、未経験でも約10%の求人があることがわかるのでチャンスはあります。
経理を志すのであれば、簿記などの資格取得から検討をはじめることをおすすめします。
今の事務に求められるスキルを事務の現場から教えます
ここまでは事務職の代表ともいえる、「総務、人事、経理」を紹介してきました。
事務職をやりたいといっても、どんな事務職を目指すかによって大きくキャリアの考え方が違ってきます。
ここからは、僕が事務職の現場で感じる必要とされるスキルを紹介します。
- 業務を正確に効率よく進める工夫
- Officeはもう古い?Googleワークスペースも理解しよう
- 意外と必要なAIやプログラミングの基礎知識
業務を正確に効率よく進める工夫
前提としてですが、事務職に派手な仕事は少ないのが実際のところです。
地味でもコツコツと進められて、自分でやりがいを感じられる人が向いているといえます。
そんな事務職は、いかに正確で効率よく仕事を進められるかが重要です。
効率かー
受け身でやってるとつぶしが効かなくなるよ?
求められるスキルはこんな感じです。
- 自分でPDCAサイクルをまわして改善ができる
- 問題発見して業務効率化を進められる
ミスをしてはいけないわけではなく、ミスが起こらない仕組みを考えることが重要。
そのためには「なぜミスが起きたのか?」と俯瞰して考えることが重要です。
そしてチェックリストを作ったりすることで改善し続ける必要があるのです。
考えないと同じことをくりかえしちゃう
また、依頼されたことをただこなすだけでは不十分で、業務そのものを見直したり仕組みを変えることも求められます。
ただの作業員であれば、言われたことをやっていればいいですが実際の事務の現場で活躍している人は上記ができています。
仕事を仕組み化して誰でもできるようにすることは、事務職に求められる能力の1つといえます。
マニュアルを整備したり、業務フローを見直すなど管理部門として積極的に動ける人を求めているのです。
Officeはもう古い?Googleワークスペースも理解しよう
事務職といえば「Office」というイメージを持っている人は多いと思います。
Officeはデスクワークをこなすための代表的なソフトウェアだからです。
事務職を抱えているほとんどの会社でOfficeは使われています。
- Word
- Excel
- PowerPoint
どれも事務職であれば必須レベルのソフトウェアなので、使い方がよくわからないという人はまっ先に勉強しましょう。
事務職であれば使いこなす必要があります
苦手なんだよねー
しかし今は「Google Workspace」が現場では存在感を増しています。
ソリトンシステムズ社の調べでは、企業規模が大きくなればなるほど導入率が高くなっていることがわかります。
Google Workspaceを簡単に説明すると、Officeとほぼ同じ機能をクラウド経由で使うことができるものです。
クラウドに保存されているので、社内外との共有や共同作業が簡単にできるのが特徴です。
スタートアップ企業や、ITリテラシーが一定以上ある企業ではコスト面や使い勝手の良さから導入が進んでいるのです。
結構需要高いツールです
Officeソフトをベースにしているため、Officeソフトが使えれば基本的な機能は使えます。
ただ、共同作業や後述するGAS(Google Apps Script)といった独自のノウハウもあるのでGoogle Workspaceを使いこなせることはアピールポイントになります。
僕が働いている現場では、基本的にはGoogle Workspaceで作業します。
仮に事務の求人を出すとしても使えるツールの1つに「Google Workspace」があると加点されるのは間違いないでしょう。
意外と必要なAIやプログラミングの基礎知識
事務職は事務作業だけをやっていればいいわけではありません。
前述したように、効率や改善といったキーワードを意識して仕事を進めていくことが求められます。
AIとプログラミングのリテラシーを上げておくことは、転職時に評価されるポイントだといえます。
なんか関係なさそう
効率化のレベルが違うよ
PythonやRubyといった開発言語は、教養として僕も学んだことがあります。
ただ実務で使えるかという観点では、OfficeやGoogle Workspaceなどに使えるプログラミング言語を使えると効率が全く違うものに。
- Excel VBA(Visual Basic for Applications)
- GAS(Google Apps Script)
どちらもソフトウェア上でプログラミングを走らせて、データ集計などを効率的に行うことができます。
またGAS(Google Apps Script)はGoogle Workspaceの各ツールとも連携ができるので、メールの自動返信など様々な業務効率化を実現できます。
