生活残業している人に腹が立つ
ダラダラ残業する人はクズなのでは
イライラしたくない
生活残業をする人に気づいてしまうと、どうしてもイライラしてしまいます。
僕も過去に生活残業をする上司や、おばさんと一緒に働いたことがあるのでよくわかります。
生活残業をする人は、確かに何らかの事情があることは事実です。
しかしその個人的な理由のために、周りに迷惑をかけたり、ダラダラと1つの仕事をするのは良いこととはいえません。
はやく帰ればいいのに
無駄な残業だよ
記事の結論としては、生活残業する人は「他人」と割り切り視界に入れないことです。
生活残業をする人に対して、「辞めさせる方法」はいくつかあるものの、労力の割にリターンが低過ぎておすすめできません。
- 生活残業する人に関わるべきではない
- 長期的に生活残業で稼ぐことは難しい
- 職場がぬるま湯の可能性がある
この記事を書いている僕は、転職を8回経験して数多くの職場を見てきました。
また、人事として「残業時間を管理する側」から、生活残業をしている人を見てきました。
そのため、客観的に生活残業する人について説明できます。
最後まで読んでいただくことで、生活残業をする人から受けるストレスを大きく減らすことができます。
この記事は生活残業する人について、30時間かけて調査と執筆しています。
ぜひ最後までお付き合いください!
もしあなたが「このままでいいのかな…」と悩んでいるなら、少しだけお時間をください!
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生活残業をする人の末路はかなり厳しいことになる
生活残業を収入源にしている人の将来は、「厳しい」と言わざるを得ません。
生活残業とは、本人以外は望んでいない「無駄な残業」をしている状態です。
そのため何も生まれず、どこにも良い影響は起こらないので、本人の市場価値も上がることはないのです。
ここでは生活残業について、会社側の目線も交えてお伝えしていきます。
生活残業という甘い罠
残業の実態
会社は残業をどう見ているのか
生活残業という甘い罠
残業代について真剣に考えたことはありますか?
僕は人事という仕事上考えることが多いのですが、一般的には常に残業代をもらう人もいれば、残業代とは無縁の人もいます。
そもそも残業代とは、従業員が過剰に働いた時に、会社がペナルティとして多く支払う仕組みです。
会社に対して、従業員は弱い立場で働いているため、国が労働基準法を定めているのです。
25%の割り増し賃金を払うことで、会社側に長時間労働をさせないようにさせています。
25%も!?
結構増えるよ
生活残業の将来がないと言える背景に、国そのものが残業の抑制に介入していることがあるのです。
一方で残業代の種類は複数あり、あらゆる面で割り増しとなる仕組みになっています。
通常の残業代は「25%」の割り増しですが、22時以降の時間帯に働いていれば、さらに深夜残業として「25%」増えます。
つまり、ダラダラと22時を超えて働いている場合は「50%」もの割り増し賃金を貰えていることになります。
下図のように、通常の残業代だけでも数万円の違いが出ます。
深夜や法定休日(日・祝)などに勤務をしていた場合は、上乗せされて支払われます。
おいしい・・・
そう思うよね
この仕組みに気づいて残業を利用しようとした場合、残業目当てで時間を潰すようになります。
残業代は割り増し賃金により跳ね上がるので、人事評価による「昇給分」は一瞬で抜き去ることが可能です。
頑張って高く評価された人が、「1万円」昇給したとしても、残業して長く働けば貰えてしまいます。
これが「生活残業漬け」になる人が、どこにでも存在する理由です。
残業の実態
残業は基本的には、無駄な場合が多いです。
そもそも日本は無駄が多く、生産性が低い国として有名です。
日本生産性本部の調べによると、日本はOECD加盟38ヶ国中「30位」とかなり下位に位置します。
OECD データに基づく 2022 年の日本の時間当たり労働生産性(就業 1 時間当たり付加価値)は、52.3 ドル(5,099 円)で、OECD 加盟 38 カ国中 30 位でした。
日本生産性本部│労働生産性の国際比較2023
さらに主要先進7ヶ国の中では、1970年以降「最下位」という状況です。
なぜ日本の生産性が低いのか、主な原因としては「効率の悪さ」と「付加価値の低さ」です。
