仕事にいくことが毎日つらい
半年で仕事ができないのは厳しいのか
半年で辞めてもいいものなのか
転職後に半年経っても、「仕事ができていない」と感じるのは辛いですよね。
僕も転職するたびに、同じように苦しんだ経験があるので、とてもよくわかります。
転職後は「未知」の環境で働くことになるので、仕事ができないというのはある意味当然です。
この記事の結論を先にお伝えすると、半年で仕事はできるようにならないということです。
ではなぜ、転職後は「仕事ができない状態」になるのかというと、それは周りと信頼関係が築けていないからなのです。
どのようにすれば、仕事ができるようになるかをお伝えします。
知らない会社は怖い
慣れるまでには時間が必要だよ
この記事を書いている僕は、8回の転職を経験する傍らで人事として15年以上のキャリアを積んできました。
自分自身も転職して、「仕事ができない」と感じたことは何度もあります。
また、採用する新人が実力を発揮できないまま、退職するというミスマッチも数多く見てきました。
そうした経験をもとに、僕個人の主観だけではなく、「人事」という客観的な立場からの視点も記事に反映しています。
この記事は、人事である僕が30時間以上の時間をかけて、「転職後の半年間」について調査と執筆を行っています。
最後まで読めば、仕事ができるようになるまでの道筋が見えて安心できます。
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【体験談】転職して半年ミスばかり
まずはじめに、僕が転職をしてミスばかりだった頃の話をお伝えします。
僕はこれまで20年間で転職を8回経験しています。中には異業種に未経験で挑戦したこともありました。
どの転職にも共通していたのは、半年くらいは慣れないし、仕事もできないということでした。
ここではそうした経験から得た知見をお話しします。
未経験の営業職に転職して失敗した話
ブラック企業の激務に耐え続けた5年間
転職後のストレスを乗り越えた方法
未経験の営業職に転職して失敗した話
僕の仕事は人事ですが、以前は「営業」の仕事をしていました。
今思うと20代のうちに営業職を経験したことは、結果的に大きくプラスに働いています。
しかし当時はまったくの無計画で、未経験の営業職に飛び込んでいたのです。
営業職になる前は、「グラフィックデザイナー」というデザインの仕事をしていました。
僕がそのデザインの仕事を辞めたのは、「割に合わない」という安易な理由でした。
軽い気持ちだったんだ
拘束時間が14時間だったよ・・・
当時、転職経験がなかった僕は、営業会社の「誇大広告」に引っかかってしまいます。
残業が減る
休日が増える
給料がもっと稼げる
僕は拘束時間の長い会社を辞めて、「自分の時間」を確保したいと強く思っていたのです。
そして「営業」というものを何も知らないまま、誇大広告にひっかかった僕は異業種に飛び込みました。
「次の仕事のことを調べない」というのは、鳥肌が立つくらい愚かな行為だったと今でも猛省しています。
未経験のうえに、どんな仕事かよく調べていないので、それはもう驚くほど苦労することになります。
なぜそんなにも危険な転職活動をすることができたのかというと、僕は全てにおいて「無知」だったからです。
まさに、怖いもの知らずという状態でした。
当時の僕のように転職経験がないと、どんなリスクが潜んでいるかを想像することができません。
そのため、これまで通りに能力を発揮できると勘違いしてしまいます。
実際に営業会社に入社すると、営業職の厳しい世界を体感して多くのリアリティショックを受けることになりました。
リアリティショックとは、企業に採用された社員や新しい部署へ異動した社員などが、新しい環境に対してイメージしていた理想と現実にギャップがあったとき、戸惑いや将来に対する不安、ショックを感じることを意味する言葉です。米国の組織心理学者E.C.ヒューズによって1958年に提唱されました。
HR Trend Lab│リアリティショックとは
前職であるデザインの仕事であれば、日々案件をこなしていれば存在意義は多少なりとも示せていました。
営業の世界では基本的に、成果主義であることがほとんどです。売上という「数字」をつくれないと存在意義を示すことができません。
しかも全員が数字のプレッシャーに追われているので、誰も丁寧に営業のコツを教えてくれないのです。
僕は未経験の世界で、数字のつくりかたがわからず途方に暮れていました。
その後半年経っても数字のつくりかたはわからないままでした。営業の世界では数字がつくれないというのは、「仕事ができない」ということと同じ意味になります。
職場で頼れる人もおらず、会社の中でも肩身が狭かったので、本当に毎日「辞めたい」と考える日々を過ごしていました。
ブラック企業の激務に耐え続けた5年間
次にお話しするのは、人事として「ブラック企業」に転職してしまった時の経験です。
前述した営業職に転職した時とは違い、何回か転職を経験している状態です。職種も未経験ではなく同じ「人事」としての転職でした。
当時の僕には、人事の「師匠」的な存在がいました。
僕が人事の仕事を目指すきっかけにもなった人物で、仕事の相談もできる頼れる存在だったのです。
ある時その人から「一緒に働かないか」と、スカウトを受けることになりました。
師匠として尊敬していた人からの誘いだったので、迷わずに一緒に働くことを選び転職することを決めます。
大丈夫なの?
