なんか今やってる仕事割が合わないな
こんな給料じゃ…
割が合わない仕事ってありますよね。なんでこんなに頑張っているのに給料少ないんだろうとか思ってしまいます。
「割が合わない」という言葉は、大変なのに対価が少ないという意味です。
僕の経験上から考えても、世の中はそういう仕事が多い気がします。
「割がいい仕事」は少ない…
この記事の結論としてお伝えするのは、仕事の割が合わないと感じたら続けるべきではないということ。
- 割に合わない仕事は仕事と給料のバランスが崩れている
- そのまま続けていると自分のキャリアにも影響が出る
- 給料だけではなくやりがいを感じられる仕事を探す
割が合わない状況というのは、簡単にいえば「納得できていない」状況といえます。
自分が納得できないような状況を長くつづけてしまうとキャリアにも影響が出ますし、そもそも収入が少なく生活もままならない状況に。
この記事を書いている僕は、8回転職をしてキャリアアップをしてきた経験を持っています。
また本業として人事を15年経験し、国家資格キャリアコンサルタントやMBAを持っている、言ってみれば「キャリアのプロ」です。
割の合わない仕事は数え切れないほど経験しました
記事はそういった人事やキャリアコンサルタントの視点を交えて、割の合わない仕事の問題についてまとめています。
読んでいただくことで「割が合わない」という状況についてよく理解でき、次にどう動けばいいかがわかるはずです。
ぜひ最後までお付き合いください!
仕事が割に合わないとはどういうことか
まずはじめに仕事が割に合わないとは、どういうことか整理してお伝えします。
仕事をしていると、どうしても客観的に自分の状況が見えなくなってしまうものです。
自分の状況にあてはめてみて、割が合わないかどうかチェックしてみてください。
- 仕事がつらいのに給料が低い
- 頑張っても報われない
- 誰かとくらべてしまう
仕事がつらいのに給料が低い
割が合わない仕事の代表的なケースは、仕事がつらいのに給料が低いというものです。
ただ、「割が合わない」という状況は、その人の価値観によって異なります。
ある人が「給料が低い」と感じていたとしても、別の人は満足している場合もあるからです。
たしかに文句言わない人いるな
その人は納得しているのかもね
このように割の合わない仕事というのは気の持ちようで変わるので、この状況は割が合わないと断定することは難しいといえます。
これだけ給料をもらったら満足というのは人それぞれですが、スタジオテイルの調べでは現在の年収に満足している人は33%しかいないことがわかっています。
グラフで見ると500万円台から、満足している人が増えているようですが年収に満足していないというのは、言い換えれば割が合わないと感じている状況。
どれだけ年収をもらっていても不満を抱える人がいることはわかります。
ちなみに「年収800万以上」は、幸福度は上がりにくいというアンガス・ディートン教授の研究結果もあります。
この研究結果をかみ砕いて説明すると、年収800万円までは年収が上がるに従い幸福度が上昇しますが、それ以降は年収が増えても幸福度はあまり変わらないということになります。
引用:MUFG|年収800万円が幸福度の限界点?年収と幸福度の関係とは
一方で、給料が低すぎて生活も困窮してしまう「ワーキングプア」という状況は、客観的に割が合わないといえるのです。
厚生労働省が定めている最低生活費を賄えないような、低い給料をもらう人はワーキングプアに該当する可能性があります。
おおよそ年収200万円が目安です
国税庁の調べでは、年収200万円以下に該当する人は全体の約20%も存在していることがわかります。
仕事をしてつらい思いをしているのに、最低水準の生活ができない状況は割が合わないといえます。
頑張っても報われない
仕事でやる気がなくなるのは、適正な評価をされない時です。
半年から1年ごとにある人事評価で適当な評価をつけられたり、いくら頑張っても昇給できなかったりすると割が合わないと感じるものです。
職場風土づくり社の調べでは、「最もやる気を無くした瞬間」は正当な評価を得られなかったときがトップです。
めっちゃ気持ちわかるわ