効率の悪さについては、『働き方改革』で労働時間だけは改善されてきていますが、人事の現場から言うと、無理やり短くしているというのが実態です。
生活残業をする人たちは、こうした国全体の生産性を下げる一因になっていると言わざるを得ません。
国の方針とは真逆のことをしているので、生活残業をすること自体に将来性がないことは明らかです。
効率上げよう
無駄なことはやめるべき
また、残業をそれなりにしている日本は、国全体で効率の悪いことをしている状態です。
パーソル社の調べによると、日本の残業時間平均は「約22時間」ということがわかっています。
22時間ということは、1日あたりで平均すると「約2時間」の残業です。
生活残業をする人の統計は見当たりませんが、平均的な残業時間を超えている場合がほとんどと考えられます。
周りと同じ平均的な残業時間であれば、周りから「生活残業」というような見られ方をすることはないからです。
識学社の調べでは、残業するためにダラダラと残っている人が「約50%」もいることがわかっています。
生活残業をする人は残業代のために残ることで、時間を「切り売り」している状態です。
生活残業で短期的には収入を上げることはできます。
ただし、自己投資などに使える自分の時間を消費してしまっているので、将来大きな差が生まれてしまいます。
スキルアップ大事
成長していないと厳しいことに
一方で、残業代を稼ぎにくい『みなし残業(固定残業代制)』を導入している会社は、厚生労働省の調べで「約14%」存在することがわかっています。
みなし残業とは、「働いたものとみなして」残業代を最初から支払う制度です。
ちなみに僕は、8回転職していますが?みなし残業の会社以外で働いたことがないので、肌感覚とはズレがあるように感じます。
みなし残業を導入している会社では、36協定の関係で「45時間」分の残業時間を、働いたものとみなすという設定が多いです。
その場合、45時間分は残業してもしなくても「同じ給与」という世界です。
残業しなくてもよいのであれば、サッサと帰る人がほとんどです。
仮に生活残業をしている人たちが「みなし残業制」の会社で働くことになった場合は、生活のために、「みなし残業」の時間以上に残業をしなければいけなくなるのです。
会社は残業をどう見ているのか
会社の中で一番重いコストは一般的に「人件費」です。
業種によって多少増減しますが、一般的に人件費の比率は「約50%」と半分を占めています。
そのため会社を経営するうえで、人件費削減は常につきまとう課題です。特に残業代は割り増し賃金ということもあり、会社としては抑えたい支出です。
経営者です。無駄な残業代を稼ぐ生活残業が横行していたため、労働環境改善を建前に大幅残業削減に成功しました。
Yahoo!知恵袋│職場の悩み
僕は人事として経営者の近くで働いているので、人件費を抑えたい気持ちはよくわかります。
コロナ禍の時は、多くの会社が人件費をいかに抑えて、生き延びるかに必死でした。
パーソル社の調べでは、コロナ禍当時に残業時間が減っていた業種は、「飲食」や「教育」といったサービス業が多くなっていることがわかります。
コロナ禍は少し特殊かもしれませんが、基本的に会社は残業そのものを減らしたいと考えているのです。
「人事評価」の面では、労働時間の長さや残業時間は評価の対象になるのでしょうか。
答えは「NO」です。
僕は人事制度をつくる立場にいますので、会社の仕組みをよく理解しています。
人事評価の目的の1つは「生産性を上げる」ことです。
生産性を下げるという真逆のことをする、生活残業は評価されることはありません。
やっぱりか
そうだよ見てるからね
経営者も人事もバカではありません。「生産性の低い人」は全社において把握しています。
その生産性が低い人がたくさん残業をして、残業代という利益を得ることが不当であるという認識を持っているのです。
そのため、人事評価でプラスになることはありません。
内閣府の調べでは、残業をしないことで「評価を変えることはない」と70%の企業が答えています。
多くの企業では、自分の仕事を終え役割を果たしていれば、残業をせず帰宅したり有休のほとんどを消化していることは、「人事評価では考慮されていない」(プラスにもマイナスにもならない)。
AIDEM│パブリシティ
つまり、企業のうち70%近くは「残業しても評価しない」と考えているのです。
もしそうした生活残業をする人が長く働くことができているなら、「容認」していることになります。