今なら断っているよ・・・
正直なことを言うと、僕は人を信じやすい性格をしています。
今思うと、「この人なら大丈夫」という、都合のいい思い込みが強く働いていました。
どんな役割を任せられるのか、何を目指している会社なのか、といった重要な要素をよく調べないまま入社を決意していたのです。
僕は営業職に転職して失敗した、過去の経験をすっかり忘れていたのです。
ただ、この都合のいい思い込みをしてしまうのは、あなたにとっても他人事ではありません。
「転職をしたい」と思っている時期のおいしい話には、『確証バイアス』というものが働くので注意する必要があります。
この確証バイアスとは、都合のいい情報ばかり信じ、反対に都合の悪い情報を見なくなることです。
確証バイアスとは、認知心理学や社会心理学で取り上げられるバイアスの一つ。自分の思い込みや願望を強化する情報ばかりに目が行き、そうではない情報は軽視してしまう傾向のことを指す。
グロービス経営大学院│確証バイアス
実際に入社すると、師匠の人格が豹変してしまいます。何か気に入らないことがあれば怒鳴り散らす、超パワハラ上司だったのです…。
僕にとっての「頼れる師匠」の存在は、入社と同時に消え去りました。
業務の量も通常の2倍近くあり、日中は席を立つ時間もないくらい忙しく、残業を22時近くまでするような毎日を過ごしていました。
当時の僕は人事としての経験を積んでおり、人事の業務はしっかりとこなせるレベルにまでなっていたのです。
しかし自分の処理能力を超えて、理不尽に増えていく仕事量に少しずつ押し潰されるようになっていきます。
半年近く経ってもまったく減る気配のない仕事にミスが増えていました。そこに上司が怒鳴ってパワハラを繰り返すということが日常になっていました。
自分が悪いわけではないということはわかっているのに、うまくまわらない仕事と怒鳴る上司の影響で、「仕事ができない」と感じるようになってしまったのです。
今振り返っても当時の環境は異常だったと思いますが、会社の中で働いている時は、その「異常さ」に気づくことは難しいのが実際だと思います。
転職後のストレスを乗り越えた方法
ここまでにお話しをしてきたように、僕は多くの失敗を経験しています。
ただ、転職で失敗を経験したからこそ言えることもあります。
まずどんな職場でも、半年で慣れることはありませんでした。
慣れたと思っても、それは会社のことをよく知らずに、勘違いしているだけのことが多いです。
正直どの会社でも、「最初の1年」は会社のことを知れば知るほど、ミスマッチを感じるような期間が続きます。
そのため、最初の1年は「仕事ができた」と実感できるようなことは、少ないと考えておいた方が無難です。
2年目以降に同じサイクルを経験することで仕事のコツを掴み、ようやく仕事ができるようになるのです。
慣れないとダメだね
焦っても良いことないよ
ではどうやって、仕事ができない期間のストレスを乗り越えたかというと、僕の場合は「自己投資」して乗り越えました。
少し厳しいですが結局のところ「仕事ができない」というのは、能力不足が影響しています。
環境に慣れないということもありますが、基本的な能力がまだ足りていないので応用が効かない状態なのです。
僕の経験から言うと「仕事ができない」と、実感しているタイミングで学ばなければ一生学ぶ機会は訪れません。
転職というのは、この壁にぶつかることに価値があると考えています。
壁にぶつかりたくないと感じている場合は、転職するべきではありません。
エンジャパンのエージェントの回答では、面談した3人に1人は「転職すべきではない」と感じていていることがわかります。
59%の転職コンサルタントが「面談した3人に1人は転職すべきでない人」と回答。
エン・ジャパン|コンサルタントアンケート
もちろん同じ職場で長く勤めた方が、壁にぶつかることも少なく安全に過ごせます。
一方で「壁」を感じない楽な職場で長く働くと、年齢だけ増えて市場価値が低くなる状態を招いてしまいます。
僕は半年経っても仕事ができないと感じていた時は、半年で辞めたら「転職ができない」という思い込みがありました。
その結果、辞めたくても「辞められない」という状況を自らつくっていたので、必然的に退路がなかったのです。
自己投資をして乗り越えた具体的な行動は以下の通りです。
同じテーマの専門書を3冊読む
社外の勉強会に参加して相談する
社会人大学院に通う
仕事ができない状態になっている場合は自分のスキルを少しずつ底上げしていく必要があります。
社内にマニュアルや教育制度がない場合は、自分のお金と時間を使って自己投資することが解決の近道です。
特に手軽でおすすめなのは、「同じテーマの専門書を3冊読む」です。
基本的にどんな本も、完全にオリジナルな内容はありません。何かしら引用しつつ執筆されています。
3冊同じテーマの専門書を読めば、仕事のツボとも言うべき「重要な共通点」に気づくことができるのです。
僕はこの3冊の読書をはじめてからは、ものごとの全体像を掴むことができるようになりました。
結果的に仕事で「何が重要なのか」という、ポイントをおさえて働くようになったのです。
転職後、仕事をしながらでも自分の市場価値を調べ続けることをおすすめします。
自分のキャリアや将来に自信がなければ、20時間も相談できるUZUZ(ウズキャリ)がおすすめです。
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半年で仕事には慣れない本当の理由
ここまでは僕の半年経っても、仕事ができなかった体験をお話ししました。
結局のところ半年で仕事ができた経験はありません。
新しい職場で能力を発揮するには、「1年以上の時間」が必要だと感じています。
ここからは、半年では仕事に慣れない本当の理由についてお話ししていきます。
8回転職したからわかる転職の過酷さ
実は重要!転職して壁にぶつかる価値
【結論】半年で辞めて次はあるのか?
8回転職したからわかる転職の過酷さ
あなたは転職にどんなイメージを持っていますか?
