【ショック】なぜ最終面接で落ちた?人事が解説する不合格になる本当の理由とそのフラグ

否定された気持ちを切り替えたい
最終面接は受かると思っていた
絶対入社したい会社だったから辛い

せっかく最終面接まで行ったのに不合格になるとショックですよね。

僕も何回も最終面接で不合格になった経験があるので、辛い気持ちはよくわかります。

最終面接まで進むと、もう少しで「内定」をもらうことができるので、どうしても期待してしまうものです。

一方で最終面接は決して「顔合わせ」のような、ゆるい面接ではないのが現実です。

油断して最終面接に挑むと、あっさり不合格になり後悔することになります。

この記事のまとめ
  • 最終面接はほぼ受かるような甘いものではなく「顔合わせ」でもない
  • 最終面接の経験は貴重なフィードバックの経験になるので落ち込むことはない
  • ミスマッチを防ぐためにできるだけ「社長」が出てくる企業を探して受けるようにしよう
フユスケ

入社できると思ったのに…

人事ハルシバ

期待しちゃうよね

本記事でお伝えする結論としては、最終面接で重要なことはテクニックで内定を勝ち取ることではないということです。

取り繕って内定を獲得してもその後に待っているのは「ミスマッチ」と「早期退職」です。

この記事を書いている僕は、転職を8回経験しており、人事として15年キャリアを積む中で、数多くの最終面接を見てきた経験があります。

また国家資格キャリアコンサルタントの資格も持っており、体系的にキャリアや転職について学んだ「転職のプロ」とも言えます。

そのため「最終面接」とは一体なんなのかという疑問に対して、解像度高くお答えできるのです。

記事を書くにあたり、「最終面接」について30時間以上の時間をかけて調査と編集を行っています。

この記事を最後まで読んでいただくことで、最終面接に落ちた辛さから立ち直ることができ、同じような辛さを味合わないですむようになります。

ぜひ最後までお付き合いください!

もしあなたが「このままでいいのかな…」と悩んでいるなら、少しだけお時間をください!

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人事ハルシバ

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この記事を書いた人

実務経験15年以上のベテラン人事
 ✓採用と人事制度づくりが専門
国家資格キャリアコンサルタント
 ✓キャリア相談のプロ
MBAホルダー(経営学修士)
 ✓経営と会社についての学問をマスター

いいキャリアを研究することに人生をかけている人事の「ハルシバ」です。
目次

最終面接で落ちてショックを受け続けてメンタルが鍛えられた経験談

最終面接落ちてショック

最初に僕がお伝えするのは、求職者として「最終面接に落ちた経験」です。

僕は8回の転職経験の中で、何度も最終面接を乗り越えてきました。

20代の頃は、最終面接に落ちて頭が真っ白になった経験もあります。

一方で、最終面接のたびに自分が成長することが実感できたのも事実です。ここではそうした経験をまとめてお伝えします。

メンタルを鍛えた経験

どうしても入りたい会社に落ちた経験
不合格でも諦めきれずに再応募をした
面接不合格の悔しさでメンタルが成長

どうしても入りたい会社に落ちた経験

僕にはどうしても入りたい会社がありました。

その「入りたかった会社」は、最終面接まで進んだところで不合格になってしまったのです。

最終面接まで進んで不合格の通知が来た時は、本当に頭が真っ白になったのを覚えています。

フユスケ

辛かったね

人事ハルシバ

期待し過ぎたね

そもそも仕事をしながらの転職活動はかなりハードなのです。

忙しい仕事の合間を縫って、選考を進めることでようやく手にすることができるのが「最終面接のチケット」です。

そうした努力の積み上げが、最終面接の不合格により「無に帰す」瞬間の虚しさは、経験した人でないとわかりません。

仕事をしながら転職活動をするほど、環境を変えたいという気持ちが強いので不合格のショックは強烈です。

逃げの転職ではないものの、現職のストレスからの脱出口を塞がれたような絶望感を感じます。

フユスケ

そんなに…

人事ハルシバ

早く転職したい

オンラインのカジュアル面談

最終面接に落ちた会社を知ったのは、ビズリーチの「プラチナスカウト」が届いたことがきっかけでした。

プラチナスカウトには、今求めている人事のポジションと「僕の経験」がとてもマッチしているということが書かれていたのです。

調べると、その会社は優れたサービスで急激に成長しており、採用経験が豊富な人材が欲しいということでした。

また上場も予定しているということで、とても勢いのある「優良な会社」だったのです。

カジュアル面談では人事と率直に話すことができ、プラチナスカウトをもらった時と変わらない温度感でとても雰囲気が良かったのを覚えています。

カジュアル面談は「選考」ではないため、応募書類の提出が不要で、候補者側の応募・参加のハードルが低いのが特徴です。

Wantedly|カジュアル面談とは?採用につなげるコツ・進め方を解説【事例つき】

カジュアル面談後の人事からは、「ぜひ選考を!」という熱量だったので僕はその気になって選考を進めることになりました。

内定を確信した一次面接

一次面接は実際の六本木ヒルズ近くのオフィスでした。

「六本木ヒルズじゃないんだ…」と、少しだけ残念な気持ちを抱えつつも、これから渋谷の新しいオフィスへの移転を予定していることをカジュアル面談で聞いていたので期待しながら面接へ挑みました。

一次選考を担当する面接官は、僕の「上司」になる予定の人です。

その人は経理領域が専門で、僕が担当する人事の専門ではないとのことですが、「会社を大きくしたい」という熱量はとても高いものを感じました。

六本木のオフィスでの一次面接は、カジュアル面談と同様に大いに盛り上がり、なんと「最終面接のチケット」をその場でくれたのです。

フユスケ

え!?