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周りの目を気にせず生活残業をする人の特徴とは
ここまでは生活残業をする人の末路を、客観的にお話ししてきました。
残業そのものは無くなる可能性は低いですが、無駄な残業をしている人はいずれ淘汰されていきます。
会社はそこまで優しい場所ではないのです。
ここからは、生活残業をする人の特徴をお伝えします。
生活残業をする理由
周りへの影響を考えない
基本的に仕事の能力は低い
生活残業をする理由
生活残業をする人には残業する理由があります。
誰もが残業はしたくはないですが、プライベートな事情で生活残業という選択肢をとっているのです。
主な理由には以下のようなものがあります。
妻子を養うための生活費
子供の進学にかかる費用
住宅ローンの返済
どれも個人的な理由ですが、多くの場合は「支出をまかなうために残業代を稼ぐ」という発想です。
残業に対する識学社の調べでは、「残業をしたい」と回答をした人は20%います。
残業をあえて「したい」と考える理由には「生活が苦しい」などの金銭面の声があがっています。
またマイナビ社が過去に行った生活残業に対する調べでは、「生活残業をしたことがある」と答えた人は「約40%」となっています。
その中の理由として、生活残業をあてにして「ローン返済」を組むという人もいるのです。
残業を容認している職場では、残業込みの給与を個人が計算しています。
そのため、周囲がイライラしたところで本人は収入を守るために、仕事の姿勢を変えようとはしないのです。
周りへの影響を考えない
生活残業をする人は、周りのことは考えていません。
自分のプライベートが最優先事項なので、他者の目を気にせずにダラダラと残業を続けます。
迷惑をかける部分があるので、周りはストレスを感じてしまいます。
正直なところ、他者に迷惑をかけないのであれば、生活残業が問題視されることは少なくなるはずです。
お局や先輩が残るので帰れない
ダラダラ仕事をするので巻き込まれる
日中は仕事をしておらず士気が下がる
つまり1つの仕事を薄く引き延ばして、時間稼ぎをするのが生活残業の基本と言えます。
帰りたい
上の人だと厳しいよね
このような無駄な「引き延ばし行為」は本人だけに限らず、周囲へのモチベーションにも悪影響がおよびます。
生活残業ができるということは、その職場では仕事を「コントロールできる範囲」の仕事しかしていないのです。
生活残業をする本人も生活残業することには罪悪感を感じていますが、それでも自分の生活のために継続をします。
自分は何もないのに定時超えて会社にいるのが辛いです。罪悪感や惨めさを感じてしまいます。かといって基本給だけでは生活ができません。
Yahoo!知恵袋│職場の悩み
周りも、手を抜いて「ズルをしている」ということがわかるので、ストレスを感じてしまいます。
また「帰りにくい雰囲気」をつくり、残業する企業文化をつくる要因にもなるため、無視できない影響が出てしまうのです。
組織心理学者の『アダム・グラント氏』が、職場にいる人を「テイカー、マッチャー、ギバー」という3タイプに分類しています。
生活残業をする人は、自分の利益を優先する「テイカー」に分類される可能性が高いです。
テイカーが多い組織では、与える側の「ギバー」が巻き込まれたり、搾取され続けるので少しずつ減っていきます。
シンプルに言うと、生活残業をする人を放置すると、会社から少しずつ「いい人が減っていく」ということです。
「生活残業する人がいる」というだけで、企業文化にも少なからず影響を与えているのです。
基本的に仕事の能力は低い
生活残業をする人は、仕事の能力が低い可能性があります。
仕事の能力が高く成果も出せる人であれば、そもそも本業で昇給が可能です。
また生活残業という時間を切り売りする選択肢ではなく、副業や転職、スキルアップを選ぶからです。
厳しいですが、ダラダラと仕事をすることで、残業代を稼ぐという「楽な道」を選んでいる時点で、仕事の能力は低いと言わざるを得ません。
人事の僕から見ると、生産性が低く一番採用したくないタイプです。
僕だけに限らず企業の人事は、このような生活残業をする人種を見分けて、できるだけ採用しないように気をつけているのです。
生活残業をするためには、以下のポイントを抑える必要があります。
一定の残業時間を維持
仕事の効率は考えない
日中は仕事をしていない
まず、「生活残業をする」という目的をもって働いているので、仕事に向き合う姿勢がそもそも違います。