新天地といった、ポジティブなイメージを抱いている人もいるのではないでしょうか。
僕もそうだったのですが、転職先が決まって次の会社に行く直前は浮かれていました。
これまでのストレスから解放されて、新しい環境では「何でも叶う」ような浮き足だった感覚になるのです。
現実を知り転職で浮かれなくなったのは、経験を積んだ30代以降でした。
リクルート社の調べでは、転職に対する意識調査においてポジティブなイメージを抱くのは20代をピークに下がっています。
転職を経験していくと、自分の実力や課題が見えるようになるので転職に対してポジティブに捉えられなくなるのかもしれません。
現実は厳しいのか
全部良くなるわけではないからね
また、転職経験が少ない場合は、前職のままパフォーマンスを発揮できると勘違いをしてしまうものです。
実際の転職は、「住む国」を変えるような過酷なことなのです。
これはあくまでも例えですが、会社単位で国が変わるほど環境が変わります。
文化が違う:考え方や価値観
歴史が違う:ものの見方
人種が違う:集まるタイプ
同じ日本の会社ですが、代表者が変われば全く別の組織が生まれます。
人種や文化が前職と異なれば、慣れるまでには相当の時間がかかるのです。
さらに仕事の基盤となる人間関係も、ゼロから再構築する必要がありますので余計な労力が発生します。
コミュニケーションにかかる労力のことを、『コミュニケーションコスト』と言います。
コミュニケーションコストとは、情報伝達や意思疎通というコミュニケーションに対して、時間・労力といった金銭以外のコストがどれくらいかかるのかを表しています。
slack|コミュニケーションコストとは?
転職すると、このコミュニケーションコストが極端に高くなります。
結果的に思うように仕事ができず、自己嫌悪に陥りやすくなるのです。
コミュニケーションコストが高くなる影響は深刻です。
僕の経験から言うと、前職から「40%」は能力を発揮できなくなると覚悟して入社するべきだと考えます。
実は重要!転職して壁にぶつかる価値
僕の価値観は「転職」によって、つくられてきました。
8回も転職するとさすがに転職をする意味はわかってきます。また、人事として採用する側の仕事もしているので企業の考えも理解しています。
結論から言うと、転職して壁にぶつからなければ変化も成長もしないまま歳を取ります。僕は転職には、「会社を変える」以上の価値があると考えています。
半年でしごとができない状態はこの「壁」にぶつかっている状態だと思ってください。
僕の転職経験から、身についた価値観は以下のようなものがあります。
VUCAに対応できるポータブルスキル
企業に頼らずサバイバルする力が必要
転職のリスクで自分の価値観に気づく
1つずつ説明していきます。
VUCAに対応できるポータブルスキル
『VUCA』とは、現代の変化が激しく誰も先行きを予測できない状態をいいます。
高度経済成長時代など今の日本経済の基盤ができたような時代でしたら、「頑張れば」結果がついてきたのでわかりやすかったと思います。
しかし現代は様々な要因が複雑に絡み合い、企業でさえ数年後の予測が難しい時代になっているのです。
そのため何が起きても、生きていけるようにするための『ポータブルスキル』の重要性を学びました。
ポータブルスキルとは、別の会社にも持ち運ぶことができるスキルのことをいいます。
シンプルに言うと、「応用できるスキル」ということです。
この応用可能なポータブルスキルを身につけるには、いろいろな環境で仕事をする必要があるのです。
ずっと1社にとどまって、スキルを磨いてもその会社や業界でしか使えない場合もあります。それに気づくのが40代や50代だった場合厳しい戦いを強いられることになるのです。
ちなみに、この持ち運べないスキルを『アンポータブルスキル』といいます。
どこでも使えるスキル!
結局市場価値はこの多さで決まる
企業に頼らずサバイバルする力が必要
また僕は社会人大学院で『MBA』を学んでいた時に、アメリカのシリコンバレーや中国の深センに「スタートアップ企業」について学びに行ったことがあります。
そこでは多くの人が「起業」というリスクをとり、人生のチャレンジをしていたのです。
僕はそのチャレンジする姿に衝撃を受けると同時に、自分は企業に身を委ねていて大丈夫なのかという不安を感じるようになりました。
事実として、終身雇用はなくなり企業の寿命は、どんどんと短くなっています。
約40年前に言われていた企業の寿命は30年でしたが、現代では「約23年」です。
人生100年時代と言われている中で、僕たちの世代は少なくとも「70歳」から「80歳」までは働くことになるはずです。
自分の寿命より先に会社がなくなるという可能性は十分にあります。僕は20代で倒産を経験したので、会社がなくなるリアリティを体感することができました。
そんなに働きたくない
定年できた時代が過去になってる
また、大企業に務めて安定していたとしても、『役職定年』というものがあります。
企業により多少違いはありますが役職定年を簡単に言うと、50歳くらいになったら「一般社員」になってくださいというものです。
若いうちに頑張って役職を上げて地位を確立しても、強制退場させられる仕組みが役職定年です。
リクルート社の調べによると、役職定年を迎えた人の多くが「サバイバルする力」を、もっと身につけておけばよかったと後悔しているのがわかります。
僕の知り合いには、「役職定年を迎えてみじめな思いをしたくない」という思いから、大企業を辞めた人もいます。
転職のリスクで自分の価値観に気づく
転職には、環境が変化するというリスクが伴います。
しかし僕は自分の経験から、この「リスク」に身をさらすことが、人生において重要だと感じています。
結局、「仕事」というものに満足できるかどうかは、自分の「価値観」に沿っているかどうかによります。
価値観があいまいなまま働いているとしたら、やりがいを感じにくいはずです。
ただ、価値観はすぐに見つかるものではありません。
これは僕の経験からくる自論ですが、「逆境」と「ものごとを選択する」経験の中で、価値観は少しずつ磨かれていくものだと考えています。
転職することには、この2つの経験が濃縮されています。
自分はどうなりたいのか
会社を辞めるべきか
どの企業を受けるか
会社で仕事をしていたら思考停止していても生活できますが、転職する必要が出てきた瞬間、急に自分への「問い」が襲って来くるのです。
その問いに対して、今の自分が出せる仮説の中から、丁寧に答えていくことで自分の「価値観」が磨かれていきます。
転職は、その「答え合わせ」のようなものなのです。
おわかりいただけたと思いますが、転職をしない限りこの問いは襲いかかってきません。
半年で仕事ができないと感じている今、自分への問いが襲ってきているのではないでしょうか。
それは転職をしたあなただけに訪れた価値観を磨くという幸運です。
その問いに対して、どう答えるかであなたの価値観が少しずつ磨かれていくはずです。
【結論】半年で辞めて次はあるのか?