人事ハルシバ

すごくいい感じだったよ

何回も面接を経験しているとたまにありますが、相性がよかったり採用意欲が高い求職者に対しては「サプライズ」を込めてその場で面接通過を言い渡す場合があります。

ちなみに僕も人事の採用担当としてよくやる手法なので、内心はあまり驚きはしていませんが「嬉しい」気持ちは本心でした。

しかも今回は、本来予定されていた「二次面接」をスキップしての最終面接のチケットです。

人事の採用担当をしている僕の感覚では、採用確率はかなり高いものだとこのタイミングで確信しています。

社長との重い最終面接

一次面接のタイミングで「最終面接」の予定を組んでいただいたので、最終面接の日までは社長の記事などで下調べを進めていました。

会社のことを調べていくうちに、いつのまにか僕はこの会社への「志望意欲」がグンッと高くなり、入社後の活躍や成長さえ想像する段階に入っていました。

そして迎えた最終面接の日、ふたたび六本木ヒルズ近くのオフィスビルの前に緊張して立っていました。

最終面接を担当するのは予定通り「社長」と1対1です。

しかし、これまでの面接とは異なり、どこか重い雰囲気を感じます。

圧迫面接とまではいかないものの、僕はあまり緊張がほぐれないまま最終面接を終えました。

最終面接の受け答えは特に問題なかったのですが、カジュアル面談や1次面接のような手応えは感じられていません。

1週間後に届いた選考結果は「不合格」でした。

フユスケ

え、悲しい

人事ハルシバ

社長面接ではよくあるよ

僕は選考結果を見て、緊張でうまく自分を出せなかったことを後悔しました。

そして、新しい会社へ入社後の自分を想像して過ごした数週間があるので、これまで積み上げたものがリセットされたような感覚になり頭の中が「真っ白」になりました。

また「同じ職場」でしばらく過ごさなければいけないのかという絶望感と、転職活動をやり直さなければならない面倒くささなど、様々な思いが頭をよぎり1週間くらいは何にもやる気が起きなかったのです。

僕はこの最終面接結果で絶望した経験から、最終面接を終え内定をもらうまでは「期待をしない」ようになりました。

不合格でも諦めきれずに再応募をした

僕は20代の頃に転職活動をしていた時、無謀にも最終面接に落ちた会社に再応募していました。

当時は「熱意があれば合格できる」や、「再応募で熱意が伝わるのではないか」と勘違いをしていたからです。

諦めきれない会社には、3回くらい再応募した経験があります。

ただ、人事を15年経験した今考えると、無駄なことをしていたと痛感してしまいます。

結論として「再応募」で受かる確率は、ほとんどないからです。

今回の調査から当時の僕と同じように、「再応募してもよいのか」迷っている人が多いことがわかりました。

今どうしても行きたい会社の求人が出ていて、受けようと思っているのですが、やはり再応募となると落ちる可能性の方が高いですか?それとも受かる可能性もあるのでしょうか?

Yahoo!知恵袋|職業とキャリア
フユスケ

みんな諦めきれない

人事ハルシバ

面接はブラックボックス

ここでは僕の経験を踏まえて、人事側の立場で再応募について気をつけることをお伝えしておきます。

ナツル

再応募で気をつけるポイントです

再応募は応募してもいいのか
再応募はバレるのか
お祈りメールに返信していいのか

1つずつ説明します。

再応募は応募してもいいのか

再応募は基本的に問題はありません。

応募が多く再応募不可と書いて対応しない会社は一部存在します。

ただし、基本的に再応募しても状況が変わる可能性は限りなく低いのが実態です。

なぜなら人事の一存で不合格になっているわけではなく、関連部署すべて確認したうえで不合格になっているからです。

さらに言うなら、大前提として「会社は採用したい」のです。

それなのにも関わらず、お見送りする理由は及第点に至らなかったということになります。

再応募はバレるのか

再応募はほぼ確実にバレます。

人事の採用担当は応募者のデータを管理しているからです。

管理している理由は、まさに再応募の対応やビズリーチのプラチナスカウトを重複して送らないようにするためです。

また約30%程度の会社では、「ATS」という採用管理ツールを使っています。

全候補者の最新選考状況を一元管理できます。レジュメ・データ閲覧やダウンロード、合否判定ができるので、情報更新・共有の抜け漏れがなくなります。

リクルート|リクナビHRTech

僕も人事の実務で採用管理ツールは使っていますし、求職者から応募があった場合は必ず重複や再応募ではないか確認しています。

採用する側の気持ちをお伝えすると、一度不合格になった求職者を状況が変わって採用する場合は必ず会社側から声をかけます。

そのため、「再応募があったから選考を検討しよう」という流れになる確率は高くても数%程度と考えるべきです。

お祈りメールに返信していいのか

再応募するきっかけになるのは、会社から届く「お祈りメール」だと思います。

お祈りメールに返信して、再応募の相談することは問題ないのですが復活する可能性はほとんどないと思ったほうがよいです。

お祈りメールのほとんどは「テンプレート」のものが送られていますので、何の感情ものっていないと考えてください。

ほとんどの人事の採用担当は、常に他の求職者の対応に追われているのです。

面接不合格の悔しさでメンタルが成長

僕は求職者として最終面接を何度も経験したことで、自分の「キャリアビジョン」が明確になりました。

また必然的に、最終面接の準備のために自問自答を繰り返してきたので、自分の価値観もハッキリしています。

キャリアビジョンは将来、「自分がこうなりたい」と思い描く理想像、願望、目標のこと。将来設計に役立てるために、自分の状況を考慮したり、実現性を加味したりする必要はありません。