無駄ばかり
残業のことだけ考えてるからね
必要な給与の「手取り」を事前に計算しており、何時までは残るという生活サイクルがあります。
そのため、仕事を効率的に進めるという考えを持たず、受けた仕事をコントロール可能な範囲で調整するのです。
生活残業する人にとっては、仕事は時間内に終わらせるものではなく、「残るための理由」でしかありません。
本来仕事の能力は経験した仕事や、こなした量によって向上していくものです。
生活残業を前提に働いていると、能力はいつまでも変わらないままなので、ただ年齢を重ねるだけという大きなリスクを抱えることになります。
また、周りからイライラされる原因の1つに、日中に仕事をしていないという点があります。
タバコを吸う回数が多かったり、スマホをいじる時間が長いなど、サボっている時間が長いのです。
それなのに、定時の17時や18時という夕方から、本腰をいれて仕事をはじめようとするので結局は残業することになります。
現場を上るまで暇そうにしているのにやり残したことがあるはずないのです。時間稼ぎをしているようにしか思えません。仕事中も携帯ばっかりいじって休憩も少し長めにいって余裕ぶっこいてるのに退勤時間内に帰れないっておかしくないですか?
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本人以外は給与の内訳を知ることは、不可能ですがおおよその残業代は計算できます。
仕事を頑張っていればイライラされることはありませんが、ズルをして稼いでいるので、周りは不公平さを感じモチベーションが下がってしまうのです。
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本当は暇なのに…残業ができてしまう職場には傾向があった
ここまでは生活残業をする人の特徴をあげてきました。
生活残業をする人は基本的に周りに配慮することはありません。また、仕事への意欲も低いので職場に1人でも存在を許すと周りへの影響が出てしまいます。
ここからは生活残業が起こりやすい、言い換えると「しやすい」環境についてお話しします。
基本給が低くて生活が厳しい
残業が美徳の企業文化がある
リモートワークとフレックス制度
基本給が低くて生活が厳しい
基本給が低い職場の場合は、本当に生活のために残業するしかありません。
その場合は会社が「残業前提」で、給与を設計している可能性もあるため、多くの人が生活残業する会社ということになります。
その場合は1人だけではないので、生活残業することが暗黙の了解になっています。
生活残業とまではいかなくとも、収入が低ければ残業は収入の手段として使われます。
給与は大きく分けると、2つの種類があります。
【固定給】基本給など毎月固定
【変動給】残業代など毎月変動
固定給の中にある基本給は、賞与の基準にもなるので重要です。
会社の本音としては、毎月支払う必要がある「固定給」は、可能な限り抑えたいものです。
そのため「変動給」をわざと、高めに設定している会社も存在します。
変動給の比率が高ければ、いざとなった時に支払いを減らすことができます。
怖すぎる
現実は厳しいよ
変動給は支出の調整弁のような役割を果たすのです。
僕は仕事で人事制度をつくっていると、こういった経営者の思惑を感じることがあります。
そのため、基本給が低い会社で働く場合には給料明細をよく確認しておく必要があります。
実際にコロナ禍で仕事が減り、給与が激減したという声は多く見られます。
「ここまで減るとは、全く想定していなかったですね。正社員だから収入は安定していると思い込んでいましたが、実は残業手当に頼ることが多かったんだなと気付きました。自動車の製造業は安泰だと信じていましたし、残業は当たり前にあるものだと思っていました」
NHK|残業代が消えて…低所得化する中流
「安定した収入がある」と思い込んでいると、コロナ禍などで仕事が減った場合に給与が激減するかもしれません。
仮に転職をする場合は、年収だけではなく給与の内訳もよく確認する必要があります。
変動給の比率が高めだった場合は、数10時間の残業が前提になっているため注意しましょう。
残業が美徳の企業文化がある
残業を美徳とする会社は、いまだにあります。
美徳とはその会社の中で「よいもの」とされる行動です。
働き方改革が施行される、昭和や平成あたりまでは「モーレツ社員」や「企業戦士」という言葉があったくらいです。