結論としては、半年で会社を辞めても次の会社はあります。
ただし、「また辞めるのではないか」という評価がつきまとうので、厳しい転職活動になるという事実も併せて理解しておいてください。
短期離職とは一般的に2年前後で辞めることをいうのですが、採用する人事から見ると「2年」も「半年」も大差はありません。
短期離職とみなされる期間は「2~3年以内の離職」を指すことが一般的です。
マイナビ|短期離職とみなされる期間の目安
半年で辞めたとしても、人事の立場からすると「何かあったんだろうな」と想像することくらいはできます。
短期離職の印象で大差がないのであれば、合わないと感じる環境からは半年で辞めることになってもよいのです。
ビズヒッツ社の調べでは、入社後すぐに辞めて良かったと感じた人は「90%」という結果となっています。
僕も真剣に悩んで9ヶ月で辞めたことがありますが、今でも辞めて良かったと感じています。
長くいることが評価される場合もありますが、それは価値観にもそっていて自分の能力を発揮できる環境の場合です。
僕は人事として、「我慢して耐えた」という辛抱強さを採用時の判断材料にしたことはありません。
石の上にも・・・
辞めどきは自分しかわからないよ
一方で、「先に辞めること」は転職のセオリーから外れるのでおすすめできません。
メンタルなど不調をきたしている場合をのぞき、個人的には絶対に避けるべき選択肢だと考えます。
半年で辞めても次の会社はありますが、半年で辞めてすぐに次の職場が見つかるわけではありません。
エン・ジャパンの調べでは、転職活動にかかった期間が半年以上の割合は、「40%」を超えています。
つまり、半年で仕事を辞めたとしてもその後、半年間無職になる可能性があるのです。
これだけでも、先に辞めることのリスクの高さは、伝わると思いますが他にもあります。
無計画な人物という評価を受ける
内定がゴールになってしまう
履歴書の空白期間が永遠に残る
特に空白期間ができた場合、今後一生転職のたびに説明しなければならなくなるのです。
僕も一度だけ勢いで辞めたことがありますが、正直人生が狂うきっかけになるのでできるだけ避けることをおすすめします。
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転職してしんどい時期の乗り越え方
ここまでは、半年では転職に慣れない理由をお伝えしてきました。
転職することには価値がありますが、その価値を感じるためにはそれなりの時間と努力が必要になります。
ここからは、転職後のしんどい時期の乗り越え方についてお伝えしていきます。
すぐに結果がでるものは少ないものの、僕自身が実践して効果を感じてきたものばかりなので役に立つはずです!
見落としがち!人間関係の重要性
【実践済み】仕事のミスを減らす方法
職場に慣れるまでは頑張りすぎない
見落としがち!人間関係の重要性
職場の人間関係は、仕事の成果に直結します。
当たり前のことを言っているように感じると思いますが、仕事をするうえでは「人間関係」がとても重要です。
これは僕が人事として、組織や会社のことについて、考え続けてきてわかったことです。
意外と見落としがちな要素なのか、人間関係を「おまけ」程度に考えて軽視している人が多いです。
新しい職場については、「いい人たちだったらいいな」くらいに、軽く考えています。
残念ながら、転職先の仲間がいい人ではない場合も多くあります。
実際にエン・ジャパン社の調べでは、退職理由の1位は「人間関係」です。
上司とか同僚に恵まれない
人間関係は転職の地雷だよ
仕事の結果に意識が集中してしまって、人間関係が疎かになることは僕も経験してきました。
人間関係を疎かにした結果ハラスメントを受けたり、仕事がやりにくくなったこともあります。
こうした経験から断言できますが、人間関係は勝手に良好になることはありません。
なぜならば、受け入れた側の心理は「お手並み拝見」の状態だからです。
中途入社の新人に対して、周りは様子見をしています。
メンターのような「世話役」がいない職場で、自ら新人に絡む物好きな人はいないのです。
自分から関わろうとしない限り、周りとの距離は縮まることはありません。
切ない・・・
メリットがないんだよ
人間関係を深めることは、面倒なことなのは事実です。
僕は人事をしていますが、正直に言うと「できれば人と関わりたくない」と思っています。
ただそんなことは仕事で許されるはずがなく、仕事で結果を出すために人間関係を深める努力をしているのです。
ビズヒッツ社の調べでは、人との関わりで苦痛なものに「ランチ」や「雑談」があがっています。
このように、「人と関わるのが面倒」と思っている人は多くいます。
しかし冒頭にお伝えした通り、人間関係を良好にすることは、仕事の結果に直結します。
何も気にしなければ、1人で食事をするのもいいと思います。
しかし、半年経って仕事ができないと悩んでいるのであれば、人間関係を意識することで状況が改善される可能性があります。
僕のおすすめは、ランチは「誰かと一緒」に行くことです。
とてもシンプルですが、人間関係を深めるためにはとても効果的です。
少しハードルが高いように感じるかもしれませんが、上司が付き合ってくれるなら定期的にランチに誘いましょう。
僕は上司とのランチを3年くらい続けて人間関係を作りました。
費用もかかりますし、自由な時間も減ります。それに正直それなりのストレスは感じます。
3年とは言いませんが、数ヶ月だけでも頑張って続けることをおすすめします。
少しずつ仕事がやりやすくなるはずです。
【実践済み】仕事のミスを減らす方法
仕事ができないと感じる原因の1つに、ミスをしてしまうことがあげられます。
何度も同じミスをして自己嫌悪に陥ったり、上司に怒鳴られてしまうことでだんだんと自信がなくなってしまうものです。