マイナビ|キャリアビジョンを描くメリットと描き方(例文付き)
フユスケ

自己理解してる

人事ハルシバ

最終面接までに色々経験するよ

僕の転職活動の主な動機は「環境を変えたい」です。

いくつものブラック企業を経験してきた僕にとっての転職活動は、少しでも良い環境を探すための手段でした。

特に20代の頃は企業知名度や条件面などを軸に、転職活動をしていたので愚かだったと思います。

ただ、そうやって転職を繰り返すことで得られた知見もあります。

それは、転職活動の中で「自分」という存在に気づいたことでした。

特に最終面接は「自分」のことをよく知らないと、社長や役員から見透かされることも多く不合格になります。

そして不合格になれば転職という「夢」は絶たれてしまいます。

ちなみに、仮に内定が出たとしても条件面や表面的な企業のブランドに魅力を感じていた場合は、ミスマッチにつながるので注意が必要です。

最終面接で不合格になることは、強烈なフィードバックでもあり、僕は不合格になる度に振り返るようになっていきました。

最終面接の不合格は、一言で言えば「全否定」されているような感覚です。

僕は「全否定」された自分を立て直すために色々と試行錯誤することで、メンタルが強くなり成長していきました。

ナツル

以下のことを実践するようになりました

カジュアル面談修行
自己分析資料づくり
転職のストーリーとコンセプト

1つずつ説明します。

カジュアル面談修行

2010年代あたりからビズリーチが台頭してきたことで、「カジュアル面談」をする機会が増えました。

カジュアル面談は選考ではないという建前があるので、会社と率直に話せるのがメリットです。

僕は面接の前にどういった会社が自分に合っているのかを知りたくなり、カジュアル面談の機会を増やすようになったのです。

人事の僕が言うのもどうかと思いますが、採用面接というのはどうしても「茶番」になりがちです。

フユスケ

立場が弱い

人事ハルシバ

面接は質問しにくいしね

立場上お互い本音を言えず、表面上のやりとりばかりになりミスマッチが無くなることはないからです。

面接だけで「本当に入りたい会社なのか」を知ることは、ほとんど不可能に近いと感じていました。

そのため、僕はビズリーチでプラチナスカウトをもらえるように、「市場で求められている経験」を調べて実務経験を積み職務経歴書を強化していくことにしました。

その結果プラチナスカウトをもらう機会が増えて、カジュアル面談で企業を選ぶことができるようになったのです。

自己分析資料づくり

自分のことを知っているという人は意外と少ないです。

自分を知らないから、他人の言うことを鵜呑みにしたり、他人の評価を鵜呑みにしてしまうのではないかと感じます。

僕は最終面接で不合格になり、全否定されたような感覚を覚えたことがあります。

そして自分がどんな人間なのかわからなくなった時期もありました。

大いに悩んだ結果、僕がたどり着いた解決策は「自分」を知るということでした。

フユスケ

何がしたい

人事ハルシバ

どうなりたい

転職活動でつまづきやすい、これらの答えは自分のこれまでの行動にヒントがあると思ったからです。

僕がつくった自己分析の資料の一部です。

自分の強み

他人からみて何が「魅力」に感じるかを整理して、自分を伝えられる経験をまとめていったのです。

これらは僕の実体験ですが、数多くの面接経験の中で評価されたり好印象を与えられた「逆境」や「挑戦」の経験をまとめています。

また、第三者の力も借りて自分の理解を深めました。

「クリフトンストレングス」という海外ではマネジメントの材料にもされる診断テストを2回受けて、自分にはどのような傾向があるかを掴んだのです。

旧称の「ストレングスファインダー」のほうが認知度は高いと思います。

クリフトンストレングスの34の資質は、強みに基づく人材開発の根拠となるものです。これらは、自らの天性の才能を発見し、周囲に対する理解と周囲との協調を高めるための共通言語となります。

