なんかこのまま会社にいていいのか不安…
見切りをつけるタイミングとかあるのかな
今の会社で働き続けても大丈夫かどうか、不安になることってありますよね。
そうは言っても自分の判断が正しいという確信を持てず、行動に移せない気持ちもよくわかります。
会社を辞めたら人生が終わると感じて動けない人もいます。
この記事でお伝えする結論は、見限るタイミングはあるということです。
- 見限るべき会社には特徴がある!自分の職場が該当していないかチェックしよう
- 辞めたほうがいい会社で働くメリットはなし!デメリットが大きすぎることに注意しよう
- 自分の時間は有限!思考停止せず他者に相談することで自分の目指したい姿に近づこう
例えば、ブラック企業など従業員のことを考えない会社に長く勤めても報われることはありません。
長くいれば問題が解決することはないのです。
この記事を書いている僕の本業は人事で、これまでにブラック企業や見限るべき会社で働いてきた経験が豊富です。
僕の経験から、見限るべきタイミングやダメな会社の特徴をお伝えしていきます。
記事を最後まで読んでもらえれば、今の会社を見限るべきなのかがよくわかります。
ぜひ最後までお付き合いください!
会社を辞めたほうがいいサインはある!今の環境が自分に合っているか確認しよう
最初に会社を辞めたほうがいいサインをお伝えします。
辞めどきのサインはいろいろありますが、基本的な判断基準は自分の「ありたい姿」に近づくことができているかどうかです。
自分が目指すありたい姿に近づけていないのであれば見限る必要があるかもしれません。
- オフィスに行きたくないと感じた時
- 1年前と比べてスキルが身についていない
- 直近1年でモチベーションが湧いていない
オフィスに行きたくないと感じた時
もうオフィスに行きたくないと感じたら、辞めるタイミングかもしれません。
そもそも仕事はあまり楽しいものではないですが、働く場所も楽しくなければあまり続ける価値はないでしょう。
僕の経験上続けてもいいことはなかった
今の会社それなんだよなー
オフィスに行きたくないという気持ちの背景にはいろいろな原因があります。
- オフィスの人間関係が悪い
- オフィスが汚くて居心地が悪い
- オフィスの雰囲気が良くない
ぶっちゃけ僕はオフィスが嫌いです。
HSPなので、いろんな人が働いているオフィスは落ち着かないし集中力が奪われます。
しかも男性が多い職場だったりすると、モノが散らばっていたり不衛生なことが多いです。
数年ほどリモートワークを経験したことがありますが、正直リモートワークのほうが仕事は捗りました。
三菱UFJ&コンサルティングの調べでも、出社頻度が低い人の方が働きたい意欲(エンゲージメント)が高いことがわかっています。
出社頻度に関しては、ウェルビーイングは「週1~4 回出社する人」、ワーク・エンゲージメントが「月1回~週4回出社する人」がそれぞれ、「ほぼ毎日出社」「月1回未満」「出社しない」よりも有意に高いことが明らかになった。
引用:三菱UFJ&コンサルティング|毎日出社しない社員の方がウェルビーイングでエンゲージメントも高い
複数の人間がコミュニケーションをするオフィスでは人間関係の問題も起こります。
普通に過ごしていても、何かしらのトラブルがあるものです。
僕はマネージャーとして働いていた時、モンスター社員を相手にすることがつらくてオフィスに行きたくなくなりました。
よく考えれば、モンスター社員など問題がある従業員がいる職場に長くいるメリットはないのです。
僕はオフィスに行きたくないと感じたことをきっかけに退職をすることにしました。
1年前と比べてスキルが身についていない
スキルが伸びていないのは自分にも原因がある可能性もありますが、環境を疑うことも重要です。
毎日同じ仕事をしているだけではスキルはつきません。
会社の成長が止まっていて、事業が拡大していない場合、同じような業務を続けることになります。
環境が変わらないのは要注意です
成長できないのか
シンプルに1年前の自分のスキルと、比較をしてみるのがいいと思います。
できることが増えていなければ、それは自分に原因があるのか、会社に原因があるのかを考えましょう。
後者の場合は、ルーチン業務などを繰り返すだけで、役割も変わらないというケースもあります。
成果物やスキルが増えていなければ転職をする時に困るのは自分です。
会が停滞していて成長する機会が少ないのであれば、早めに見切りをつけるべきです。
潰れそうな会社に長居するのは危険です
僕自身も停滞気味の会社に勤めていたことがあるのですが、その会社は最終的に倒産することになりました。