僕も以前は、仕事の仕方を確立できておらず同じように苦労しました。
20年の社会人生活で身につけた、効果のある仕事の進め方についてお伝えします。
調べ方を学ぶ
メモの活用方法
ルーチンのリスト化
1つずつ説明していきます。
調べ方を学ぶ
同じことを何度も聞くと、相手から仕事ができないという評価をされます。
40代、50代の多い職場でもよくあることなのですが、意外と自分で「調べる」という習慣を持っている人は少ないです。
僕のところに何も調べずに相談に来られたりすると、正直「関わりたくないな」と感じてしまいます。
仕事ができると言われる人は、調べて答えにたどり着くスキルが高いと感じています。
実際に、僕が社会人大学院でMBAを2年間学んだ中で、一番の学びは「調べ方」でした。
いかに情報を調べられるかが成果を左右する、という状況を何度も見てきました。
上司や同僚もいくら経験があったとしても、検索エンジン以上の知識は蓄えていません。
どちらかというと、働いている会社の情報に偏っている可能性さえあるのです。
Googleのほうが優秀
大半は調べられるよ
仕事で調べたいキーワードについてできる限り事前にしらべて、自分なりに情報をまとめることが重要です。
おすすめの調べ方としては『ラッコキーワード』などのツールを使って、仕事に関連するキーワードをまず増やすことです。
ラッコキーワードの「サジェストキーワード機能」を使えば、調べたいキーワードに関連する情報も集められるので、調べるための一歩目としては最適です。
答えにたどり着けなくとも、「自分なりに調べている」という状態をつくることで、相手から信頼を得られます。
それに毎回疑問について調べるクセがついていけば、聞かなくてもわかることが増えていくはずです。
そうしていくうちに、少しずつ「仕事ができる」人になっていくことができるのです。
メモの活用方法
前述した調べ方と同じように、「メモ」を活用している人は少ない印象です。
僕はあまり記憶力が高いわけではないので、いつの間にかメモをとることが習慣になっていました。
しかしメモを甘く見てはいけません。特に半年経って仕事ができないと感じているのであれば今すぐにお気に入りのメモ帳を探しにいきましょう。
かわいいのがいいな
いいメモ帳はやる気もアップ
まず、メモをとる価値があるという根拠としては、脳が文字を認識する仕組みにあります。
実は紙に書かれた文字は、脳が「分析モード」に切り替わって読み取ろうとするのです。
そのため、雑誌の校正をする人は必ず紙に出力して間違いを探すと言われています。
紙に印刷して読むとき、すなわち反射光で文字を読む際には、人間の脳は「分析モード」に切り替わります。目に入る情報を一つひとつ集中してチェックできるため、間違いを発見しやすくなるのです。
リコー│脳科学で実証!「画面」に勝る「紙」の優位性とは?
頭でわかっているつもりでも、人間は忘れるようにできています。メモを「紙に書く」ことで理解も深まる上に思い出すこともできるのでおすすめです。
また、「メモをとっている」という行為は、話している相手に対してしっかり聴き取っているという印象を与えることができます。
話している相手にとっては、自分の話を重要だと思ってくれていると感じるからです。
聞き漏らさないように聞いていることが好感や信頼感、話をある程度理解してくれているだろうという安心感につながります。メモを取る行為が、信頼関係の構築に役立ちます。
マンパワー│スキルアップ講座
自分用にメモをとるだけで、相手から信頼を得られるので一石二鳥とはこのことです。
メモって意外と重要
ガジェットに頼りすぎないようにね
このような信頼関係構築の効果を実感しているので、僕はメモをとる必要がないような打ち合わせでも、メモをとるようにしています。
ちなみに、以下のような理由からメモ帳は、相手に見えるような「大きめ」のものをおすすめします。
メモ内容が自然と相手の目に入る
メモをとっていることが伝わる
相手にメモを見せながら質問できる
僕が使っているのは『ペーパージャケットA4』という、A4コピー用紙を挟むだけのメモ帳です。
シンプルな構造ですが、A4用紙のスペース全面を使うことができるので、相手からも見えやすく打ち合わせの時に活躍してくれます。
ルーチンのリスト化
おすすめの仕事術を書いてたら長くなってしまいました。
最後は「ルーチンのリスト化」についてお話しします。
これは僕が人事や管理部で仕事をする中で身につけた、ミスをしない方法です。
会社のバックオフィスと呼ばれる管理部では、日々ルーチン業務(繰り返し行う業務)をこなす必要があります。
管理部の仕事はミスなくこなして当たり前の世界です。
厳しい・・・
コツコツやっていく感じ
給与計算などは一歩間違えば、従業員からの信頼を損ない部署としては大きなダメージを受けます。
そのため基本的に管理部で仕事をしている人たちは、自分の作業についてチェックリストを作る習慣があります。
ここでいうチェックリストとは、作業の1から10までの工程をエクセルなどに入れておくことです。
作業が終われば1つずつチェックしたり、グレーアウトしたりして目視できるようにします。
抜けや漏れがない状態をつくることがチェックリストの役割です。
仕事をしていてミスが起きた場合は、リストにチェック項目を追加するだけで次回以降同じミスは起こりません。
こうやって、自分オリジナルのチェックリストを何個もつくっていくのです。
最終的に見なくても仕事ができるようになったら、チェックリストの役割は終わるのですが、僕の経験から言うとチェックリストが手を離れることはありません。
チェックリストを見ずに仕事をすると、どうしてもヒューマンエラーが起こるからです。
先入観や固定観念で作業を間違える
疲労で集中力が下がる
慣れにより注意力が下がる
自分の力を過信せず、着実にこなしていくことが仕事ができる人への近道です。
