あー職場の人間関係マジで面倒
くだらない付き合いばっかり…
職場の人間関係ってくだらないと感じますよね。
職場の人には興味を持てないし、どうでもいい付き合いが多かったりで消耗しがち。
僕は「ぼっち」を決め込んでいるほど、職場での人間関係にウンザリしてます。
結論を先にお伝えすると、職場の人間関係は気にしなくていいということです。
- 職場の人間関係は割り切ることで消耗しないようにする
- 人間関係が悪いのは自分だけではなく職場にも原因がある
- ストレスのない状況をつくるために4つの不安が少ない職場を探す
この記事を書いている僕は、人事を15年経験し国家資格キャリアコンサルタンを持つ人間関係のプロです。
人事は人間関係を仕事にしてると言っても過言ではありません。
人事関連の書籍は100冊以上読みました
また自身の転職も8回経験したので、あらゆる人間関係を経験し観察してきました。
そんな僕が出した結論は、人間関係をあまり気にしないこと。
人間関係で散々悩んできたからこそ、辿り着いた考え方をこの記事でがお伝えします。
最後まで読んでいただくことで、スッキリすると同時に気持ちが軽くなるはずです。
ぜひ最後までお付き合いください!
職場の人間関係を割り切って消耗しない働き方
いきなりですが、くだらない職場の人間関係の対処法をお伝えします。
ここでお伝えすることは僕自身が実践して、効果があったものです。
現在も実践しているものばかりなので、自分に取り入れられそうなものがあれば参考にしてください。
- 第3の場所と叶えたい目標を決める
- はじめからぼっちは危険?キャラクター作りのコツ
- 人間関係に期待せず静かな退職をする
第3の場所と叶えたい目標を決める
職場がくだらないと感じたら、第3の場所をつくるのがおすすめです。
「第3の場所」って何?って思った人もいると思いますが、職場でも家でもない場所のことを指します。
スターバックスコーヒーが提唱してきた「サードプレイス」が元ネタです。
スターバックスでは、日本上陸以来「サードプレイス」という概念を提唱してきました。サードプレイスとは、自宅でも職場でもない、第3のリラックスできる場所のこと。
スターバックスコーヒー|「おかえり」「ただいま」が聞こえてくる居心地の良い場所。サードプレイスの価値とは
僕が使っている第3の場所とは、カフェではなくコミュニティです。
コミュニティってなに?
つながりのある人の集まりって意味だよ
家と職場の往復ばかり繰り返していると、ストレスが溜まりがちになります。
職場の不満を家に持ち帰って、パートナーにぶつけてしまうと悪循環になることも。
僕はブラック企業で、本当に人間関係がくだらな過ぎて、とてもつらかった時がありました。
その時期をなんとか生き延びることができたのは、この第3の場所があったからです。
前向きになれました
僕にとっての第3の場所はMBA取得の「社会人大学院」や、「キャリアコンサルタント」のスクールでした。
自分の自由時間を使って「学ぼう」という人たちが集まるコミュニティなので、前提としてポジティブな雰囲気があります。
しかもみんな同じように職場の人間関係がくだらないから、自分の目標を叶えるために集まっているのです。
「叶えたい目標」を持っていることがポイントです。僕の場合、職場の人には叶えたい目標を持っている人がほとんどいなかったのです。
第3の場所をつくるメリットは以下。
- 目標に向けて前に進んでいる感覚がある
- 職場以外の世界があることを知り気が楽になる
- 新たな経験を積むことができる
ちなみに僕は人事を15年やっていますが、職場での成長はたかが知れていると感じています。
それなのに、職場の人たちはほとんど学ぶということをしていないのが現実です。
内閣府の調べでは「特に必要がない」と答えた人が、46%もいることがわかります。
職場の人の会話がくだらないのは、学びもせず日々のんびりすごしているからだと僕自身感じています。
はじめからぼっちは危険?キャラクター作りのコツ
HSP気味な僕は、実はコミュニケーションがあまり好きではありません。
人の感情に敏感なので、職場でコミュニケーションを頑張ってしまうと消耗してしまうからです。
そのためできるだけ自分のペースで働くように心がけていたら、いつの間にか「ぼっち」でいることを選ぶようになっていました。
ぼっちでもいいの?