ちゃんと見てくれていないって感じるよね
仕事というものは、何かを期待してがんばる場面が多いです。
- 昇給やキャリアアップ
- 頑張った分の賞与
- フィードバックによる称賛
「頑張る」ということは、努力して最後までやり遂げるということです。
何も見返りがないのであれば、誰も仕事に一生懸命に取り組むことはしなくなるでしょう。
人事を15年もやっているといろいろな職場をみますが、昇給しない職場も経験してきました。
昇給しないので、誰もやる気がなく無気力な職場だったのを覚えています。
働かないおじさんの巣窟でした…
学情社の調べでは、昇給の有無で転職を考える20代は「約87%」と、ほとんどの人が昇給で転職を検討していることがわかります。
頑張っても報われない職場は、多くの人が割が合わないと感じて転職していきます。
誰かとくらべてしまう
割が合わないということを強く感じてしまう原因は、誰かとの比較です。
僕も過去に他人と比べてしまって落ち込んだ経験があります。
商社などに勤めていると年収が数千万円くらいになることは普通ですし、起業して経営者などになれば同じく高い年収を得ることも。
年齢も同じくらいの年齢で自分の数倍の年収を稼いでいる人を見ると、自分の仕事の割の悪さが気になったりするのです。
いつになったら稼げるんだろうとか考える
比較しちゃうのはわかるよ
One人事社の調べでは、Z世代の「約58%」が自分の給料は低いと答えています。
WebやSNSで自分より待遇がいい人や、会社などのことを知るとどうしても自分の環境と比較してしまうのも仕方がないかもしれません。
- うまくいっている人
- 高い年収
- キラキラした仕事
特に20代は下積みとまではいかないものの、地味な仕事やつまらない仕事が多いものです。
またSNSでは簡単に稼げると謳う副業や、どう見てもあやしいビジネスの情報が溢れています。
そういったものと比較してしまうと、給料も低いので割が合わないと感じても仕方がありません。
仕事が割に合わないと感じるのに続けるリスク
ここまでは仕事の割が合わないということについてお伝えしてきました。
基本的には、もらえる給料が少ないことが原因になるケースがほとんどです。
ここからは、そういった仕事が割が合わないと感じたまま続けると、どんなリスクがあるのか人事とキャリアコンサルタント目線を交えてお話します。
- ブラック企業に搾取され続ける
- 自信を持つことができなくなる
- キャリアアップが見込めない
ブラック企業に搾取され続ける
割が合わないような給料の低い仕事をさせるのは、ブラック起業である可能性があります。
ブラック企業にはいくつか共通する特徴があります。
- 長時間労働が日常
- みなし残業や低い給料
- パワハラによる強いプレッシャー
僕は数多くのブラック企業で働いた経験がありますが、ほとんどが長く働いても報われない割に合わない仕事ばかりでした。
ブラック企業にこういった共通する特徴がある理由は、経営者が搾取しているからです。
え、怖すぎるんだけど
従業員を兵隊扱いしているよ
嘘ではなく従業員のことをできるだけ、こき使うことで利益を生み出し私腹を肥やしていることが多いです。
実際に僕が見てきた経営者は、従業員にはウォーターサーバーを使わせず「水道水」を飲ませるような会社だったのですが、本人は芸能人のような生活をしていました。
専属運転手や超高級車を乗り回し、夜はナイトレンジャー三昧といった日々です。
本当にそんな人いるんだ…
残業代も払わないような会社だったので、労働基準監督署に立ち入りされたことも。
ちなみに労働基準監督署が立ち入って違法だった場合は、以下のように公表されるのである程度は避けることはできます。
まとめると、ブラック企業は「従業員のこと」を考えてくれている経営者は少ないということです。
そんな環境でいくら頑張っても搾取され続けるだけで、努力しても割が合わない結果になります。
割に合わない程度ならいいですが、メンタルヘルス不調が起きてしまったり取り返しのつかない状況になることもあり得ます。
自信を持つことができなくなる
割が合わない仕事をする環境とは、前述したようなブラック企業である可能性はあります。