かつて私生活を顧みず、仕事にうち込んだサラリーマンは「モーレツ社員」と呼ばれていました。
朝日新聞社│何のために働くの?世論調査でわかった「モーレツ社員」が減った理由
いやすぎる
時代だよね
僕もブラック企業時代に、「残業を美徳とする会社」を経験したことがあります。
そこは営業会社だったので、営業目標が達成できていないと、いつまでも残業し続けるような職場だったのです。
従業員たちは、本心で残りたいと思っているわけではありません。
その会社では残業することが「頑張っている」という、評価につながっています。
営業目標が達成できていない従業員は、残業して「頑張らなければ」ならなかったのです。
ただし、頑張っているとみられるだけで、実際の人事評価で加点されることはありません。
どのような会社も、非効率な長時間労働時間を評価するような、人事制度をつくることはしないのです。
企業文化として「残業することが、頑張っている」という価値観が残っている場合は生活残業が発生しやすくなります。
生活残業をする従業員からすると、ダラダラ仕事をしていても、見た目は頑張っているような印象を与えるので好都合なのです。
一方で、生活残業の実態を知っている周りは、不公平感から大きなストレスを抱えることになります。
リモートワークとフレックスタイム制度
生活残業は監視がゆるいと起こります。
コロナ禍で広まった「リモートワーク」は、生活残業をする従業員にとっては理想の環境です。
誰からの監視もなく、好きなように時間を調整できるのです。
ラシック社の調べによると、リモートワークによる残業時間は増えたという回答が見られます。
僕もリモートワークをすることがありますが、通勤時間がない分だけ仕事の時間が伸びる傾向がありました。
一方で、リモートワークの誰も監視をしていない状況では生活残業がしやすくなるのは事実です。
会社側も管理しきれないので、本当の残業かどうかは見分けることは難しいのです。
何やってるかわからない
働いているかわからない
また「フレックスタイム制」は、一般的な労働時間よりも管理が複雑になります。
一定の期間についてあらかじめ定められた総労働時間があり、その範囲内で日々の始業・終業時刻や働く時間を、労働者自身が自由に決めることができる制度です。
リクルート│就活用語集
「出勤」と「退勤」を定められた範囲で、自由に決めることができるのがフレックスタイム制です。
そのため1日の中で何度も「中抜け」が可能で、人事以外は1日の合計時間を把握することは困難になります。
僕が人事の立場から考えると、フレックスタイム制かつリモートワークをされている場合は、実態を掴むことはもはや不可能です。
このように周りの目も気にしなくて良いうえに、時間をコントロールできる環境の中で働く場合は自制心が求められます。
一方で、「カラ残業」は実際には仕事をしていないのに給与をもらうという犯罪行為に該当するため、そもそも制度を悪用するべきではないのです。
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ずるして生活残業する人にイライラした体験談
ここまでは、生活残業が起こりやすい環境についてお話ししてきました。
放任気味で監視がゆるい職場では、生活残業が実質的に許されてしまうことになります。
一方で、そうした職場環境を変えようとすることはあまりおすすめしません。相当な労力を必要とする割に見返りが少ないのです。
ここからは僕が見てきた生活残業する人たちのお話しをします。
晩ごはんを食べて帰る上司
生活残業するおばさん
残業代込みの内定通知書
晩ごはんを食べて帰る上司
僕が新卒の時、晩ごはんを食べて帰る上司がいました。
当時僕はグラフィックデザインの仕事をしていたのですが、一定の残業をする場合には「1500円」の晩ごはん代が支給されていたのです。
今考えると珍しい制度だと思いますが、晩ごはん代で1500円ももらえることは、かなり助かっていました。
すごい福利厚生
特殊だったと思う
ただし、晩ごはん代としてもらうためには、当然「晩ごはん」を食べなければなりません。
当時新卒だった僕は上司たちとほとんど行動を共にしていました。
今思うときついですが、毎日上司たちの晩ごはんに付き合う必要があったのです。
決まっていた生活リズムとしては、20時くらいになると上司たちと近くの飲食店に行き、いつもの定食を食べることです。