GALLUP丨クリフトンストレングス

ちなみに、この「クリフトンストレングス」はとてもよくあたっていると感じます。

これは僕のクリフトンストレングスの結果ですが、「運命思考」が強いなど、人間関係に強みがあることがわかりました。

クリフトンストレングス

事実として僕が人事にキャリアチェンジをした時も、クリフトンストレングスの結果を参考にしたほどです。

まとめると、このような自分の材料を集めて「売り」になるのは何かを整理しておくと自信が湧いてきます。

実際の面接でも軸を持ちながら話すことができるのです。

特に孤独な転職活動では、こうした自己肯定感を上げる材料は少ないので、積極的に「売り」を探していくことをおすすめします。

転職のストーリーとコンセプト

即戦力を求めるブラック企業でもない限り、採用面接で重要視されるのはその人の「キャリアビジョン」です。

キャリアビジョンとは簡単に言うと、どうなりたいかです。

求職者のどうなりたいかと、会社が採用ポジションに求めるものが近いと内定の確率が上がります。

逆に言うと「どうなりたいか」を会社ごとに合わせて話していると、何がしたいかよくわからなくなります。

新卒に多いですがキャリア迷子になりやすいのは、会社ごとにどうなりたいかを変えるからです。

フユスケ

会社のウケを狙って…

人事ハルシバ

嘘をついてもいいことないよ

会社に合わせて、仮に内定をもらったとしてもミスマッチの可能性が高いです。

そうならないためには、どうなりたいかを実現するための、自分の人生全体を貫く仕事の「コンセプト」が重要になります。

コンセプトを簡単に言うと、ものごとの全体に共通する方向性です。

終始一貫してブレることのない基本的な方向性を意味する。コンセプトは、物事に取り組む際の姿勢・方針・思想を表す。

weblio丨コンセプト

方向性なので漠然としていてもいいのです。

僕は自己分析を進めつつ数年かけて、自分が仕事を通して何を成し遂げたいかをコンセプトに落としていきました。

その中で見つけた僕の仕事のコンセプトは「いい会社づくり」で、これを実際の面接でも伝えています。

このコンセプトに共感する会社は、熱量高く採用のオファーを出してくれたりもするようになりました。

そしてこのコンセプトを支えるのが、これまでの自分の経歴という「ストーリー」です。

正直行き当たりばったりのことも多いですが、過去の経験があるから今の「コンセプト」があることも事実です。

過去のストーリーという原体験があり、今のコンセプトにつながっているということを自分の中で整理しておくと面接の時に説得力が増します。

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転職の最終面接の通過率はそこまで高くない

最終面接落ちてショック

ここまでは、熱量高めに最終面接にまつわる僕の体験をお話してきました。

最終面接は文字通り、人生を変える力があります。

転職を8回も経験してきた僕は、その強烈な出来事を何度も乗り越えてきたのです。

ここからは人事やキャリアコンサルタント目線で最終面接の厳しさをお伝えします。

最終面接の通過率

最終面接がほぼ受かるわけではない
第一志望という危険な思い込み
期待するから辛くなる最終選考の罠

最終面接がほぼ受かるわけではない

まず人事の立場から言うと、最終面接は「顔合わせ」ではありません。

本記事の調査の中で顔合わせと思っている人が一定数存在しましたが、とても危険な勘違いなので認識をかえることをおすすめします。

ほぼ受かるという勘違いで、最終面接まで積み上げてきたものが無駄になってしまう可能性があります。

フユスケ

気をつけよ

人事ハルシバ

最終面接は慎重にね

マイナビ社の調べでは、最終面接の通過率は「約80%」とあります。

マイナビクリエイターを利用して転職活動をした求職者のデータ(2022年8月~2023年7月)によると、中途採用における最終面接の通過率は、およそ80%です。

マイナビ丨最終面接(役員面接)の通過率を上げるには?よく聞かれる質問と回答例をポイントとあわせて解説

一方で、一般的に言われている最終面接の通過率は「約50%」です。

実態は会社ごとにバラバラですし、統計がとれるものではありませんが、人事目線で見ると後者の50%のほうが現実に近いと感じます。

「採用フロー」という最終面接までのおおまかな流れで考えると、最終面接でほぼ受かるわけではないことがわかると思います。

選考フロー
マイナビ丨採用担当者さま必見!採用要件をブレさせない採用フローの考え方
ナツル

今回は「面接」の部分を抜粋して説明します

1次面接の役割
2次面接の役割
最終面接の役割

1つずつ説明します。

1次面接の役割

1次面接では、かなり多くのチェック項目があります。

そのため、どの企業でも1次面接が1番ハードルが高いように感じます。

企業文化に馴染むか
仕事ができるスキル
一緒に働きたいか

責任者とメンバーが同席するケースが多いのが1次面接の特徴です。

評価シートはサンプルですが、一般的にはそれぞれの評価項目を見ながら話を進めていきます。

評価シート
ビズリーチ丨【サンプルあり】面接評価シートの作り方|チェック項目や評価方法も解説
フユスケ

多い…

人事ハルシバ

これが重要だよ

そのため選考の基準も厳しい場合が一般的で、通過率もそこまで高くないのが特徴になります。

ある意味、1次面接を通過した人は「一緒に働ける」と、現場の人が判断した状態になることが多いです。

1次面接を通過した場合は、難所を超えたと言える状態になります。

2次面接の役割

2次面接は、基本的に1次面接の「答え合わせ」です。

1次面接でチェックした内容が合っているか別の面接官が見ます。

二次面接では、一次の面接官が評価したポイントを疑うことや、不安に感じたポイントを深堀りしてみましょう。

indeed丨一次面接・二次面接でチェックすべきポイント

2次面接は人事が担当することもありますし、社長や役員が先に出てくるというケースもあり様々です。

難しく考える必要はなく、「この人と働きたい」と思えるかどうかをお互い確認していると考えてください。

特に一緒に働く人物ではない人が、面接官だった場合は「会社に合うか」を中心に見られている可能性が高いです。

もちろんスキルチェックなど最低限のことは行うものの、「私はいいと思ったけど、あなたはどう?」というのが2次面接です。

そのため、ある程度権限がある人が1次面接を担当していた場合は、僕の体験談でお伝えしたように2次面接をスキップすることも多々あります。

僕が求職者として面接を受けていた経験からも、2次面接はよほどのことがない限り通過する傾向があると感じます。

なぜなら落とすことには責任が伴うので、自分がその役割を担いたくないと思う人が多いからだと考えられるからです。

最終面接の役割

最終面接の役割はズバリ採用の意思決定です。

基本的には役員や社長といった採用権限がある人が登場人物です。

最終面接では多くの場合、役員や経営者など、募集部門の責任者など「採用決定権」の所有者が登場します。

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最終面接の前提として、スキルチェックはほとんどありません。