ブラック企業というほどでなかったとしても、「割が合わない」と感じていることを考えると、やりがいがなく周りからの評価も得られていないことが推測されます。
いずれにしても割が合わないと感じている状態が、健全ではないことは間違いないのです。
ストレスを感じている状態です
このままでいいのかすごい不安になるよ
評価をしてもらえず、対価にも反映されないような環境に長く身をおいてしまうと「自己効力感」が下がってしまうことがリスクといえます。
自己効力感とは、心理学者のバンデューラが提唱した「自分ならできる」という気持ちのことです。
「自分は達成できる」「自分には能力がある」という確信があれば「自己効力感が高い」状態にあり、「自分には無理だ」「自分には能力がない」と考えていれば「自己効力感が低い」状態であると言えます。
引用:アチーブメントHRソリューションズ|自己効力感(セルフ・エフィカシー)とは
ちょっとだけややこしいですが、自己効力感には2つの動機があります。
- 結果期待:ある行動をすれば期待してる結果が出るという予測
- 効力期待:期待する結果を出すための行動が自分ならできるだろうという予測
この2つの期待が持てるかどうかで自信が変わってきます。
割の合わない仕事というのは、適切にフィードバックがもらえない環境ともいえます。
そういった環境に長く身をおいていると自信がつかず、ビジネスパーソンとして重要な積極性や行動力といったものが弱くなってしまうかもしれません。
僕が人事としてみてきた成長する人の多くは、周りから適切にフィードバックを受けてそれを自信や経験に変えてきた人たちでした。
キャリアアップが見込めない
割の合わない仕事のなかには、誰にでもできるような簡単な仕事があります。
単純に仕事で生み出す付加価値が低いと、その対価となる給料も低くなりがちです。
本人としては頑張って仕事をしているつもりでも、もらえる給料が低いと割が合わなくなるものです。
給料少ないと頑張れないよ
実は問題はそれだけじゃないんだ
付加価値の低い仕事とは簡単にいうと、誰でもできる仕事です。
単純作業や事務処理などは、近年AIなどの技術的革新によってさらに価値が低くなっています。
この仕事がダメというものはありませんが、割の合わない仕事を続けているということはあまり価値を生み出していない可能性も。
ちなみに日本は労働生産性が低い国と言われており、38カ国中29位と下位です。
では、なぜ労働生産性が低いのかはシンプルで、ひとつの業務にかかる時間が長かったり効率が悪いからです。
仕事は自分で決められる範囲が限られていることも多く、根本的な改善は職場を変えたりするしかありません。
労働生産性が低迷している大きな理由のひとつは、付加価値を生み出す力が弱いことです。ひとつの業務に携わる人数が多くなったり、作業する時間が増えたりすれば、付加価値は低くなってしまいます。
引用:slack|日本の労働生産性は低い?その理由と改善に向けた施策を解説
ずっと生産性の低い職場で割が合わない仕事をしていると、給料が低いだけではなくキャリアの積み上げになりにくいというリスクも存在します。
給料に見合わない仕事に共通する特徴
ここまでは割の合わない仕事のリスクについて、人事やキャリアコンサルタント目線でお伝えしました。
給料が少ないだけではなく、将来的なキャリアにも影響が及ぶ点には注意が必要です。
さて、ここからは給料に見合わない仕事の特徴をお話します。
- 気持ちが疲れる感情労働
- 身体に危険がおよぶ仕事
- 自分のことが後回しになる管理職
気持ちが疲れる感情労働
給料に見合わないと感じる仕事の特徴の1つに、精神的なストレスの高さというものがあります。
高いストレスを感じると、それに見合う給料をもらえなければ割に合わないと感じるからです。
特に接客やクレーム対応などは感情をコントロールしなければならないのでストレスを感じやすい仕事です。
こういった感情を使う仕事を「感情労働」といいます。
日本の社会学者の武井名誉教授は、「職務として、表情や声や態度で適正な感情を演出することを求められる仕事」と定義しています。
引用:パソナ|感情が労働内容の不可欠な要素である「感情労働」
あーたしかに顧客対応って疲れる