そして職場に戻り、終電近くまで仕事をしているということが日常でした。
今振り返ると、当時の生活リズムは「生活残業が目当てだったのでは」と感じてしまいます。
もちろん仕事が本当に忙しいときもありましたが、ダラダラしている日などもあり仕事量は一定ではありませんでした。
しかし上司は毎日一定の時間になるまで帰ることはなく、同じ時間に晩ごはんを食べるという生活を繰り返していたのです。
仕事がないから早く帰る、という姿を見たことはありませんでした。
新卒だった僕は「会社とはこういうものなのか」と、状況を鵜呑みにしていましたが、よく考えると明らかに不自然です。
「晩ごはん代」と「残業代」という目的があったから、毎日夜遅くまで付き合わさせられていたのかと思うと今でもイライラしてきます。
生活残業するおばさん
生活残業するおばさんは、これまでたくさん見てきました。
正社員に限らずアルバイトのおばさんも、都合のいい仕事を残しておき、労働時間を稼いでいたのです。
今回はその中から、ある1人の事例をとりあげてお話します。
この事例のおばさんは「残業」というよりは、日常の業務もきちんとやっているか疑うくらいの生産性でした。
日中の基本的な活動は、調べ物という名のネットサーフィンです。
事務職なので、なんとなくパソコンを操作していれば仕事をしているような印象があるのです。
日中はほとんど仕事をしていないにも関わらず、面倒な仕事や手間のかかる仕事は立場の弱い同僚に丸投げします。
タチ悪い
職場にいたら厳しい人材
このおばさんはいわゆる「お局(おつぼね)」で、古株であることを利用して好き勝手に働いていたのです。
お局様は残業代の為に、今やらなくても…という仕事をしたりインターネットやおしゃべり、カタログを見たりをしたりと時間をつぶし、残業代を稼いでいます。職場内でも問題となっています。
Yahoo!知恵袋│職場の悩み
こういった、「仕事をしないおばさん」の問題は、どの会社でも本当によくあります。
僕は人事として多くの職場を見てきました。
おばさんがいる職場なら必ずと言っていいほど、問題となるおばさんが少なくとも1人は存在していました。
日中仕事をしないだけではなく、見えないところで残業時間を稼いでいるのもイライラする要素です。
仕事をしないおばさんが持つ、イライラする共通点とは「ズルい」ことです。
悪いことや、周りに迷惑をかけていることをわかっていながら、自分の利益のために行動します。
職場にこの仕事をしないタイプのおばさんがいた場合、可能な限り近づかないことをおすすめします。
残業代込みの内定通知書
この章の最後にお話しするのは、入社していない会社の話です。
内定通知をもらった段階で、「生活残業が基本」であることがわかったため内定を辞退しました。
その会社は昇給率や賞与などの条件はよく、問題なかったので最後まで選考を進めていました。
しかし内定通知書をみると、「基本給」が明らかに低く設定されていたのです。
年収の総額は現職の金額を維持していました。しかし、まさかの「残業手当込み」の金額だったのです。
どういうこと?
残業しないと減るよ
みなし残業として給与に含まれているケースはよく見ますが、「働く見込み」の残業代を内定通知書に含めているケースは初めてでした。
面接時の話では、「1分単位で残業代が出ます」ということだったので、僕はいい会社だと思っていました。
ところが、当時の年収を維持するためには「約30時間」の残業をしなければなりません。
残業せずに帰れば、約30時間分の給与が減額されてしまうのです。
残業代込みで条件を出すような会社は、文字通り全社員が生活残業をしているという証明です。
僕はせっかく内定までもらったので、最後にメールであらゆる会社の事情を聞いて、丁寧に辞退することを決めました。
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暇なのに残業する人に対する評判と口コミ
ここからは暇なのに残業する人に対する、評判と口コミをまとめてお伝えします。
今回の調査の中では、生活残業を良く思っている人はいませんでした。
口コミの多くは、生活残業をしていることがバレているのに残業を続ける人に対してイライラしている人ばかりです。
- 仕事が遅いのに偉そうに残業しててイライラ
- 無駄が多いのに残業をして打刻していることにイライラ
- 上司が無駄に残業して帰りにくい雰囲気にイライラ
ぶっちゃけ厳しい意見が多いです
なんで偉そうにできるの?