なぜなら現場の人間ではないのでチェックすることができないからです。

一方で人物面はよく確認されるので、決して「顔合わせ」とは思わずに挑む必要があります。

ナツル

一般的な最終面接の確認項目です

キャリアビジョンがあるか
自社に合う人物か
ビジョンへの共感が高いか

最終面接を一言で言えば、「自社である理由」の確認になります。

最終面接で不合格になるパターンは、この「自社である理由」が弱いという可能性があります。

それ以外でも、条件面や他候補者との相対評価で不合格になるなど落ちる理由は山のようにあります。

最終面接だからといって油断せず、自分の出せるすべてをぶつけるつもりで挑む必要があるのです。

第一志望という危険な思い込み

新卒の就職活動では「第一志望」という言葉がよく使われます。

なぜなら求職者である新卒は、複数内定を保有することが可能な「特殊」な状態だからです。

そのため企業としては志望意欲を確認するために、保有する内定の中でどれが「第一志望か」ということを選考で聞くのです。

学情社の調べでは、約半数が第一志望ではなくても「第一志望だ」と答えていることがわかります。

第一志望
学情丨2024年卒アンケート
フユスケ

ウソも方便

人事ハルシバ

仕方ない面もあるよ

こうした結果を見ると、新卒に第一志望について質問することにはあまり意味がないように感じます。

一方で中途の場合は、第一志望という言葉はあまり使われません。

中途の場合、第一志望のように一社に専念しないと内定まではなかなか辿り着くことはできないからです。

企業から第一志望を確認される機会は少なくても、求職者としては「どうしても入りたい」と思う会社は選考を通じて出てくるものです。

僕の体験談でお伝えしたように、相性のいい会社を見つけると選考の中で志望度が高まり続け、「どうしても入りたい」と強く思うようになっていくのです。

ただし、この「どうしても入りたい会社」に入社できる保証はありません。

第一志望として意欲を高めて選考に挑むことは大事ですが、「どうしても入りたい」という状態になっていると不合格になった場合のショックが大きくなるので危険です。

そして、ショックから立ち直るまでの時間がかかるため、他にも選択肢があるにも関わらず動けない期間が生まれてしまいもったいないのです。

ショックを受けないようにするために、保険の意味も込めて複数社を並行して選考を進めることをおすすめします。

実際、最終面接で落ちる可能性も十分にあるので、転職活動では「第一志望」などと一社にとらわれないように注意する必要があるのです。

期待するから辛くなる最終選考の罠

最終面接の段階では「ここまで来たのだから」と、安心感と緊張感半々の状態です。

一方で企業側からすれば最終面接の状況は様々です。

本当にほしい人材なら是が非でも取りに行く最終面接、候補者が多くいるなら見極める最終面接となります。

フユスケ

シビアな面接

人事ハルシバ

状況によるよね

最終面接まで来たと言うことは、これまでの選考は基本的には褒められたり好印象なフィードバックが多いことが一般的です。

実力を疑われながらの最終面接という状況にはなりません。

ただ、これまでの面接官のフィードバックは半分本当で半分建前です。

選考には常に「離脱」というリスクが付きまといますので、求職者が最終面接まで進むように応援するようなフィードバックが多くなるのです。

そのため、最終面接に進んだ求職者は意欲も高く、入社が目前のような感覚で最終面接に挑むのです。

フユスケ

持ち上げられてる

人事ハルシバ

現場ではよくやるよ

正直なところ、人事としては採用したいという気持ちが強いです。

残念ながら最終面接はもう人事がコントロールできる段階ではないので、見守るしかありません。

求職者の立場ではこれまでのポジティブなフィードバックがあるので、内定が出ることを期待しています。

僕も経験がありますが、もうすぐ内定がもらえると勘違いするほどです。

選考プロセスの積み上げた経験が、より期待を高める材料になります。

しかし、最終面接はあくまで最終判断の場です。

人事ハルシバ

まだ決まってないです

冒頭にお伝えした通り、会社の状況によって最終面接の扱いが異なります。

求職者の期待とは関係なく、裏側ではとても冷静に見定められ合否が決められていきます。

まとめると、「内定が出るまでは期待してはいけない」ということです。

内定は一定の効力を持ちますし入社を約束されていますが、それまでのフィードバックはいわゆる「口約束」レベルです。

人事の僕が言うのもあれですが、「ぜひ一緒に働きたい」などという言葉は、ただのリップサービス(お世辞)です。

最終面接でショックを受けないようにするためには、内定までは何を言われても信じたり、期待してはいけません。

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現役人事が教える最終面接の意味合いとは

最終面接落ちてショック

ここまでは最終面接の通過率についての概要をお伝えしてきました。

少なくとも最終面接は顔合わせではないことは、お分かりいただけたのではないかと思います。

ここからは人事から見た最終面接の位置づけという点で、新卒や中途それぞれのことをお話ししていきます。

最終面接の位置付け

中途の最終面接通過率は高い理由
新卒の最終面接通過率は高くない理由
最終面接担当によって通過率は違う

中途の最終面接通過率は高い理由

中途採用は基本的には、即戦力を採用することが多いです。

そして中途採用は、どの会社も転職市場の人手不足により、難易度が高いことがほとんどです。

リクルート社の調べによれば、採用充足できていない企業は全体の「約79%」にものぼります。

採用充足
リクルート|中途採用動向調査

ほとんどの企業では、欲しい人材が採用できていないということがわかります。

正確に言うと転職活動をしている人材はいるものの、自社とマッチするスキルや人柄の人材がいないということになります。

フユスケ

マッチングできない

人事ハルシバ

採用が難しいのはこういうところ

中途採用の最終面接にたどり着いた人材は、書類選考含めてあらゆる難関を突破してきた優秀な人材であることは事実です。

ほとんどの求職者は、ふるいにかけられて最終面接までたどり着くことはできないからです。

最終面接までいったことは誇りに思ってよいです。

事実として、最終面接までたどり着いた求職者に対しては、現場としては「採用したい」と思っています。

採用意欲が高い状態であることは間違いありません。

一方で通過率という観点では、一概には言うことはできないものの50%から70%というところが相場になります。

将来を担う人材として、真剣に採用するかどうかを見極めるために最終面接が実施されているのです。

そうした中で、不合格になるケースとしては、最終面接の候補者が他にもいる場合は比較されお見送りになる可能性もあります。

また、社長や役員の見る目によって、何らかのリスクを感じた場合はお見送りになります。

基本的に迷ったら採用しないというのが一般的な考え方なのです。

新卒の最終面接通過率は高くない理由

新卒の最終面接はそこまで通過率が高いわけではありません。

調査によれば「約50%」が一般的とされていましたが、新卒採用の経験がある僕からすると若干懐疑的です。

同レベルの人材を選考するので最終面接で見極めることが多いからです。

最終面接の合格率は、一般的に半々程度であるとされています。意外と低いように感じる方もいることでしょう。