給料には反映されないのがストレスだよね
感情労働として代表的な職種には以下のようなものがあります。
- サービス業
- コールセンター
- 営業職
僕は上記の職種すべて経験しましたが、特にコールセンターがきつかった印象があります。
顧客対応のために「1年中電話をかける仕事」といえば、大変そうな感じが伝わるでしょうか。
電話越しに怒鳴られることもよくありますし、当時はカスタマーハラスメントの対処法もなかったのでただ受け流すしかありません。
これだけ厳しい仕事なのに、もらえる給料は低く割に合わないものでした。
マイナビ社の調べでは322職種中、268位の450万円とかなり低い位置にいることがわかります。
コールセンターに限らず、飲食業も辞めて良かったと思うほど厳しい環境でした。
感情労働は「こんなに嫌な思いをしているのに」という不満を常に抱くので、給料が低いことに目がいきがちになるのです。
身体に危険がおよぶ仕事
身体に危険が及ぶ仕事なども、割が合わないと感じます。
危険な仕事の代表的な例は「3K労働」というものに分類されるような職種です。
3K労働は「きつい、汚い、危険」といった誰もが嫌う条件が揃っているので、人手不足になりがちで結果的に「長時間労働」にもつながるのです。
主として若年労働者が敬遠する「きつい」「汚い」「危険」な労働を、頭文字をとって3Kと呼びます。一般的には建設・土木、ゴミ処理などの肉体労働や、警察官や看護師、介護士など勤務・労働条件の厳しい職業を指します。
引用:日本の人事部|3K労働
近年では3Kに「帰れない、厳しい、給料が安い」という条件が加わった6K労働というものも。
厳しい仕事だ
6Kを一言でいうとブラック企業だね
代表的な職種は以下のようなものがあります。
- 医療や介護
- 建設作業
- 清掃業
このように3K労働に分類される職種は「エッセンシャルワーカー」といわれる、社会生活を維持するために重要な仕事であることが多いです。
ちなみに建設業労働災害防止協会の調べでは、年間13万人もの死傷者が出ていることがわかります。
建設業などは危険な高所作業をしたりすることもあり、こういった身の危険にさらされる可能性も。
残念ながら高所作業者は生命保険に加入できません
それなのに給料が低かったり、社会的な信用が低い場合があるので割が合わないことがあります。
自分のことが後回しになる管理職
最後にお伝えするのは「管理職」についてです。
管理職はその名の通り、部下や仕事を管理することが主な役割です。
日本のキャリア形成においては、昇進して管理職になっていくことが1つの「出世コース」としてもてはやされてきました。
ただ、管理職になることはデメリットが多く割が合わない仕事といえます。
- 自分のやりたいことができない
- 労働時間が長くなりがち
- 逆パワハラなどを受けるリスク
僕は管理職を長年経験してきましたが、モンスター社員を採用してしまって逆パワハラを受けた経験もあります。
しかも毎日部下との面談や業務の尻拭いばかりで、自分のことができずストレスが高かったのを覚えています。
「マネジメントが上手い」という能力でキャリアアップができればいいのですが、世の中そんなにあまくないのです。
マネジメントはオプション的な能力だからね
本業があってこそだよね
逆パワハラの影響でうつ病気味になったこともあったので、今では管理職になろうと思うことはありません。
日本能率協会マネジメントセンターの調べでは「77%」が管理職にはなりたくないと回答しています。
もちろん管理職になることで、マネジメントの経験を積むことはプラスになる可能性があります。
一方で「人間」を管理することになるので、感情労働のような精神的なストレスや長時間労働を強いられることもあるので割が合わないといえます。
割に合わないきつい仕事を辞めた経験談
ここまでは給料に見合わない仕事の特徴をお伝えしました。
メンタルやフィジカル(身体)に大きなストレスがかかる仕事は、そのストレスが給料に反映されにくいので割が合わないと考えられます。
適度に労ってもらえたり、適正な対価をもらうことができれば仕事に対するストレスは解消されるものです。
さてここでは僕が経験した割の合わない仕事のお話をしていきます。