職場に慣れるまでは頑張りすぎない
これまでお伝えしたように、転職後は「通常」ではありません。
ゲームの言葉で例えるなら、転職後は「デバフ」がかかっている状態です。
デバフはバフの対義語で、ゲーム内においてキャラクターの能力を弱体化させること、または弱体化させる効果のことです。
アミューズメントメディア総合学院|デバフとは
通常の状態に戻るためには、一定の時間とレベルアップが必要です。僕が持っている転職のイメージに近いのは以下のようなものです。
同じ会社で2年目:クリア後の2周目
経験を積み転職:強くてニューゲーム
半年で転職:プレイするゲームを変更
そうして初めて慣れることができて、本来の能力を発揮できるようになるのです。
入社して1年未満くらいの転職したばかりの時期は、とにかくすべてのことに要領を得ません。
あらゆることを調べる時間が必要
人間関係ができていない
結果的に効率が悪く空回りする
結果を出さないといけないと、思い込んでしまうのは仕方がありません。
一方で採用した会社側は、半年で結果が出るようなことは期待していません。
結果が出なくて焦っちゃう
まだ焦らなくていいよ
頑張って結果を出そうとしても、空回りしてしまうだけなのです。
使用期間が終わっていて、解雇されるようなことはよっぽどのことがない限り起きません。
人事視点で考えてみても、最初の1年は「慣れる」ことに注力するべきだと考えます。
自分のキャリアや将来に自信がなければ、20時間も相談できるUZUZ(ウズキャリ)がおすすめです。
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仕事ができないと感じる原因とは
ここまでは転職後のしんどい時期の乗り越え方について、お話ししました。
転職した後はわからないことだらけなので、半年くらいで慣れるのは難しいと言えます。
ここからは、仕事ができないと感じる原因についてお伝えします。
意外と勘違いしている新人時代
ブラックかも?会社にも原因がある
【人事視点】半年で仕事を辞める基準
意外と勘違いしている新人時代
中途入社で転職した直後は、誰でもやる気に満ちています。
前職のストレスから解放され、新天地で自分の本来の力を存分に発揮できると考えているからです。
しかし、前述した通り入社後慣れるまでの期間は、多くの「足かせ」がついた状態です。
それを理解しないまま、がむしゃらに頑張っても空回りをして消耗してしまいます。
マイナビ社の調べによれば、転職後新人が戦力になるまでに必要な期間は「1.6年」となっています。
1か月という回答から、5年という回答まで、幅広く寄せられた平均値として1.6年という結果になりました
マイナビ|社会人ライフ
会社によって多少違いはあると思いますが、20年社会人をしている僕から見ても「1.6年」というのは肌感覚と合います。
ようは2周目のタイミングまでは、新しい職場では要領を得ない人が多いのです。
それなのに結果を出そうとして焦ってしまい、ある意味勝手に消耗してしまいます。
僕の知り合いに、入社直後から結果にこだわり続けていた人がいました。
その人は、とにかく自分が「評価されたい」という、一心で結果を追い求めていたのです。
やばそうな人だ
実際きつい人だったね
人の都合をお構いなしに、巻き込んでいる様子をはたから見ると異常な姿に写りました。
事実その人は半年で、一定の結果を出しましたが、周りからは嫌われていました。
人事の世界では有名な考え方に、『成功循環モデル』というものがあります。
簡単に言うと、関係を良くすることから始めれば、結果が良くなるという考え方です。
この考え方が支持されている背景には、現代が『VUCA』と言われる変化の激しい時代だからです。
変化が激しい環境では、新人でなくとも結果を出すことは難しいのです。
そのため、結果ではなくお互いの「関係」を見直そうという動きに注目が集まっています。
成功循環モデルは経営者だけではなくとも、誰にでも使える考え方なので、覚えておくことをおすすめします。
現代の経営においては、新人に限らず「関係をつくる」ことが重要と言われているのです。
僕も人事として成功循環モデルを参考に仕事をしていますので、ぜひ関係づくりから始めることを意識するようにしてください。
ブラックかも?会社にも原因がある
半年経っても仕事ができないのは、会社が原因の場合もあります。
仕事をする環境は会社がつくっているからです。
以下の項目が自分と合わない場合は、会社側に原因があるかもしれません。
仕事内容・やり方
同僚・上司
社風・文化
思うように仕事ができない背景には、さまざまな原因が絡んでいます。
特に人間関係を築けない場合は、退職する以外に方法がないので見極めることが必要になります。
前述したように人間関係を良好にすることは、仕事の結果に影響します。
パワハラをする上司や、モラハラをするお局がいたりするような環境では関係を良好にすることが難しくなってしまうのです。
居場所がない
自分が悪いわけじゃないよ
人が入れ替わる会社は、新人を教育しません。
なぜなら一定の離職を前提に採用しているからです。
誰にも相手にされない会社は、入れ替わりの多いブラック企業の可能性が高いです。
わざわざ採用コストをかけている新人を、放置する会社は体質的に問題があると言えます。
また、業務量が多過ぎて、仕事ができないと感じる場合も危険です。
平均的に残業時間が45時間を超えるようであれば、慢性的な人手不足に陥っている可能性があります。
人手不足に陥る原因は、経営者や管理職のマネジメント能力に問題があります。
そういった環境では状況が改善し辛いので、頑張って耐えるべきではありません。
ほとんどの会社では、部下の長時間労働を見て見ぬ振りをする管理職が多く、改善のための工夫や対策を行っていないため、長時間労働が蔓延しています。