おしゃべりするなら帰ればいいのに…
ズルしてるの知ってるから
残業しないのは甘えとか古い
日中はサボってるのに…
僕も生活残業をする人に対しては、口コミと同じようにイライラしてしまいます。
無駄な残業をしている人が、周りのモチベーションを下げるのは仕事もないのに残業するからです。
そしてそういった、無駄な残業を許している上司や職場にも問題があります。
根本的な解決はなかなか難しいので、ある程度自分の中で見切りをつけるタイミングを決めていきましょう。
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違法ではないけどずるい生活残業の対処法
ここまでは僕が見てきた、生活残業の実態をお話ししました。
抜け道がある職場では、ズルをしようとする人が生まれるのはどこの会社でも同じです。
ここからは生活残業の対処法についてお伝えしていきます。「カラ残業」は仕事をしていないので違法になりますが、「生活残業」は違法とは言えません。
生活残業はダラダラと一応は仕事をしている状態です。
そうしたズルくて、証拠を掴みにくい相手と、どう向き合うべきかまとめました。
哀れみの心を持ち関わらない
生活残業を辞めさせるには
自分に目を向ける
生活残業を辞めさせるには
結論として、生活残業を辞めさせる方法はいくつかあります。
しかし本記事でもお伝えしてきたように、辞めさせる労力と見返りが見合わないのであまりおすすめできません。
まず、生活残業する人は「どこにでもいる」という認識が必要です。
メイテック社が1万人を対象に調査した結果、残業する理由の1位は「残業代目当て」になっています。
「残業する主な要因」を尋ねたところ、「非常に当てはまる」「やや当てはまる」の割合が最も高かったのは「残業費をもらって生活費を増やしたいから」(34.6%)だった。
メイテック│エンジニア調査
そもそも残業の目的は、多くの場合収入ということが言えます。
お金目当て
そういう人は多い
本来なら残業は業務がどうしても終わらない場合のみ、するべきです。
しかし残業代の割り増し賃金に「うまみ」があるので、生活残業のように悪用する人が増えてしまうのです。
そのため、生活残業する人をゼロにすることは難しいです。
一方で、生活残業がしづらい環境に変えていくことは不可能ではありません。
シンプルに、残業することを「事前申請制度」にすればいいのです。
残業の事前申請制度とは、従業員(労働者)が残業(時間外労働)をする際に、その旨を会社へ事前に申請し、承認を受けることを義務付ける制度です。
ベリーベスト法律事務所│企業コラム
事前申請制度は合理的で、上司も従業員の稼働を管理する必要があるため、導入を断りにくいのです。
上司や会社に導入を提案する際には、ある程度根拠となる情報をまとめておくべきです。
生活残業の実態
生産性の低さ
周りの士気低下
事前申請制度を導入しておけば、生活残業は減ることが見込まれます。
働く理由が明確になっていないと、残業は認められません。
仮にあらゆる理由を引っ張り出して、生活残業を続けたとしても大丈夫です。
「残業中の生産性」が申請により見えるようになるので、人事評価に影響が出ます。
人事評価でマイナスをつけてもらうにしても、上司としては根拠が必要です。
従業員一人ひとりを細かく管理することは難しいですが、残業の申請を基準に評価することは可能になるのです。
哀れみの心を持ち関わらない
基本的に他人に意識を向けることは避けるべきです。
どれだけストレスを感じていても、コントロールすることはできないからです。
生活残業をしている人は「残業」という簡単な方法でしか、お金を稼ぐことができないという点では視野が狭く残念な人だと言えます。
他にもあるの?