ABABA丨最終面接の合格率はどのくらい?合否を左右する条件と合格するための対策を解説

僕は新卒を年間300人以上採用した経験があります。

急成長のベンチャー企業での採用で、毎年300人以上を人事2人くらいで採用していました。

入社式は六本木ヒルズのホールを貸し切り、徹夜で準備をしていたので今となってはすごくいい思い出です。

フユスケ

ハード…

人事ハルシバ

すごく大変だったよ

新卒採用は、基本的に以下のような採用フローで選考が進んでいきます。

選考フロー
マイナビ丨新卒採用フローについて

一斉に「同じレベル」の人材を選考をしていくという点が、新卒採用の特徴です。

もちろん多少のレベル感は異なりますが、そもそも新卒の場合は、出身校や偏差値などで本人が選定する企業はある程度決まっています。

そのため突然「ずば抜けた人材」が入社するということは、あまりないというのが当時の感覚でした。

結論としては需要と供給で通過率は変わります。

不人気な業界は通過率が高く、人気な業界は通過率が低いということです。これは会社でも同じことが言えます。

そのため冒頭にお伝えした50%という数字は、会社によってまったく異なり信ぴょう性は低いです。

僕のこれまで経験した会社は合計4社で、それぞれの最終面接の扱いが異なったので、そのお話しをします。

ナツル

経験した会社は以下です

大量採用の会社
厳選して採用する会社
少数しか採用しない会社

1つずつ説明します。

大量採用の会社

大量採用する会社の場合は合格ラインが低く、通過率は高い印象です。

100名単位で採用する会社は、選考する人数がとても多く一人ひとりを厳選することは困難です。

最初はグループ面接などで複数人とコミュニケーションをとりながら、人柄などを見ていきます。

1次面接や2次面接もグループ面接の場合が多く、よく見れていないというのが正直な感想です。

最終選考だけ個別面接となり、ようやく1対1で話すことができます。

厳選して採用する会社

中途と同レベルで厳選する会社もあります。

厳選するだけあって、最終選考の通過率は一般的な50%より大幅に下回る印象でした。

新卒に実務経験はないものの、ポテンシャルや意欲という将来性を選考で見極めるのです。

厳選する会社の場合、最初の説明会だけグループ面接でその後は最終まで個別面接です。

現場の責任者も面接官として登場する場合もあり、新卒の立場だったら緊張すると思います。

フユスケ

即戦力レベル

人事ハルシバ

中途採用と同じだったね

少数しか採用しない会社

厳選ではなく、そもそも採用人数が数名という会社も世の中には多く存在します。

少数しか採用しない会社の場合は、面接に時間をかけられるのでシンプルに通過率が厳しくなりやすいです。

僕はこの少数しか採用しない会社で、「人気業界」と「不人気業界」どちらの会社も経験しました。

人気業界は応募が多く「買い手優位」の選考をします。

会社が選べる状態にあるので、厳選するつもりがなくとも母数が増えるので通過率が下がるという現象が起きます。

一方で不人気業界は、応募が少なく「売り手優位」です。

応募してくれた新卒を大事に選考して、なるべく離脱しないように最終面接まで進めます。

よほどのことがない限り通過していたと思います。

最終面接担当によって通過率は違う

最終面接は会社によって担当が違います。

選考フローの組み立て方は、各社ごとに異なり正解はありません。

僕がこれまで15年人事をしてきた経験の中でも、本当にいろいろなパターンがありました。

フユスケ

誰がくるのかな…

人事ハルシバ

気になるよね

僕の経験上、最終面接の担当によって通過率が異なる傾向がありました。

面接官のパターンごとの説明をしていきます。

社長や役員が最終面接担当
現場の上司や同僚が最終面接担当
人事が最終面接担当

1つずつ説明します。

社長や役員が最終面接担当

最終面接で、1番多いのが社長や役員のパターンです。

一概には言えませんが、この場合は「上にお伺いを立てる」という位置付けが多く、ワンマン社長の会社には傾向として強く現れます。

一般的に社長や役員がスキルチェックを行うことはないので、「キャリアビジョン」が合っているかなど会社の文化面などとのマッチングを見ていることがほとんどです。

連携がしっかりとれている会社の場合は、通過率はそこまで悪くはなく、これまでの選考を反映した結果を期待できます。

一方で、パワハラ気味のワンマン社長の場合は、従業員が萎縮してしまい社内連携がうまくとれていないこともあります。

その場合は社長や役員が好きなように面接を進めるので、これまでの選考とは違う結果が突然出てしまうこともあるのです。

この社長や役員が好きに選考するパターンの会社では、採用の難易度が無駄に高くなり僕も苦労をさせられた経験があります。

現場の上司や同僚が最終面接担当

スタートアップ企業などでたまにありますが、社長や役員の優先順位を下げて1次面接や2次面接で、先に選考する場合があります。

その場合最終面接を担当するのは、上司や同僚といった一緒に働く人物です。

上司や同僚が最後に出てくるので、業務の具体的な話やメンバーとの相性など細かいことを確認します。

社長や役員ではないので、比較的なごやかな雰囲気のことが多いですが内心では厳しくチェックしているのです。

あえて上司や同僚が最終面接に出てくる会社は、文化や相性を重視する場合が多いです。

そのため「一緒に働けるか」という文化面の相性を細かく確認します。

少しでも、気になる要素があれば採用を見送る傾向にあるので通過率はあまり高くない印象です。

フユスケ

現場目線

人事ハルシバ

1番厳しいかも…

人事が最終面接担当

かなりレアなケースですが、人事が最終面接担当の場合は通過率は高くありません。

僕も人事として経験がありますが、通過の可能性が低くなった場合人事に「任せる」ということがあるのです。

もちろん選考としては通常通り行います。

一方で現場からはネガティブな評価が出ているので、よほどのことがない限りは通過することはないと考えられます。

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転職の最終面接で落ちる本当の理由と不合格フラグ

最終面接落ちてショック

ここまでは最終面接の通過率についてまとめてきました。

最終面接をパターン化することは難しい一方で、会社ごとに傾向があることは事実です。

その最終面接の位置付けを考えることで、対策を検討することができるようになります。

ここからは最終面接における「フラグ」についてお話ししていきます。

フラグとは、俗に、マンガ・アニメ・映画・ゲーム等において、ストーリー展開上「これからどうなるか」がおおむね予想できてしまうような典型的な演出、を指す意味で用いられる表現。

weblio|フラグ
最終面接のフラグ

最終面接で落ちてしまう共通する理由
最終面接での合格フラグの可能性
最終面接での不合格フラグの可能性

最終面接で落ちてしまう共通する理由

最終面接で落ちるのには、いくつかの理由があります。

能力やスキルについてはこれまでの選考で見られているので、実力不足と判断されることはあまりありません。

本記事の調査の中で、「出しきれず不合格になった」といった不完全燃焼を悔やむ声が散見されました。

ただ、基本的に選考は間違い探しのように、一挙手一投足を確認することはありません。

どこかの「答えが間違った」など、一部のミスで判断するような愚かなことはしないのです。

全体を見て判断します。

フユスケ

あの時ッ!