上手くやり過ごせばぼっちでもいけるよ
仲間はずれにされるとか、1人になってしまうといった不安は、僕も持っていましたが自分なりのキャラクターを職場で作ってしまえば意外と大丈夫でした。
- 残業しないキャラクター
- 仕事中はあまり話さないキャラクター
- 飲み会は参加しないキャラクター
ただ職場の人間関係がくだらなくても、会社員でいる以上最低限付き合う必要があります。
入社後などはじめから「ぼっち」でいることを決め込んでしまうと、本当に孤立してしまうので注意が必要です。
ぼっちという職場の人とあまり関わらない働き方は、人間関係を築いたあとの話です。
最初からじゃだめなのか
なぜ最初からぼっちではいけないのかというと人間関係が重要だからです。
長年人事をやってきた経験から言うと、仕事は「人間関係がすべて」と言っても過言ではありません。
有名な心理学者であるアドラーも「すべての悩みは対人関係」と言っているほどです。
また、ジェイック社の調べでは就職するうえで、1番重視されているのは「人間関係」であることがわかります。
そのため、くだらなくても長く働くためには、「良好な人間関係」をまずは目指す必要があります。
自分から声かけてみようかな…
特に入社したばかりの時は人間関係がゼロの状態です。
自分からコミュニケーションをとらない限り、本当のぼっちになってしまうことも。
人間関係ができていない時は、できるだけ自分からランチに誘ったり、付き合ったりすることをおすすめします。
僕は入社した最初の1年はとにかく、自分を知ってもらうことや人間関係づくりに全力を注ぎます。
人事という仕事柄もありますが、人間関係を先につくっておけば後で楽だからです。
好意的にコミュニケーションをして、ある程度人間性を「信頼」してもらえれば、ぼっちになったり自分のペースで働いても不信感を抱かれにくいのです。
人間関係に期待せず静かな退職をする
残念なことに職場の人間関係が合わなければ、その後もずっと合わない可能性が高いです。
僕は8回の転職と、15年の人事の経験で人間関係は根本的には変わらないことを学びました。
もちろん上手く付き合うことは可能です。
ただ、くだらないと感じてしまうのは価値観の問題だったり、根本的に共感できない部分の影響が大きいので変わらないといえます。
分かりあえないのか…
感覚的なものだったりするからね
ただ、人間関係がくだらなくても、しばらくは職場で働かなければならないというのが現実だと思います。
そんな人間関係と、まじめに向き合うのは苦痛以外の何者でもありません。
そういった状況におすすめな対処方法としては「静かな退職」というものがあります。
静かな退職とは、実際には退職せずに「退職したかのように働く」スタンスのことです。
静かな退職(Quiet Quitting)とは、企業に所属しながら与えられた最低限の業務だけをこなし、あたかも退職したかのような精神的な余裕を持って働くことを意味しています。米国を中心に注目を集めている考え方であり、仕事とプライベートを明確に分けている点に特徴があります。
引用:パーソル|静かな退職の意味
私にもできそう
職場に見切りをつけたならやってもいいよ
「くだらない」と感じたら、無理に職場に合わせる必要はありません。
静かな退職のスタンスをとれば以下のようなことが実現できます。
- 必要最低限の仕事
- 評価を気にしない
- 人間関係に関わらない
シンプルに「自分の時間」を増やすことが可能です。
職場が嫌だから、先に退職するというのはあまり現実的ではありません。
転職活動や副業をするとしても、本業を持っているほうが安定して活動ができます。
日本の労働基準法上、まじめに仕事をしている従業員に対しては解雇や不当な評価をつけることはできないので大きなリスクはないです。