色々手段はあるよ
残業以外でも、お金を稼ぐ方法は他にもあります。
昇給や昇格を目指す
副業をはじめる
転職してキャリアアップする
上記の選択肢はどれも、自分から行動して自分の価値を高めることが、お金を増やすことにつながっていきます。
お金を稼ぐというのは言い換えると、「価値を生む」ということです。
価値を生まずに生活残業を続けている人は、時間をダラダラ消費しているので自分が成長するということもないのです。
僕も残業で稼ぐことができる環境にいますが、価値を生まずにお金を稼いでも意味がないと感じています。
スキルアップや勉強をするだけでは、短期的にお金をもらうことはできません。しかし、将来的に収入を大きく上げるための種まきはできているのです。
また、生活残業で短期的には、月に数万円稼ぐことはできても、会社は放置することはないのでいずれ終わりを迎えます。
その終わりを迎えた先にあるのは、残業代が稼げなくなり「収入が減った未来」です。
そして、生活残業ができる会社は仕事をコントロールできる「ゆるい会社」の可能性が高いです。
本当に残業しないと終わらないような職場に転職をした場合は、仕事の能力が追いつかず苦労することになります。
このような人たちに、ストレスを感じて仕事のパフォーマンスを下げるほうがもったいないのです。
「残念な人なのだ」と割り切り、必要以上に関わらないようにすることをおすすめします。
自分に目を向ける
最後にお伝えしたいのは、ぜひ自分に目を向けましょうということです。
僕も生活残業する人をたくさん見てきて、そのたびにイライラしていました。
しかし生活残業する人は、「ズルい」ということがわかっていてもできてしまう神経の持ち主です。
結局のところ、本人が変わろうというきっかけが無い限りかわることはないのです。
関わるだけ無駄
余計イライラするよ
一方で、生活残業ができる人がいる会社の仕事量は、決して多いとは言えません。
生活残業する人がわざと仕事を残しておき、残業することができるからです。
本当に忙しい会社では、生活残業はできません。
仕事の内容や会社が好きなのであれば働き続けてもいいのですが、もしそうではないのなら転職も含めて考える必要があるかもしれません。
生活残業をする人がいない会社や、本当に忙しい会社は探せばたくさん存在しています。
生活残業する人と同じ会社にいることが、自分の成長を止めていたり、気づかない間にぬるま湯に慣れていたということも可能性としてはあります。
もしあなたが自分の成長を望むのであれば、自分に目を向けていくべきです。
転職活動を通じて、今の職場が本当に自分にとってプラスなのか定期的に今の自分を見直しましょう。
そうすると、現職にとどまり続けるしかない生活残業をする人のことは気にならなくなります。
転職活動の中で生活残業ができるような会社のほうが、自分には合っていると感じるのであればそのまま居続ければよいだけです。
その場合は、比較的残業せずに帰れる環境を利用して自己投資の時間をつくりましょう。
本業が忙しすぎると自己投資する時間がとれないのですが、もし早めに帰ることができる環境なのであれば将来のために積み上げていくことをおすすめします。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
どうもです!
ありがとうございました!
生活残業する人は「ズルい」のでどうしてもストレスの原因になってしまいます。
一方で、ズルをして生活残業をすることでリスクを抱えていることに、本人は気づけていない可能性があります。
社会人を20年経験していますが、自分のことだけ考える「利己的な人」には関わらないほうがよいです。正直関わるメリットがありません。
この記事をまとめていきますね。
- 生活残業する人に関わるべきではない
- 長期的に生活残業で稼ぐことは難しい
- 職場がぬるま湯の可能性がある
生活残業をする人はどのような会社でも存在します。
割り増し賃金であることや、そのままダラダラしていれば収入が増えるのでズルい人は気づいて罠にハマってしまいます。
しかし、会社や人事もバカではないので、生活残業をしているという実態はデータで把握しています。
僕も人事として、生活残業している人のデータをチェックして動向を見ています。
短期的に稼ぐことは可能かもしれませんが、生産性の低さからマイナス評価されるなどそれなりのペナルティが待っています。
生活残業する人は長くは稼ぐことはできないので、ぜひ自分のことに意識を向けていくようにしてください。
この記事があなたの役に立てていれば嬉しいです。
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