人事ハルシバ

そんな理由で落ちないよ

その全体を構成する要素をお伝えしておきます。

会社とマッチしていない
面接で辻褄が合っていない
逆質問ない・志望度の低さ
内定だと思い油断
目標がない
競合相手と負けた
年齢と年収のバランス

少し多いですが1つずつ説明します。

会社とマッチしていない

企業の採用基準は能力や経験だけではありません。

最近のトレンドでは海外スタートアップ企業の採用手法を取り入れて、会社の文化との相性を重視する会社も増えています。

企業としての魅力と組織力、成長力を得ようと思った時、従来の日本の考えにはなかった「企業文化」が強く求められる時代となってきました。

ロバート・ウォルターズ|「企業文化」とのマッチングが、スキルある人材活躍の鍵

企業文化は言語化できない要素ですが、学校でも部活で雰囲気が違っていたのと同じように集まった人によってつくられるものです。

こればかりは相性としか言えません。

面接で辻褄が合っていない

過去の面接と言っていることが違うというのは、取り繕っていることが露呈します。

一方で完璧に一致させる必要はありません。

どちらかというと論理的に話せるかどうかの部分が重要です。

逆質問ない・志望度の低さ

質問には「深さ」があります。

その場で思いついたような質問かどうかは、面接官はわかります。

下手な質問をして印象を下げないようにするのは逆効果です。

自分が仕事をするかもしれない会社なので、ある程度のリスクをとってでも具体的な質問はするべきです。

内定だと思い油断

最終面接を顔合わせと思っている人は落ちます。

最終面接で落ちる1番残念なのが、この油断による準備不足です。

準備不足は質問に答えられないなどあらゆる面に現れます。

目標がない

目標と言える、キャリアビジョンがないと最終的には退職につながることを経営者は知っています。

解雇のしにくい日本では、とりあえず採用してしまうと困るのは経営者です。

「自社で叶う可能性がある目標」があるかどうかは、採用の基本です。

企業は「ウチじゃない人」を見極めようとするのです。

競合相手と負けた

必ず競合相手の求職者がいるわけではありませんが、タイミングによってはバッティングします。

その場合、条件面など裏側で比較されます。

正直、競合相手に負けた場合は、ショックを受けると思います。

一方でコントロールできるものではないので割り切りが重要です。

年齢と年収のバランス

こちらも求職者には開示されない判断基準です。

年収提示ができる金額は「青天井」ではありません。

社内の既存従業員とのバランスを考慮して決定します。

極端に言えば、「上司より高い給与」だった場合は、お見送りになるというイメージです。

最終面接での合格フラグの可能性

最終面接の中で「フラグ」がいくつかあることをご存知でしょうか。

僕が求職者として感じ取った最終面接の「フラグ」に加えて、人事として面接中に立てていた「フラグ」どちらの観点もお伝えします。

確実とは言えないものの、参考になるはずです。

前提としてですが、雰囲気を良くするのは「社交辞令」です。フラグでもなく、会社としてのマナーです。

一方で面接の雰囲気を悪くするのは、求職者を下に見ている「ブラック企業」と言えます。そういう意味では雰囲気も判断基準の1つにすることはできます。

ナツル

合格フラグの可能性は以下です

褒められたり雰囲気がよい
会社や業務の具体的な話
意向や転職活動の状況を聴く

選考のショートカット

褒められたり雰囲気がよい

前述したように雰囲気がよいのは、面接のマナーです。

ただ明らかに、興味を持たれて質問が多くなる場合などは別です。

経験や能力を褒めてくれるのはお世辞ではありません。純粋に評価していることが多いです。

なぜならいちいち褒めることは面倒だからです。

僕の経験上「こういうこともできますか?」といった、できることを追加で質問されると「フラグ」が立っている可能性が高いです。

会社や業務の具体的な話

面接の中で求職者が合格ラインを超えていると判断した場合、具体的な話が出てきます。

実務内容をより具体的に説明して、求職者にイメージを持ってもらいたいからです。

また、求職者にとってリスクになる可能性のある、会社の現状も話してくれるようになることもあります。

現実を知ってショックを受けないように事前に共有しておくためです。

なぜこのような具体的な話がフラグになるかというと、具体的な話をするほど面接時間が伸びるという単純な構造があるからです。

採用したい候補者には時間をかけ、そうでなければ最短で終わらせるのが面接のセオリーです。

意向や転職活動の状況を聴く

合格ラインを超えている場合は、求職者を囲うために早めに内定を伝えようとします。

他社の進捗や志望意欲などを確認しつつ、できるだけ最短で結果を出せるようにするのです。

転職活動の状況を細かく聞かれる場合はフラグだと考えてもよいと思います。

選考のショートカット

会社の選考プロセスは意外と柔軟です。

通常2回から3回程度の面接が組まれていますが、絶対ではありません。

採用したい求職者を見つけた場合、選考をショートカットする場合があります。

最終面接での選考のショートカットとは、その場で内定を出すということです。

フラグどころではないのですが、選考のショートカットが行われた場合は採用意欲はかなり高いと考えて大丈夫です。

最終面接での不合格フラグの可能性

不合格になるフラグは、合格フラグよりもわかりやすいです。

なぜなら「不快感」があるからです。

特に最終面接では高圧的な態度をとられることもあります。不快感を覚えたら早々に見切りをつけるべきです。

ナツル

不合格の可能性があるフラグは以下です

予定より早い
深掘りがなく反応が薄い
いじわるな質問

予定より早い

面接の時間は一般的には60分です。

しかし、最終面接の案内には「30分から60分」と記載されている場合があります。

これは不合格だったら早く終わるということに対しての保険です。

実際採用するつもりがない場合は、30分程度で切り上げることが採用現場ではほとんどです。

深掘りがなく反応が薄い

予定より時間が早いことに関連しますが、不合格の場合は反応を薄くして面接を早く終わらせる場合があります。

不快感を感じるほどではありませんが、手応えのなさを感じます。

面接の中で、自分のことを話す機会があまりなかった場合は、お見送りのフラグだと考えてよいでしょう。

フユスケ

切ない

人事ハルシバ

イラッとするよ

いじわるな質問

最終面接の中でも悪質な反応は、いじわるな質問です。

わかりやすく言うと、職務経歴に対して否定的な反応を示すことです。

僕も何回か経験がありますが、これは一見質問のように見せかけたただの嫌がらせです。

いじわるだと感じたり、不快感を感じたら合格させるつもりはないので、細かく答える必要はありません。

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最終面接で落ちて辛くても立ち直って復活する方法

最終面接落ちてショック

ここまでは最終面接のフラグなど、判断するための材料をお伝えしてきました。

最終面接で落ちるとショックを受けますが、自分を守るためにも客観的に考えるクセをつけることは重要です。

最後は落ちた場合の対処法や、合格するためにできることをお伝えします。

辛さから復活する方法

自己理解と仕事理解は棚卸ししておく
最終面接は貴重!場数を踏む事を意識
最終面接を通過するために重要なこと

自己理解と仕事理解は棚卸ししておく

キャリアコンサルタントの立場で、求職者にアドバイスするのは、自己理解と仕事理解です。

仕事理解は文字通り、その仕事で何をするか理解することを言います。

自己理解は自分がどうありたいかを理解していることを言います。

転職活動で特に重要なのが「自己理解」です。

自己理解
厚生労働省|ジョブカード活用ガイド

結局のところ転職活動のゴールは、楽な仕事を探すことでもホワイト企業を探すことでもありません。

自分の「ありたい姿」に近づくことができる環境を見つけることです。

フユスケ

やりたいこと!