一方で昇進することや、社内で良好な人間関係を築くことは難しくなることがデメリット。
自分の中で「この会社はもうないな」と感じたら、最後のカードとして静かな退職を実践することがいいでしょう。
職場の人間関係がくだらないと感じる原因3つ
ここまでは職場の人間関係への対処法をお伝えしてきました。
結論どこの職場でも人間関係のストレスはなくならないので、上手く付き合うしかありません。
一方で自分の目指すものがあれば、人間関係を割り切ることができるようになります。
ここからはなぜ職場の人間関係はくだらないと感じてしまうのか、人事やキャリアコンサルタント目線を交えてお伝えします。
- 価値観や話が合わない
- くだらないと感じる人間が多い
- 傷つくことやストレスを感じる
価値観や話が合わない
まず、職場は「他人」の集まりです。
家族や友人ではないので、共通点は「同じ職場」というくらいの集団です。
そのため、自然と仲良くなるということ自体難しいと人事業界では言われています。
だから僕たち人事は仲良くするイベントを考える
そういうイベントって面倒なんだよね
特に価値観がまったく違うような会社に転職してしまうと、話が合わずにストレスを感じます。
好きなものや興味のあるものが違うと、なかなか話題が盛り上がることはありません。
異性との恋愛であれば他人に興味を持つかもしれませんが、職場ではなかなか興味を持てないものです。
僕は8回の転職で色々な職場の人間関係を見てきましたが、会社ごとにそれぞれ全く違いがありました。
ちなみに僕は以下のどの職場でも、価値観が合わなかったです。
- 体育会系で競争主義の職場
- 学生ノリのような職場
- 役所のようなまじめな職場
おそらく「役所のような職場」の人が、「体育会系の職場」に転職すればストレスですぐに辞めます。
どの職場も、「人種」が違うのかと思うほど価値観が違っていました。
個人的には価値観が近くて、働いていてストレスを感じにくい職場を探しているのですがなかなか見つかりません。
職場そのものの価値観や、そこに集う人たちの価値観が合わないとくだらなく感じてしまうものです。
くだらないと感じる人間が多い
現実の職場は理想とは遠く、憧れられるような人物は少ないものです。
エン・ジャパンの調べでは成長を妨げる原因の1つが、「職場にロールモデル」がいないこととなっていることがわかります。
ロールモデルとは自分が将来目指したくなるような、スキルや人格を持ったお手本となるような人物を指します。
僕も人事として数千人の社員を見てきましたが、優れていると感じられた人の割合は10%以下です。
特に上司は自分よりも優秀であることを求めたいものですが、実際にはやばい上司が多くいます。
おそらくどの会社でも尊敬できる人物が少ないのが現実だと感じます。
ドラマみたいデキる社員はいないのか
いてもすぐに転職していなくなるよ…
やや話が逸れましたが、低レベルの職場にはレベルの低い人材が残る可能性が高いです。
優秀な人材から見切りをつけて去っていくからです。
そのため残っている人たちは、不満や愚痴を言い合うだけで何も変えようとしません。
その中でも特に厳しい状況は、諦めて思考停止状態になった人が多い職場でした。
思考停止した職場は実在します
毎日仕事終わりに飲むことだけが楽しみで生きているようなタイプの上司や同僚が多く、成長したい僕にとってはストレスでしかなかったです。
不幸にも上司がこのようなレベルの低いタイプだと、自分のキャリアにもダイレクトに影響していきます。
僕は当時人間関係が大事だと思い込んでいたので、上司とよく付き合うようにしていました。
ランチや飲み会で、ペットの話や娘の話ばかりを聞かされた数年を今では後悔しています。
傷つくことやストレスを感じる