パーソル|コラム
【人事視点】半年で仕事を辞める基準
人事視点での辞める基準は「人間関係」と「仕事内容」です。
結論、どんなに頑張っても、人間関係と仕事内容にずれがあった場合は致命的です。
入ってみないとわからないことが多いですが、人間関係と仕事内容がずれてしまっていると長くいるだけ消耗することになります。
ハラスメントが横行
上司から嫌われている
仕事量が合わない
パーソル社の調べでは、入社後3ヶ月でストレスに感じることに「仕事内容の相違」や「上司との相性」があげられています。
パワハラなどのハラスメントを行う上司がいる会社は、その上司だけではなく会社の体質に問題があります。
パワハラをする上司の上、つまり経営者もパワハラをする傾向があるから容認されているケースを僕は多く見てきました。
個人的な相性の問題で上司から嫌われている場合は、「ハズレ」を引いたと考えてください。あなたが悪いわけではありません。
嫌われていると部下に感じさせる事自体、ハラスメントになっている可能性は十分あります。
また、仕事が思っていた内容と違う場合も十分に注意しましょう。
思っていたものと違う仕事をしていると、人は自然と違和感を感じるものです。
僕もミスマッチだった転職では、毎日「この仕事がずっと続くのか」と落ち込んだ経験があります。
違和感を感じるのは、価値観が反応しているサインです。
自分がやりたいことと違う
興味がないことをやっている
聞いていた話と違う
仕事のモチベーションを表す言葉に『内発的動機づけ』というものがあります。
【内発的動機づけの例】
日本の人事部│内発的動機づけ
好奇心や探究心を満たしたい
新しいことを学んだり、挑戦したりすることに喜びを感じる
仕事を通じて成長している実感がある
自分が心から「やりたい」と思っているものに関連している仕事であれば、自然とこの『内発的動機づけ』が生まれます。
一方で全く興味のない、自分の価値観とズレた仕事をしていると『内発的動機づけ』はうまれません。
キャリアコンサルタントが仕事選びについてアドバイスするときは、自分が「やりたい」と感じられる仕事を価値観と照らし合わせながら考えてもらいます。
残念ながら、やらされ仕事の多い日本の企業では、この「やりたい」仕事は軽視されがちです。
しかし、転職においての成功とは、価値観に沿った『内発的動機づけ』がうまれる「やりたい仕事」を見つけることなのです。
もしもどうしても「やりたい」と感じることができないのであれば、「では、本当は何がしたいのか」と自分に問う機会にしてもらえればと思います。
まとめると、「人間関係」と「仕事内容」が合わない場合は、辞めることを検討する必要があります。
なぜならば、その2つは根本的には変えることができないからです。
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転職を繰り返さないためにできること
ここまでは、仕事ができないと感じる原因をお話してきました。
仕事ができない原因は自分と会社どちらにもあります。「できない」と感じている自分のことを俯瞰して考えてみると、何が良くないのかが見えるはずです。
ここからは転職を繰り返さないようにするための視点について、人事やキャリアコンサルタント視点からお伝えしていきます。
受け入れる会社側の視点を知る
仕事の期待値を確認する
早期離職のリスクを最小限にする
受け入れる会社側の視点を知る
まずは会社が「新人」について、どう思っているかお伝えします。
大前提として会社としては、新人に辞めてほしくありません。
長期的に働いてもらい、会社に貢献をしてほしいと思って採用しています。
また採用には多額のコストがかかっています。採用するだけで数百万円はかかりますが、それ以外もコストは発生します。
報酬:給与・賞与・退職金など
パーソル│採用単価とは?1人当たりの費用削減には離職防止がポイント
福利厚生に関する費用:社会保険・労働保険・各種福利厚生サービスの費用など
教育費:研修や育成に関する費用
物品に関する費用:パソコンやデスクなど従業員に割り当てる物品の費用
管理コスト:従業員を管理するために発生するバックオフィスや育成・マネジメントの手間や業務に関する費用
これだけの投資をしているにも関わらず「辞めても平気」と考えている企業は、「どうかしている」としか言いようがありません。
だから離職率の高い会社はブラック企業と言われてしまうのです。
いろいろあるんだね
人を雇うって大変なんだよ
採用をわかりやすく言うと「将来への投資」です。投資したものがすぐにリターンを生むことはありません。
リターンを生むまでに何年かかるかは、新人と会社の相性によるものが大きいです。
そのため企業としては、できるだけ努力しようとして「オンボーディング」というものを実施しているのです。
オンボーディングとは、新人を受け入れる仕組みのことです。
新しく会社・組織に加わった人材にいち早く職場に慣れてもらうことで、組織への定着・戦力化を促進するための取り組みのことを指します。入社後に組織風土や仕事に対してギャップや違和感を感じ、解消できないままでいると持っている力を発揮したり、早期に成長したりすることができず、離職につながる原因にもなりかねません。
リクルート│オンボーディングとは?目的・導入方法・実施のポイント・事例
一方でこのオンボーディングは企業側が、「やっているつもり」になっている場合も多いです。
あなたのように「半年経っても仕事ができない」と感じている場合は、企業側のオンボーディングが失敗していると言えます。
ラプラス社の人事向け資料に、オンボーディング失敗がよくわかるものがありましたのでご紹介します。
この記事で僕がお伝えしてきたことが書かれていて、共感する内容でした。
このように会社と新入社員には、「ボタンの掛け違い」のようなズレが生まれやすいのです。