- 長時間労働の多いデザインの仕事
- 過酷な夜勤!葬儀会社の仕事
長時間労働の多いデザインの仕事
僕の最初のキャリアはデザインの仕事でした。
グラフィックデザイナーという紙のメディアを中心に扱うデザインの仕事です。
お、なんかカッコいい
実際いい仕事だと思う
でもこれが本当に大変で、毎日終電を超えるようなハードワークな日々だったのです。
上京して憧れのデザイン事務所に就職できたのはよかったのですが、初めての仕事がこんなにも長時間労働だったのでメンタルと体力どっちも削られてしまいました。
- デザインの仕事は終わりが見えにくい
- クライアントワークなので期限が厳しい
クリエイティブな仕事にはこのような要素があり、自分ではコントロールできないことがもどかしいと感じていました。
特に上司(ディレクター)の感覚で、仕事の終わりが決まることが多く、終わりのないマラソンをしているような感覚を覚えています。
それは過酷
割と気前のいい会社だったので、20時以降に作業をする場合は、夜ご飯代が1,500円以上は出ていたので毎日食べていました。
とはいえ、毎日の長時間残業でもらえる給料は手取りで17万円程度。ギリギリの生活しかできない仕事に割が合わないと感じるように。
今考えると本当に後悔していますが、給料の良さそうな営業職にキャリアチェンジをしてしまったのです。
正直最初のキャリアなので失敗は仕方がないと思いますが、割が合わないと感じても少し様子を見たほうがいい場合もあるということをお伝えしたいです。
特に20代前半などはどこに転職しても、給料面では大きく変わることはないからです。
自分の実績をつくってからキャリアチェンジをしても遅くはありません。
過酷な夜勤!葬儀会社の仕事
もう1つは葬儀会社で働いていたときのエピソードですが、こちらは転職エージェントに騙されて入社した会社でした。
働く条件の中に、面接や求人では聞いていない業務が含まれていたのです。
- 夜勤があること
- 葬儀関連の実務作業があること
- 車の運転をしなければならないこと
これらの仕事は一切聞いていなかったので、入社後に「現場を知る必要があるから手伝って」と言われて衝撃を覚えました。
そもそも「現場を知るため」というのは体裁で、実際は人手不足で現場がまわっていないだけでした。
なんかひどい話だ
採用で嘘をつく会社だったよ
週に数回発生する「夜勤」は、日中仕事をしてからそのまま夜勤に入るので実質、連続勤務です。
しかも休憩や仮眠をしていても、病院からの連絡が入ればすぐに現場へ向かう必要があります。
つまり夜は寝れないということです。
驚くことに翌日はそのまま仕事に入るので、36時間も連続勤務をさせるブラック企業でした。
夜勤の仕事は亡くなられた人を病院から葬儀会場まで送るのですが、これがまた精神的にダメージを受けるような業務なのです。
精神的なストレスは尋常ではありません
実際そういった業務が合わなくて、離職する人が多いというのも後で知りました。
正直立派なお仕事だと思いますが、気軽に他人におすすめできるものではないと感じました。
夜勤で体力を削られ、実務でメンタルを削られてしまうので本業である人事の仕事は疎かになります。
こんな割が合わない仕事を続けていたら、身が持たないと感じて僕は9ヶ月で退職することを決意したのです。
仕事が割に合っていないとわかったらとるべき行動
ここまでは僕の経験した割の合わない仕事をお話してきました。
長時間労働やリスクに見合っていないと、割が合わないと感じるのは多くの人が経験していると思います。
最後は自分の仕事が本当に割が合わないなら、取るべき行動というのを人事やキャリアコンサルタント目線でお伝えします。
- みなし残業制度がある会社を避ける
- 残業そのものをなくすためにできること
- 職場と人間関係を見直す
みなし残業制度がある会社を避ける
割の合わない仕事の大きな原因は「残業時間」です。
残業時間が長くなればなるほど、働いてもらう給料が割が合わない状態になります。
残業も大体9時~10時ごろまで仕事をしていますが、残業手当はゼロです。働けば働くほど単価が下がっていきます。
引用:マイナビ|仕事が割りに合わないのは退職理由になる?