僕の中で、職場におけるコミュニケーションで1番嫌なことは「傷つくこと」です。
人事という立場で仕事をしていると、人と話す機会も多く傷つきやすいのが正直なところです。
くだらないことで傷つくくらいなら話したくないと思うのは、人事だけではなく誰もが感じることだと思います。
あの部署の人とは話したくないよ…
あるよねそういうの
人事に限った話ではありませんが、職場は「それぞれの立場」で発言するので何かと攻撃的になりがちです。
そして、誰かを攻撃するようなコミュニケーションは「パワハラ」や「モラハラ」に該当することがほとんど。
アシロ社の調べでは、パワハラの中で多いのは、怒鳴られたり、陰口を言われることになっています。
自分の立場を守るための発言や行動が、結果的にパワハラやモラハラになるのです。
- 集まれば誰かの悪口や陰口
- 派閥による仲間外れ
- プライベートへの介入
僕はブラック企業で上司からこういった攻撃を受けてきたので、職場でのコミュニケーションは最低限にするようになりました。
人間関係がだるくなるのは職場にも問題がある
ここまでは人間関係がくだらなくなる原因をまとめてきました。
他人の集まりである職場においては、あまり期待しないほうが無難かもしれません。
さて、ここからは職場にも原因があるということをお伝えします。
- ダメなカルチャーと社内イベント
- 仕事を頑張っても評価されない
- 社内政治とお気に入り人事
ダメなカルチャーと社内イベント
人事という仕事は、経営に最も近く会社の仕組みづくりが仕事です。
簡単に言うと、従業員の生産性を上げて業績に貢献することが人事の役割です。
そのため、会社のカルチャーや人間関係といった目に見えにくい領域も扱います。
なんだか難しそうだね
確かに難しいけど面白いよ
そういった人事の観点から考えると、職場の人間関係がくだらなくなる根本的な問題として「会社のカルチャー」が悪いということが考えられます。
カルチャーとは、その会社独自のルールや無意識に共有している価値観。
一言でいえば「その会社のやり方」です。
ベイン・アンド・カンパニーによる「経営管理の手法と傾向に関する世界調査」で、グローバル企業の上級幹部1200人のうち91%が「企業文化は戦略と同じぐらい重要である」という意見に賛同しているという調査結果が出ています。
引用:ミツカリ|企業文化(組織文化)とは?カルチャーの意味や定義、メリット・デメリットについて
カルチャーが悪いと人間関係は劣化し、くだらない社員ばかりがのこるレベルの低い職場になります。
- トップダウンで風通しが悪い
- 横のつながりが弱く無関心
- 誰もやる気を持っていない
僕はこういった職場で人事をやっていたことがあります。
主にカルチャーに関する仕事としては、人間関係を活性化させるために社内イベントを実施したりします。
- 飲み会
- ランチ
- 全社イベント
どれも人間関係をつくるために投資として行うものです。
しかし、そもそも悪いカルチャーが根付いてしまった職場で、人間関係を改善しようとしても「焼け石に水」になるだけでした。
人間関係をくだらないと感じている人が集まった組織は、企業としても弱くなっていきます。
仕事を頑張っても評価されない
人事評価が機能していない職場は、人からやる気を奪います。
さらに言えば上司との信頼関係も築くことができず、コミュニケーションも希薄になってしまうものです。
「くだらない」という言葉の意味は、真面目に向き合う価値がないものという意味です。
まじめに取り合うだけの価値がない。程度が低くてばからしい。
引用:weblio|くだらない
仕事の成果について、しっかりと評価して見てくれていないと仕事そのものがくだらないと感じてしまいます。
あの上司何も見てない!