人事ハルシバ

将来の夢ってやつだよ

「将来の夢」は、いつか叶ったらいいなと思うような、やや現実味がない印象を受けます。

一方でありたい姿というのは、自分のこうありたいとイメージできるビジョンです。

僕のありたい姿はこういう感じです。

本業にとらわれず収入を確保できる
自分の能力を最大限に発揮している

人事に限らずやりたいことができる

「ありたい姿」に正解はありませんが、1つポイントをお伝えすると自分がワクワクできるかどうかです。

想像するだけでワクワクできる姿は、僕たちが幸せに生きるためのエネルギーを与えてくれます。

これを専門用語で「内発的動機付け」といいます。

内発的動機付けとは内面に沸き起こった興味・関心や意欲に動機づけられている状態のこと。

リクルート|内発的動機付けとは

採用面接で合格しやすいのは、ありたい姿を描いて内発的動機付けができている人です

入社したいという弱い動機では採用される可能性は低いです。

自分がどうありたいかを描けていて、そのために転職するという人に対しては会社は興味を持つものです。

まとめると、自己理解を深めていくためには、自分の価値観をよく知ることです。

結局のところ内定をもらえたとしても、ありたい姿に近づけず、価値観のズレた環境はミスマッチにつながるからです。

最終面接は貴重!場数を踏む事を意識

最終面接は選ばれた人しか経験できない貴重なものです。

書類選考を含めた面接の合格率で言えば、数%の確率を突破していることになります。

この記事でもお伝えしてきましたが、最終面接を担当するのはほとんどの場合「社長」か「役員」です。

会社の役員と1対1で話せて、しかも自分のキャリアについてフィードバックがもらえる機会は最終面接以外にありません。

フユスケ

貴重な経験

人事ハルシバ

本当に場数大事だよ

最終面接で残念ながら不合格になってしまうと、ショックを受けるかもしれませんが確実に経験としてプラスになっています。

僕は正直、最終面接は「腕試しの場」と思って気軽に受けています。

できるだけ緊張せず、自分の積み上げてきた実績をプレゼンすることで、相手の心を動かす訓練になります。

するどい質問が矢継ぎ早に出てきますが、それも準備をしておくことで対応するのです。

逆に質問に答えられなかったら、「準備不足」だったということを自分の中で振り返るようにしています。

ナツル

以下は最終面接で聞かれるオーソドックスな質問です

前職の経験やスキル
志望動機とビジョン
前職の退職理由

鋭い質問というのは、「あなただったらどうする?」という会社の問題についてのケーススタディです。

会社をよく理解をしていて、さらに実力がないと的確には答えることはできません。

ただ、答えられなくても大丈夫です。

その「質問」は、考えるきっかけをくれて次につながる成長の糧になるからです。

面接で答えられなかったらと言うことは、まだ実力が不足していたということだと考え積み上げていく努力をしましょう。

フユスケ

成長する

人事ハルシバ

そこで終わりじゃないからね

ちなみに僕は、社長が面接に出ない会社には入社しないようにしています。

なぜなら社長が会社の文化や体質をつくるからです。

社長を知らずに入ってパワハラ気質のワンマン社長だった場合は目も当てられません。

最終面接を通過するために重要なこと

この記事では最終面接の通過についてお話ししてきましたが、本当に重要なのは内定ではありません。

重要なのは自分にとって、「違和感」のない会社を選び入社することです。

小手先のテクニックで最終面接を通過したとしても、違和感が残ったまま入社すればミスマッチと早期離職が待っています。

フユスケ

直感だいじ

人事ハルシバ

なんか合わないは要注意だよ

最終面接のポイントは、自分が社長を見極めるつもりで挑むことです。

「そんなこと言われても緊張する」というのはわかります。こう言ってる僕自身も緊張します。

それでも社長を見極めることが重要なのは、前述したように会社は「社長」でできているからです。

人間の性格が顔に出るのと同じレベルで、会社は社長の人間性を表します。

世の中にブラック企業があるように、人間性に難がある社長は実在します。

ポンコツ2代目社長
家族経営の社長
超トップダウンワンマン社長

どれを引いても入社後すぐに地獄を見ることになります。

そのため僕は絶対に社長が登場しない選考をする会社には、入社しないようにしています。

これは僕が人事だからではありません。

大企業でもないのに、社長が登場しない会社は単純に採用の熱量が足りていないことが多いのです。

社長が出てこないなら経験のために最終面接まで突破して、内定をもらって辞退するようにしています。

ここで社長との相性を見極めるキーワードをお伝えします。

ナツル

キーワードはこちらです

「入社後の期待値を教えてください」

自分への期待を確認するのです。この一言を聞くだけでかなり色々な情報を得ることができます。

納得のいく期待値であれば問題ありません。

しかし、これまでの面接とは違う情報が出てきたり、無茶振りのような期待値が出てきた場合は違和感を覚えてください。

他の面接官と意思疎通ができていない可能性があります。

その場合は社内でワンマン社長ぶりを発揮しているかもしれません。

僕は葬儀会社の最終面接で、この「無茶振り」の違和感をスルーして入社したことがあります。

結果はひどいもので、パワハラや理不尽な人事異動など好き放題するポンコツ2代目社長だったのです。

労働基準法も無視している完全なブラック企業だったので、僕は9ヶ月という期間で早期離職することになっています。

まとめると、僕たち求職者側が社長を見極めることが「最終面接」だということを覚えておいてください。

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最終面接についてよくある質問

最終面接落ちてショック
転職活動でつらい経験をされた場合、どのようにして気持ちを切り替えていますか?

転職は基本的にハードな経験の連続です。不合格など辛い経験をした場合は、転職活動以外にも時間を使うことをおすすめします。スキルアップや学び直しといった自己投資を継続していくと積み上がる感覚が精神的に安定できるようになります。

最終面接の結果がわかるまでどのような気持ちや準備をしていましたか?

最終面接の結果は「待たない」ということを意識するべきです。簡単に言うと最終面接後は何もコントロールできません。コントロールできないものを考えても無駄です。別の選考準備をするか現職の仕事に集中するなど最終面接の結果を意識しないようにしましょう。

第一志望で諦められずに再選考を依頼することはできますか?

会社が禁止していない限り、再選考の依頼は可能です。一方で再選考を依頼しても断られることがほとんどです。また再選考から復活する可能性は限りなくゼロに近いです。どうせ再選考を依頼するのであれば、必要とされる経験を積みキャリアを磨いて再挑戦することをおすすめします。

最終面接は顔合わせではない!今出せるパフォーマンスを最大限引き出して挑むべき

最終面接落ちてショック

最後までお読みいただきありがとうございました。

フユスケ

どうもです!

人事ハルシバ

嬉しいです!

最終面接で落ちたらショックなのは当たり前です。

一方でショックを受けた自分を客観視する力は、生きていく上で重要です。

この記事のまとめ
  • 最終面接はほぼ受かるような甘いものではなく「顔合わせ」でもない
  • 最終面接の経験は貴重なフィードバックの経験になるので落ち込むことはない
  • ミスマッチを防ぐためにできるだけ「社長」が出てくる企業を探して受けるようにしよう

なぜショックを受けるのかと、自分のことを俯瞰して考えることで何が問題かを把握するのです。

ちなみに、書き出したりすることで整理することもできます。

大切なことは立ち直る力です。

ショックを受けても立ち直る力があれば人は必ず成長します。

内定をもらえないことはショックですが、本当に自分のしたいことを知りそこに向かうために立ち直ることです。

これが出来るようになればどんな逆境も乗り越えられるようになります。

ぜひ何度も立ち直り強くなって本当に欲しい内定を勝ち取ってください。

この記事があなたの役に立てていれば嬉しいです。

もしあなたが「このままでいいのかな…」と悩んでいるなら、少しだけお時間をください!

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この記事を書いた人

ハルシバのアバター ハルシバ MBA/国家資格キャリアコンサルタント/人事

運営者のハルシバと申します。このブログでは、人事歴15年以上の経験とMBA(経営学修士)や国家資格キャリアコンサルタントの知見を活かし、仕事やキャリアに対する悩みを解決します。

人事の実務として3,000人以上と面接や書類選考を行い、多くの人と関わってきた経験があります。また制度企画として、複数の企業で人事評価制度の構築や企業文化の醸成にも携わってきました。

経営者に近く会社の仕組みを深く理解しているからこそ、いい会社やいいキャリアとは何かという点について、具体的なアドバイスができます!

【経験と実績】スタートアップ企業から大企業において人事制度構築及び採用業務全般を担う/採用活動では新卒から中途まで合計3,000人以上と面接し採用を行う/経験業界は広告業界、IT・通信業界、サービス業界など幅広く経験/経験職種は営業職、デザイナー、人事と複数回のキャリアチェンジを経験/ホワイト企業に転職することで年収350万円から700万円を達成している

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