最悪のケースは倒産ですが、会社に身を委ねるのは危険なので1年前と比べて変わっていなければ、早めに見限ることも検討してください。
直近1年でモチベーションが湧いていない
仕事を辞めるタイミングはモチベーションが湧かない状態が続いた時です。
とても抽象的な話ですが、自分が感じる直感はだいたい正しいというのが僕の自論です。
なんか合わないなと感じるあなたの直感は、元を辿れば自分の経験や価値観からきています。
直感は信じたほうがいいです
仕事が楽しくないと感じたり、モチベーションを保つことができない場合は自分の価値観に合っていない可能性が高いです。
- 会社の文化が合わない
- 仕事の内容が合わない
- 扱う製品が好きになれない
僕はインターンの時、デザイン会社でDTPオペレーターとして働いていました。
DTPオペレーターの仕事は、主に紙媒体に出力するためのデザインをします。
僕がインターンで働いていた会社は、電気店やスーパーのチラシを扱っていたのですが、決められたパターンの作業を続けることが苦痛でした。
自分じゃなくてもいいと思ったからです
単調で誰でもできるような仕事は、僕には向いていないということが感覚的にわかりました。
インターンの会社で正社員になる予定でしたが、長く続けるイメージを持つことができなかったので早めに見切りをつけてインターン中に辞めました。
地味な仕事や、単調な仕事がダメだということではありません。
僕が言いたいのは自分のキャリアとして進みたいかどうか考えて、進みたいと思えなければ見切りをつけるべきということです。
仕事の辞めどきがわかる10のサインとは
僕の経験上、仕事を辞めるタイミングがわかるサインは、先程具体的にお伝えした3つを含めて以下の10個があります。
これらのサインが現れたら、自分の環境を見直すタイミングに差し掛かっているかもしれません。
- 成長の停滞を感じる
- 仕事への情熱がなくなった
- 価値観やビジョンのミスマッチ
- 健康状態に影響が出ている
- 成果が適切に評価されない
- 給与や待遇に不満がある
- スキルや知識が陳腐化している
- 働き方や社風に馴染めなくなった
- 仕事以外の時間が取れなくなった
- 直感で「ここではない」と感じる
結構当てはまるかも…
瞬間的なものならいいけど長期間続くなら要検討です
特に働く上で成長の実感や充実感を得られないのであれば、人生そのものがつまらなく感じてきてしまいます。
僕もDTPオペレーターの仕事をしていた時は、毎日灰色のような感覚でつまらないとかんじていたものです。
個人的にお伝えしたいのは、辞め時を逃さないようにしてほしいということ。
なぜなら、惰性で働き続けることはできるものの、将来的なキャリアの選択肢はどんどんと狭くなっていくものだからです。
年齢が上がるにつれて難易度高くなります
上記にあげた、辞どきがわかる10のサインに複数当てはまり、しかも1年以上長期間同じ状態が続いているのであれば、見切りをつけるタイミングなのかもしれません。
辞めたほうがいい会社の特徴をベテラン人事が解説
ここからは、早めに見切りをつけたほうがいい会社の特徴を解説します。
ちなみにここでお伝えするのは僕がすべて体験してきたことで、辞めた会社の事例です。
早めに見切りをつけておいて良かったなと感じています。
- 激務でサービス残業が多い
- 従業員の離職率が高い
- 有給休暇が自由にとれない
- 給料が安くずっと上がらない
- ハラスメントが横行している
- 人間関係が悪い
- ゆるいけどスキルが身につかない
- 業界やビジネスモデルに将来性がない
- 扱っている製品やサービスを好きになれない
- 尊敬できる人物がいない
- 働かないおじさんがいる
- 生活残業が日常的に行われている
- 30代がいなくなる
- 社長にビジョンがない
激務でサービス残業が多い
長時間労働が常態化している職場は、基本的には管理職や会社の経営に問題があります。
特に管理職のマネジメント能力が低ければ、業務の効率をいくらあげても改善されることはありません。
また会社の経営という点では、ビジネスモデルそのものが労働集約型(人が関わる必要がある仕事)などであれば残業は減りにくいでしょう。
管理職とビジネスモデルには要注意
一般社員だと自分の仕事をコントロールできる範囲に限界があります。
管理職のマネジメント能力が低ければ、上流から仕事の割り振りを間違えていることもあり残業が続くようなことにもなりかねないのです。
僕が経験した職場だと、上司は社長のイエスマンでなんでも仕事を引き受けてしまう傾向がありました。