どこの会社でも同じような感じだよ
アデコ社の調べによれば、人事評価制度に不満を持つ人は約62%いることがわかります。
半数以上の人が人事評価に不満を持っているので、どこの職場でも評価には不満が出やすいということがいえそうです。
実際、僕は15年ほど人事制度をつくってきましたが、誰にでも満足がいく人事制度はつくれないのが現実です。
そのため人事評価制度は不満が出るのが当たり前。
ただし、上司がしっかりと部下とコミュニケーションをして「見てくれている」ということがわかれば評価に納得感が生まれます。
ダメな職場ではこの納得感がなく、適当に評価をしているだけの場合が多いのです。
結果的に職場における上司との人間関係にまじめに向き合ったところで意味がなく、くだらないと感じてしまうことになります。
社内政治とお気に入り人事
僕が仕事において、個人的に嫌いなことは「社内政治」です。
根回しがうまく、キーパーソンを抑えた人が優位になるような職場は居心地が悪いからです。
交渉することが悪いとは思いませんが、他人を蹴落としたり自分だけ得をしようというスタンスが気に入らないのです。
米ペパーダイン大学の調べによると、社内政治では「噂の流布」や「ごますり」が多いことがわかります。
日本もたいして変わらないよ
なんだか嫌な感じだね
営業会社などに多かったですが、権力を持つ社長や上長にとにかく気に入られようとしたりするようなタイプの人です。
そういった「社内政治がうまい人間」が評価されるような職場では、人間関係もギスギスしがち。
上司に気に入られれば実力とは違う面で、評価され抜擢されたりすることもあるからです。
これを「お気に入り人事」といいます
社長や上司も人間です。自分に好意的な人間を集めておきたいという気持ちが働くので、最終的に周りにはイエスマンばかりになることも。
社内政治がうまく気に入られた人間が評価されていく。
そんな職場では、人間関係をまじめに築こうとする人はいないのです。
職場の人間関係をくだらなくする3つのタイプ【経験談】
ここまでは人間関係に影響する職場の問題を取り扱ってきました。
人間関係が悪くなる原因として、職場のカルチャーや上司の存在といったものがあることがわかったと思います。
ここからは、職場にいる人間関係をくだらなくしてしまうタイプを、僕の経験からお伝えしていきます。
- めんどくさいおばさん
- パワハラ気質で気分屋の上司
- ネガティブを撒き散らす同僚
めんどくさいおばさん
職場の人間関係をくだらなくするタイプの筆頭は「めんどくさいおばさん」の存在です。
比較的女性が多い職場には多い傾向があり、お局(おつぼね)と呼ばれることもあります。
一般的にお局さまとは、勤続年数が長く、とくに同性の同僚や後輩に対して影響力を持っている女性社員のことを言います。
引用:AiDEM|お局さまは、なぜ後輩に嫌がらせをするのか?
まじでもう関わりたくないです
そんなにやばいのか
おばさんが一概に問題があるというわけではありませんが、お局とよばれるようなおばさんは仕事や人間関係をややこしくします。
- 派閥をつくりたがる
- 愚痴や陰口が多い
- 噂話が大好物
この記事でお伝えしてきた、人間関係を悪くする要素をお局おばさんは複数持っているのです。
僕の経験談としては、派閥からのけものにされるというモラハラを受けたことがあります。
僕が関わろうとするといつも仲間はずれに。
かわいそう…
そしてめんどくさいのが、そのお局おばさんは古株でもあり影響力が大きいことでした。
周りの人たちは、自分がいじめられるのが怖くて僕に近づこうとしません。
結果的に僕は1年以上このお局おばさんのモラハラを受けることに。
僕は当時メンタルにもダメージを受けていたので、深刻にならないうちに転職をしようと考えくだらない人間関係を自ら断つことにしました。
パワハラ気質で気分屋の上司
気分屋の上司は信頼できません。
曜日や気分によって態度を変えるからです。
金曜日に話していたことが、月曜にはダメになっていたりした経験があります。
それは面倒くさい…
シナプルリンク社の調べでも、気分屋の上司は嫌われていることがわかります。
- 月曜はあきらかに態度が悪い
- 金曜は機嫌がいい
- 会議によって態度が違う
これはとある上司の話ではなく、8回の転職で何度も経験したことです。
どこの会社でも上司は気分屋でした。
たださらにひどい上司の場合は、気分屋の性質に加えてパワハラも加わるので付き合いきれません。