特にみなし残業制度(固定残業制)を導入している職場では、設定されている時間までは残業代が追加で出ません。
みなし残業は給料に残業代を含めている制度ですが、本質的には上乗せされているわけではなく、給料の相場に残業代という項目を付け足しただけのような制度です。
みなし残業分を除くと、かなり給料が低くなるというのが一般的。
そのため、まずみなし残業制度を使っている職場はできるだけ避けることをおすすめします。
頑張っても給料増えないとか嫌だ
みなし残業は本当によくない制度だと思う
労務行政研究所の調べでは、みなし残業制度を導入している企業は「約23%」ということがわかります。
一定の企業にはみなし残業の制度が入っていることになるので、あまり珍しい制度ではないものの求人で見分けられるので注意していきましょう。
ただみなし残業が入っていたとしても残業が少なければ特に気にすることはないです。
警戒する必要があるのは「みなし残業分は働かせる」といったスタンスの企業です。
残業そのものをなくすためにできること
仕事で割が合わないと感じるのであれば、自分の残業について見直してみることをおすすめします。
残業と一言でいっても、人や状況によってその内訳は様々だからです。
- 周りに気を使って残業している
- 帰れないほど仕事量が多い
- 自分の能力が不足している
1つずつみていきましょう。
周りに気を使って残業している
僕も経験がありますが、上司や周りが帰らないと帰れないという雰囲気はわかります。
しかし残業をする必要がなく残っているのであれば、それは本当に無駄な時間です。
僕はその無駄に気づいてからは、残業することを一切やめています。
やめたおかげで自分の時間ができましたし、割が合わないと思うこともなくなったのです。
残業をやめてから気づいたことは、周りは自分のことなんか気にしていないということでした。
気を使っているだけなら、できるだけ早めに割り切って帰るようにすることをおすすめします。
帰れないほど仕事量が多い
仕事量が多すぎて帰れないというのは、自分の責任だけではありません。
適切に人員を管理できていない管理職や会社に原因があることがほとんどです。
特に人手不足の業界は給料が低いのに、長時間労働をさせるので割が合わないのです。
慢性的に人手不足が続いていたり、自分が優秀だから仕事に集中して帰れない状況が続いているのであればシンプルに転職をすることが1番です。
僕はブラック企業からホワイト企業に転職しただけで、残業が減りほとんどの悩みがなくなりました。
自分の能力が不足している
仕事が終わらない原因に自分の能力が不足している可能性もあります。
能力不足なのに割が合わないと思っているとしたら、自分のことを客観的に認識できていない可能性もあります。
そのような能力不足の状態で「割が合わない」と考えることは感覚がズレているといえます。
特に20代は経験も少なく能力不足であることが普通です。自ら積極的にスキルを上げていく必要があるのです。
誰かの指示を待っている状態を続けているだけでは、スキルや能力は上がっていくことはありません。
僕は50代になってもスキルアップできずに、生活残業で稼いでいるような人を何人も見てきました。
スキルや能力が低いまま転職をしたとしても、同じような状況に陥る可能性があるので、自分が納得できる仕事が確立できるまではスキルアップしていくことをおすすめします。
合わない職場と人間関係を見直す
最後は職場と人間関係を見直すことについてです。
割が合わないという状況は、金銭にしか目がいかない状況ともいえます。
人間関係が充実していたり、仕事にやりがいを感じられていればあまりお金にはこだわらなくなります。
仕事が楽しいと思える経験は1度するべきです
僕が15年人事を経験したなかで言えることは、働くうえでは人間関係が1番重要だということです。
人間関係がダメなら全部ダメになるほど、影響力が大きいです。
特に上司との関係が悪いと、適切にフィードバックを受けられずに成長する機会を逃してしまうことになります。
また周りのメンバーにやる気がないと、切磋琢磨することもできずスキルが磨かれることもありません。
仕事にやりがいを感じられるのは、人間関係という基盤が重要です。
逆に悪い人間関係の中で仕事をしていると、どんどんやる気を削がれることになってしまいます。
今の職場で人間関係の再構築が難しいと感じるのであれば、勇気を出して転職するというのも1つの選択肢です。
割に合わない仕事でよくある質問
仕事が割に合わないのは価値観が合っていない証拠!どうなりたいか決めていこう
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事をまとめます。
- 割に合わない仕事は仕事と給料のバランスが崩れている
- そのまま続けていると自分のキャリアにも影響が出る
- 給料だけではなくやりがいを感じられる仕事を探す
結論として、割の合わない仕事というのは自分が納得できていない状況であり、価値観に合っていない仕事といえます。
単純に時間が長いのか、仕事がつまらないのかは人それぞれですが、合わない状況が続くと人生にも影響が出ます。
特にキャリアという点で考えると、正しくフィードバックをもらえていない環境では、自分の課題に気づくことは難しいです。
そのまま年齢を重ねてしまうと転職そのものが難しい年齢になってしまうことも。
年齢に見合った経験や能力が求められます
また昇給しなかったり報酬が低い状態が続くと自信がつかず、転職で積極的に年収を上げていくことも難しくなります。
そういった状況にならないためにも、早めに自分に合う環境を探すことをおすすめします。
記事でもお伝えしたように、給料だけが対価ではありません。やりがいのある仕事や良好な人間関係があれば満足できることもあります。
ようは自分の価値観にあった職場に身を置くことがキャリアにも人生にも良い影響を与えてくれるのです。
今の環境で妥協せず、自分がどうなりたいかを決めて行動に移していきましょう。
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