その仕事を自分で処理できるのであればよいのですが、僕たち現場に丸投げをして自分はサッサと帰るような上司だったので現場は残業続きで疲れ果てていました。
従業員の離職率が高い
離職率とは文字通り、退職する人の割合ですが離職率の高い会社は何か問題を抱えています。
厚生労働省の調べによると離職率の平均は約15%程度となっています。
ちなみに、離職がない会社がよいというわけではありません。組織は成長するものであり、新陳代謝として一定の離職が発生することは健全です。
20%前後であれば特に問題はないというか、普通の離職率だと考えてよいでしょう。
一方で、僕は離職率90%の会社を経験したことがあります。
それはやばすぎる…
ブラック企業の権化ともいえるような会社で、採用しては辞めていくので、当時採用担当だった僕はメンタルを病んでいました。
それでも離職率が改善しない理由は、経営者が従業員を使い捨てだと考えているからです。
そういった職場に長く留まっていても報われることはありません。
有給休暇が自由にとれない
有給休暇は労働者に与えられた権利です。
職場によっては、有給休暇を自由にとれないケースもあるのでプライベートが犠牲になることもあります。
長年勤めていても有給休暇を取得できない環境であれば、有給休暇は2年ごとに消滅していく性質なのでとてももったいないです。
もったいない…
有給休暇をすべて使えないのであれば、シンプルに考えると数十万円分は損をしていることになります。
僕はブラック企業で働いていた時期が長く、有給休暇を使うのは退職の時だけでした。
今考えると当時使われずに消えていった有給休暇は、本当にもったいなかったなと感じます。
今はホワイト企業で働いているので、有給休暇はほぼ100%消化できておりプライベートも充実させることができています。
僕は有給休暇を使えない職場は見切りをつけてもよいと考えています。
給料が安くずっと上がらない
仕事の割に給料が安いと感じるのであれば、見切りをつけてもいいかもしれません。
給料が少しずつ上がるような職場なら安いということに不満を持つことはありませんが、昇給する兆しもないのであれば早めに行動するべきです。
いつになったら給料上がるんだろう…
昇給しない会社は本当にしません
ちなみに会社には昇給させる義務はありません。そのため人事制度もない会社もありますし、ずっと昇給しない職場もあります。
もちろん給料を上げなければ従業員は退職してしまいますし、会社として経営を続けることはできないので多くの会社では昇給を実施することになります。
しかし経営者がケチで従業員に還元するつもりがなければ、ずっと安い給料で働かせられることもあり得ます。
昇給しないうえに、給料そのものが安いと感じるのであれば早めに見切りをつけていきましょう。
ハラスメントが横行している
ハラスメントが起こる原因としては、いくつかありますが1つ大きな問題として、そういった人間が放置されている職場であるということです。
つまりコンプライアンスに対して、疎い職場である可能性が高いのです。
僕の経験では、ブラック企業はハラスメントが日常でした。
毎日怒鳴り声が飛び交っているオフィスに、泣き出す従業員など、本当に厳しい職場だったと今でも感じます。
上司はパワハラをするのが普通というか、パワハラ以外で人を動かす方法を知らないのです。
そのため、気に入らないことがあれば理不尽にキレて手がつけられなくなっていました。
ハラスメントが横行している職場で長く働いていると、メンタルにもダメージを負ってしまうので注意が必要です。
人間関係が悪い
職場の人間関係が悪いと、仕事そのものの成果もあまりよいものにはなりません。
会社というものが存在する理由として、大きな成果を上げるために、他人同士が強力するために組織になっています。
会社の人間関係が悪ければ、大きな成果を出すこともできないうえに、自分のキャリアにもなりにくいというリスクを抱えることになるのです。
大きな仕事をしてみたい
仲間との人間関係は大事だよ
僕もチームワークで大きな仕事を成し遂げたいという想いを持って仕事をしています。
一方で人間関係の悪い職場ではそれが叶いません。特にお局おばさんやパワハラ上司などトラブルの原因が多いと人間関係は良くなりにくいのです。
また他人に興味がない人が多い職場も同じで、協力しようという気持ちや同じ目標を目指している人が少なければ、人間関係がよくなるということはないのです。
ゆるいけどスキルが身につかない
「ゆるブラック企業」という言葉を聞いたことがありますか?