機嫌が悪い時になにを言っても反応が悪く、仕事が進まないのです。
一方で機嫌が良い時は「なんでもOK」という態度で話しやすいのですが、週末をまたぐと忘れているという事態もありました。
このような経験から上司の気分に振り回されることがくだらなく感じたので、僕はいつのまにか上司の機嫌を伺わなくなりました。
ネガティブを撒き散らす同僚
最後にお伝えするタイプは「ネガティブな同僚」です。
僕の経験上、職場の人間関係を悪くするのは、何も上司やおばさんだけではありませんでした。
愚痴や不満だらけのネガティブな同僚も、人間関係に大きな影響を与えていました。
めんどくさいやつだ
人事だと付き合わないといけないんです…
実はさまざまな研究によって、ネガティブな感情は伝染するということがわかっています。
ネガティブな感情やストレス、不安なども、まるで副流煙のように取り込んでしまうのだ。カリフォルニア大学リバーサイド校の研究者ハワード・フリードマンとロナルド・リジオは、次の発見を報告している。
引用:ハーバード・ビジネス・レビュー|他人がまき散らすストレスに“感染”しない4つの方法
過去、僕の同僚にも常に不満を抱えている人がいました。
その人は自分のストレスを周りにぶつけることで発散していたのですが、僕も含めた周りのメンバーはネガティブな感情に付き合うことに疲れていました。
また、別のタイプではずっと落ち込んでネガティブな感情を撒き散らすような人も。
その人がため息を吐くたびに、オフィスがどんよりと暗くなるような息苦しい感じがしたのを覚えています。
こうした人たちがいる職場で思うことはただ1つ。
「関わりたくない」ということです。正直関わってもロクなことはありませんし、ネガティブな感情に感染してしまうことも。
こういった「触らぬ神に祟りなし」の状態が職場に漂ってしまうと、問題のある人物が退職しない限り人間関係が良くなることはありません。
人間関係がうまくいかないのは4つの不安があるから
人間関係がうまくいかないことは、何か1つだけの問題ではなく複数の原因が絡み合っています。
だからこそどこの職場でも人間関係の問題は起こりますし、見切りをつけた人から職場を去っていくのです。
人と付き合うことには、前提として「共通する不安」があることを理解しておくと対処しやすくなります。
ここではそうした人間関係に影響する「4つの不安」というものをお伝えします。
- 無知だと思われる不安
- 能力がないと思われる不安
- 邪魔をしていると思われる不安
- ネガティブだと思われる不安
無知だと思われる不安
4つの不安とはGoogle社が発見した「パフォーマンスが高いチーム」になるための阻害要因として出てくる言葉です。
心理的安全性、つまり不安を感じないチームならパフォーマンスを高めることがわかっています。
心理的安全性の高いチームのメンバーは、離職率が低く、他のチームメンバーが発案した多様なアイディアをうまく利用でき、収益性が高く、マネジャーから評価される機会が2倍多い」ということが判明
引用:リクルート|心理的安全性とは
人間関係がうまくいかない職場は、これらの不安が強い状況とも言えます。
あー、確かに不安感じるかも
どの職場にも不安があるよ
ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、まず最初は「無知だと思われる」という不安を説明します。
無知だと思われる不安とは、知らないことを恐れている状態です。
- 馬鹿だと思われるかも
- 会議で質問がしにくい
- 知らないのは自分だけかも…
会議で質問できないケースはわかりやすいと思いますが、まさに無知の不安がある状態といえます。
質問ができなければ、疑問は疑問のまま蓄積します。
結果的に社内でのコミュニケーションはぎこちなくなり、積極的な意見交換はできなくなってしまうのです。
能力がないと思われる不安
次に「能力がないと思われる不安」についてですが、誰でも無能だと思われたくないと思います。
そういった自分を守るような考え方が、職場での人間関係を悪くする原因になることもあるのです。
- 無能だと思われないように振る舞おう
- できないことを隠そう
- ミスは言わないでおこう
人事を長年やっているからわかりますが、完璧な人材はいません。
何か欠点や弱点があって当たり前なのです。
しかし職場の上司がミスを許さなかったり、パワハラ気質だと「能力がないと思われる不安」が生じます。
うちの上司もすぐキレる