もしかすると、あなたが感じている仕事ができないというのも、「ボタンの掛け違い」によるものかもしれません。
仕事の期待値を確認する
仕事には「期待値」というものがあります。
期待値とは、依頼する側が求める「結果」のことをいいます。この期待値を知らずに仕事をしていると頑張っても空回りしてしまいます。
仕事というのは、本人以外は何をやっているかあまり見えないものです。
一生懸命頑張っているつもりでも、期待値とズレた行動をしているといつまでも評価されません。
そのため、「期待値を確認する」ということは仕事を始める前にやっておくべきなのです。
そういえば何も言われてない
結構上司も言わないものだよ
入社後に確認することも重要ですが、僕は転職活動でも面接をする時には、必ずこの期待値を聞くようにしています。
具体的には「入社後半年以内に、僕にやってもらいたいことはなんですか?」と聞いています。
さらに加えて「3年後に僕に期待される役割はどういったものですか?」と必ず確認しているのです。
そうすると先方が”今”考えている、「期待値」が言葉になり、理解できるようになります。
あえて”今”と強調したのは、期待値は変わっていくものだからです。
入社して新人の期間でも月に1度くらいは確認していかないと、いつの間にか違うことを期待されていたということにもなりかねません。
ちなみに面接、この期待値に対する逆質問にパッと答えられない会社の場合は、適当に採用している場合があるので注意していきましょう。
新人時代に仕事ができずに辛いと感じてしまわないように、「期待値コントロール」が重要です。
期待値コントロールとはどういう期待値を持ってるのか、目線を合わせていくこをいいます。
期待値コントロールとは、社内のメンバーと協力して業務に取り組むにあたり、目標や業務の線引きを明確にすることを指す言葉です。
indeed|職場の雰囲気を明るくする期待値コントロールのポイント
自分への期待値を知る
できないことは伝える
期待に応えられるように調整する
仕事ができる上司であれば上司が調整してくれます。
しかし、期待値に意識が向いている上司は一部のため、こちらから働きかける必要があるのです。
期待値コントロールとは、「どうやったら結果が出るか」という相談なので嫌がる上司はいません。
もし嫌がったり面倒くさそうにする上司だった場合は、関係を築けない可能性があるので要注意です。
早期離職のリスクを最小限にする
早期離職は気にしなくてよいということは、これまでにお伝えしてきました。
ただし、早期離職にはそれなりのデメリットがあることも事実です。
僕が考える最大のデメリットは、その会社での「ストレス」を味わい尽くしていないことです。
え、味わいたくない・・・
誰でもそう思うよね
お伝えしてきたように、僕は8回転職を経験しています。
ある面接で「転職するたびに強くなっているね」と、言われたことが今でも記憶に残っています。
事実として、僕は転職を繰り返すたびに強くなっていたのです。
外食業界やIT業界など、多種多様な会社で修羅場を経験することで、サバイバルする力を身につけていました。
どんな会社でも必ずと言っていいほどストレスがあります。
博報堂社の調べによると、ストレスの原因の1位は常に「人間関係」になっていることがわかります。
心理学者の『アルフレッド・アドラー』も、「すべての悩みは、対人関係の課題である」と言っています。
実際、人と仕事をする以上、トラブルやストレスは絶対に避けられません。
ある意味で、仕事ができるという状態は「対人関係ががうまくいっている状態」ということかもしれません。
僕が転職を繰り返して、強くなった背景には対人関係のストレスを数多く経験したことによるものです。
ある程度受け流したり、対人関係の能力を上げたことで環境に適応することができるようになりました。
また、 人事として数100人の新人を見てきましたが、活躍していくのは対人関係の能力が高い人たちです。
しかし、早期離職をした場合は、「その会社ならでは」のストレスとの向き合い方を身につける前に辞めることになります。
今の会社でストレス耐性を上げておけば、次の会社での苦労は少なくなります。
伝えたいことをまとめると、「いつかはストレスに慣れる必要がある」ということです。
今回の会社が合わなかったから辞めるというのは、仕方がないことかもしれません。
一方で次の会社で同じような人間関係に悩まされない、という保障はないのです。
厳しいかもしれませんが対人関係の能力は、人と付き合う経験の中でしか向上しません。
これは、あらゆる書籍や経験から人事として学んできた知見です。
早期離職を繰り返さないためにも、この記事でお伝えしてきた対処方法を参考にして、人間関係に意識を置いてみてください。
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まとめ:半年で慣れる仕事は少ない
最後までお読みいただきありがとうございました!
どうもです!
ありがとうございました!
転職は甘くみてはいけません。
大きなマイナスを抱えて「再出発」するくらい、負荷が高いことをしている自覚が必要なのです。
記事をまとめます。
結果より人間関係を意識する
慣れるまでの1年は頑張りすぎない
どこかでストレスに慣れる努力をする
新人時代は、相談する相手もいない上に慣れない環境です。どんどんネガティブな方向へと、思考が偏る材料が多いのです。
そんな状況の中で、自分を責めたら逃げ場所がなくなってしまいます。
最初からペースを上げて、息切れしていたら長い距離は走れません。
ぜひ最初の1年くらいは、60%くらいの気持ちで働いてみてください。
この記事があなたの役に立っていれば嬉しいです。
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