Google Workspaceはこういった拡張性の高さがあるのでOfficeよりも使い勝手がよいです。
そんなこともできるの?って言われます
さらにChatGPTなどの生成AIを併用できると、自分でプログラミングをしなくてもよくなります。
プロンプトといって必要な結果をAIに投げかければ、GASに必要なプログラムを瞬時に書いてくれます。
あとはそれをGASに貼り付ければ良いのです。
AIのプロンプトの例は以下のような感じで、「やりたいこと」をそのまま文章でお願いするイメージです。
Googleスプレッドシートに入力されたタスクのTo-DoリストをGoogleカレンダーに反映するGoogle Apps Script (GAS) を作成してください。
このスクリプトは、スプレッドシートからタスク情報を取得し、優先度と所要時間に基づいてスケジュールを計算し、そのスケジュールをGoogleカレンダーに追加します。タスク情報には、タスク名、優先度、所要時間(時間単位)、および期限が含まれます。具体的には以下の機能が必要です:
- スプレッドシートからタスク情報を取得する
- タスクの期限に基づいてスケジュールを計算する
- 計算されたスケジュールをGoogleカレンダーに追加する
この要件を満たす完全なコードを提供してください。
引用:ライフハッカー|作業の手順からコードの作成までChatGPTが出力
プロンプトはちょっと慣れが必要ですが、このようにAIとプログラミングを使いこなすことは専門的な知識がなくても可能です。
- わからないことをAIに聞く
- Google Workspaceなどのツールで試す
上記のようなサイクルを回せるようになるとビジネスパーソンとしてもレベルアップします。
ただ実務で取り組んでいない人からすると、雲の上の話のように聞こえるはずです。
事務職を目指す上で、事務処理が得意であることはもちろんのこと、このようなITツールを使いこなすことができれば、間違いなく差別化できる強みになります。
事務職でなくても使えるので、苦手意識を持たずに習得することをおすすめします。
男でも事務職に合格する3つのポイント
さて、それでは最後に男性でも事務職に合格するためのポイントを人事目線でお伝えします。
僕が事務職になれているように男性でも事務職になることは可能です。
ただし女性という強力なライバルと真っ向勝負しても不利なので努力するポイントを抑えつつ攻めていきましょう。
- 新卒なら事務を目指す理由を考える
- 資格をとって貢献できるポイントを伝える
- 女性がなりたがらないマネージャー候補を目指す
新卒なら事務を目指す理由を考える
新卒から事務職を目指したいと考えるのであれば、「楽」や「安定」以外の軸をつくりましょう。
本音は楽と安定狙いでも構いません。
ただし目指すキャリアビジョンがないと、途中で後悔することになりますし面接でも負けてしまいます。
キャリアビジョンか…
ざっくりでもいいんだよ
キャリアビジョンは、できれば本当に目指したいものを探してください。
キャリアビジョンは将来、「自分がこうなりたい」と思い描く理想像、願望、目標のこと。将来設計に役立てるために、自分の状況を考慮したり、実現性を加味したりする必要はありません。
引用:マイナビ|キャリアビジョンとは
どうしても見つからないのであれば、事務職で貢献したいことや成し遂げたいことを整理しましょう。
僕のキャリアビジョンを例でお伝えすると「いい会社をつくる」というものです。
簡単そうですが、すごく難しいキャリアビジョンでして、これを実現するために人事をやってるというと説得力があがります。
事実として、誰もが働きがいがある会社を作れたらハッピーだろうなと思っているのです。
本当に実現したいんだ
このように実現できるかは置いておいて、「こんな世界を実現したい」というのを伝えていけばよいです。
総務とかであれば「非効率をなくす」とかでしょうか。
キャリアビジョンに答えはないので何でもいいのですが、そこに想いが乗っていれば加点になります。
特に新卒は差別化が難しいので、自分なりのキャリアビジョンを掲げて選考に挑むことをおすすめします。
資格をとって貢献できるポイントを伝える
事務職は資格で箔をつけると優位になります。
実務経験が同じであれば、資格を持っている方が採用されやすくなるのは自然なことです。
例えばですが、会社のコーポレートサイトに載っている役員や幹部は学歴や高難易度の資格が書かれていることが多いですが、それに近いイメージです。
資格はあなたに信頼性を持たせてくれます。
僕も資格で箔をつけたよ
勉強しようかなー
ラフター社の調べでは全体の約90%が、事務職になる前に勉強しておけばよかったと何らかの後悔をしていることがわかります。
こういった点をふまえると「MOS」のような、Office検定に合格しておくときちんと理解していることを伝えることができます。