言いにくくなるよね
ミスを隠したり、自分の欠点を隠すことは多くの職場で起きていることですが、本音で話すことができなくなりミスコミュニケーションの原因になります。
職場という特殊な環境は「人事評価制度」があるので、常に「品定め」されている状態にあります。
そういった特殊な環境において、自分の評価を守ろうとする行動は自然なことかもしれません。
ただ、自分の弱みをさらけ出せる職場こそ、僕はいい職場の条件だと考えています。
弱みを補うために組織で仕事をしているからです。
パーソル社の調べでは弱みを見せる上司のほうが、部下と良好な人間関係を築くことができていることがわかっています。
部下だけではなく、上司も完璧であらねばならないという呪縛から開放されたほうがいい関係が築けるということです。
邪魔をしていると思われる不安
邪魔をしていると思われる不安はややわかりにくいですが、自分のせいで会議が長引いたりしたらどうしようという感じの不安です。
相手の足を引っ張っていると思われることを恐れている不安といえます。
- 自分の発言で会議が長引くのでは
- 邪魔をしてると思われるのでは
- 的外れな意見で議論を脱線させてしまうのでは
言いたいことがあるけど言えない状態です。
言わないようにしとこ…
特に問題が起きるようなことはないですが、ディスカッションやアイデアを出すような場面では発言が少なくなりがちです。
結果的に会議の生産性が下がり、お互いにとって有意義な時間ではなくなる可能性があるのです。
ネガティブだと思われる不安
最後のネガティブだと思われる不安とは、相手のことを批判しているように捉えられることを恐れる不安です。
議論において批判は必要なものですが、ネガティブだと思われたくないという不安があると批判をしなくなります。
僕がMBAで学んだことに、議論を深めるためにあえて反論を投げる「Devil’s Advocate」という手法があります。
相手の意見にあえて反論を投げかけることを、英語では「Devil’s Advocate(悪魔の提唱)」といいます。2つの正反対の意見を内側で吟味するというプロセスを通して、「なんとなくそういうものだろう」というところから「確かにそれだ」というところに移行する可能性が高まります。
引用:コーチ・エィ|デビルズ・アドボケイト(悪魔の提唱)
反論や批判をすることで、別の観点から捉えられるようになったりすることがあります。
そういう意見もあるのね
会議では別の視点が大事だよ
そもそも批判されることを恐れている職場では、積極的なコミュニケーションはうまれません。
結果的に予定調和的な会議や議論ばかりになり、くだらない時間だと感じてしまうようになるものです。
人間関係に関してよくある質問
職場の人間関係は気にしないでもいい!合わなければ適当にやり過ごそう
最後まで読んでくれてありがとうございます。
この記事をまとめます。
- 人間関係が悪いのは自分だけではなく職場にも原因がある
- ストレスのない状況をつくるために4つの不安が少ない職場を探す
- 職場の人間関係は割り切ることで消耗しないようにする
結論、職場は他人の集まりです。自然と仲良くなることはありません。
人間関係が自分に合わなければ、適当にやり過ごしたほうが消耗しなくてすみます。
正直個人の力でどうこうできないのが人間関係の難しさともいえます。
まじめに付き合っても疲れてしまいます
ただ僕は人事だから人間関係をよくすることが、ある意味仕事なので逃げられません。
そういった人間関係を研究している立場からいうと、いい人間関係を築くことができる職場というのは人がいいのではないのです。
ではなにかというと、企業が目指す「ビジョン」や「バリュー」がとても魅力的であること。
強烈なビジョンがあるから、そこに集まる人を目標に向かわせることができるのです。
他人の寄せ集めである群れを「組織」に変えることができるのは、ビジョンとバリューです。
組織: 共通の目的を持ち統率された仕組み
引用:asana|組織と「群れ」の違い
群れ: それぞれの目的を持った個々が集団になっている状態
職場の人間関係がくだらないのは、ビジョンやバリューが魅力的ではないか経営者が本気ではない可能性があります。
転職していいチームや人間関係を築きたいなら、ビジョンやバリューを見極めて、本気度を確認しましょう。
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