僕の場合は人事になってからですが、MBA(経営学修士)と国家資格キャリアコンサルタントを取得しました。
いずれも、自分のキャリアに箔をつけることが目的です。
MBAは経営を深く理解していることが伝わりますし、地頭が良さそうというイメージも与えてくれるので便利です。
また国家資格キャリアコンサルタントは、キャリア相談のプロというイメージと、従業員との面談でもカウンセリング能力がありそうという良い印象を与えられます。
この2点があるだけで、その辺の人事とは差別化ができますし転職において優位になることができるのです。
ぶっちゃけ、めっちゃプラチナスカウトきます
事務職を目指すのであればその仕事に活きる資格をとることが最初の一歩といえます。
努力している、目指しているというのは誰でも言うことはできますが、資格は結果としてしっかりと「能力」を証明をしてくれます。
また資格をとることは資格そのものの価値だけではなく、資格を取ろうとした向上心や、合格するまで努力した継続力が評価されるものです。
特に同じ資格を保有する人が面接官だった際には、苦労を分かち合えるので印象を良くすることもできます。
女性がなりたがらないマネージャー候補を目指す
さて最後は「マネージャー候補(管理職候補)」を目指していきましょう、という話です。
マネージャー候補というのは求人によくある表記で、文字通りマネージャーになる候補というものです。
幹部候補といったところでしょうか
企業は最初から「マネージャー」として管理職を採用することを警戒します。なぜなら組織崩壊のリスクがあるからです。
いきなり知らない人が自分の上司になって、それが「とんでもない人」だったら言うことを聞きたくないですよね。
だからマネージャー候補として採用して、職場にフィットしていることがわかったり周りから信頼を得ていることが確認できてはじめて昇格させるのです。
そういう意味だったんだ
組織はデリケートだからね
僕がマネージャー候補を目指しましょうというのは、女性は管理職になりたがらないからです。
事務職といっても、1つレイヤーをあげて「管理職」を目指せば競争相手が少なくなります。
女の転職typeの調査によると半数以上が管理職にはなりたくないと答えています。
別のアンケートとなる識学社が調べたものでは、70%以上が管理職にはなりたくないと答えているのです。
それほど女性にとって管理職はイメージが良くないものになっているのです。
事務職は競争が激しくても管理職を目指す人材は貴重ということが言えます。企業としても管理職を目指す人材であれば男性でも十分選択肢になります。
もちろんマネージャー候補の求人に応募できる条件が揃っていれば応募すべきです。
ただ、まったくの未経験でいきなりマネージャー候補に応募するのは難易度が高いので、キャリアプランとして「マネージャーになることを目指している」ということを訴求していくのが現実的でしょう。
管理職になる気概がある人材はそれだけでも加点されます。
そもそもマネージャー「候補」なので、マネージャーにならない可能性もあります。その場合はプレイヤーとして頑張ればいいだけの話です。
事務職への転職でよくある質問
事務職は男でも受かる!女性とは違う強みを活かしてキャリアアップしていこう
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事をまとめます。
- 事務職は圧倒的に女性が有利!ただし男性でも勝てるフィールドは存在する
- ただの作業員はどこの企業も求めていないので資格やスキルで差別化する
- 事務職を目指す先に何をやりたいのかを明確にすることで熱意を伝えよう
女性が強い市場だということはよくわかったと思いますが、記事でお伝えした通り男でも受かる可能性はあります。
僕の存在こそ、その証明です。
また事務職が安定しているのは事実で、僕も残業なしのホワイト企業で働けているのも事務職をキャリアに選んだおかげです。
そういった点では男でも事務職を目指す価値は大いにあります。
ただし、AIなど事務職という「コスト」を削減する動きは今後加速していくのが大きな流れです。
そのため自分の能力やスキルが陳腐化しないためにも、安定に甘んじるのではなく自分を磨き続けて、AIや代替品に負けないように市場価値を高めていく必要があるのも事実です。
勉強は結構大変です
楽だから、安定しているからは心の中に隠しておいて事務職として「何を成したいか」を考えていくことが合格を勝ち取るポイントだと考えています。
やりたいことがわかれば、その仕事に関することなど資格の勉強も楽しく学び成長することができるようになります。
ぜひ自分のなりたい事務職を諦めずに目指してください!
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