働きやすいけど、働きがいがないし成長できない会社のことをゆるブラック企業(パープル企業)と言います。
ゆるブラック企業とは、ブラック企業と見なされるような長時間労働やパワハラなどの法令違反とは明確に距離を置き、働きやすい環境づくりを志向する一方で、「仕事にやりがいがない」「スキルアップできる環境ではない」と、ある種の物足りなさが指摘されている企業のことです。
引用:パーソル|ゆるブラック企業とは
ゆるい環境は居心地がよいものですが、長く在籍するだけキャリアにとって致命的なダメージを負う可能性もあるので注意が必要です。
僕は社会人経験の中で、ゆるブラック企業で働いた経験はありますが、1番後悔している期間です。
当時は何も考えなくてもよいような、本当にゆるい環境だったのですが残念ながら何もスキルが身についていなかったのです。
まぁいっかと思考停止していると、自分の首を締めることになるので注意するようにしてください。
業界やビジネスモデルに将来性がない
少し視野を広げて、業界や会社のビジネスモデルそのものに目を向けてみましょう。
仕事は順調でやりがいがあったとしても、働く業界そのものが縮小していたり、ビジネスモデル的に限界を迎える可能性があれば注意が必要です。
働く業界を選ぶこともに重要です
ビジネスとして将来性がないと感じる場合は、業界そのものを調べて市場動向などをよくみてみましょう。
自社がどの程度のシェアを持っていて、どういったポジショニングで競争しているのかを知ればある程度は判断ができるはずです。
例えば今後AIなどの技術により、効率化や自動化されるようなビジネスは警戒する必要があります。
扱っている製品やサービスを好きになれない
自社の扱っている製品やサービスを好きになれないのであれば、見切りをつけるタイミングです。
自社で扱う製品やサービスは入社するまでは好きだったとしても、入社して内情を深く知ることで好きになれなくなることもあります。
扱う製品やサービスが好きになれないと仕事に熱を込めることができず、充実感を感じることができません。
自社の扱うものは重要です
特に入社後に価値観の変化などで、ものの見方が変わってきたのであれば会社を変えたほうがいい場合もあります。
僕は過去に、会社が扱っている製品が暴利だったということを知り会社の方針も製品も嫌いになったことがあります。
特に製品そのものを扱う営業職だったこともあり、その会社にはいられなくなり退職をしました。
尊敬できる人物がいない
先輩や上司はその会社における将来の姿です。
もし先輩や上司に尊敬できる人がいないのであれば、早めに見切りをつけたほうがいいかもしれません。
一言でいうと優秀な人がいない会社は危険ということです。
優秀な人はサッサとやめてしまいます
僕が働いたことがある会社には尊敬できる人も上司もいませんでした。
自分のロールモデルがいないので、僕は書籍などで自己投資をして自分の架空のロールモデルをつくっていたほどです。
ある意味で反面教師的に、こうはならないぞという思いで仕事ができたのは良かったかもしれませんが学ぶものがない人と仕事をすることはメリットがありません。
働かないおじさんがいる
会社を見渡した時に「働かないおじさん」が存在している場合はやばいかもしれません。
働かないおじさんとは、文字通りほとんど仕事をせずに過ごしているような中年社員のことです。
大企業などで存在していることが多いのですが、働かないおじさんがいる職場はモチベーションが低い傾向があります。
識学社の調べでは、約49%の職場で働かないおじさんがいることがわかります。
経営コンサルティング会社の株式会社識学が2022年4月に行った調査によると、回答を得た1385人のうち、49.2%が「あなたがお勤めの会社に、“働かないおじさん”はいますか?」という質問に「いる」と答えました。
引用:ビズリーチ|働かないおじさん
働かないおじさんがいると、周りのメンバーもやる気を失ってしまうのであまりよい影響はありません。
実際、働いていないのに自分よりも給料が高い人がいるのは精神的によくはないのです。
30代がいなくなる
会社に30代社員がいなくなった場合も注意しておきましょう。
もともと30代がいない会社であれば問題ありませんが、じょじょに30代がいなくなっているのであれば気をつけるべきです。
30代はキャリア的にも重要なタイミングであり、ライフステージとともに価値観も変わる年代です。
僕も30代のときには色々考えました
30代が見切りをつける会社は、それなりに原因があるはずです。
リスクをとって転職するほど、会社で働き続けるメリットがないということになるからです。
- 昇給ができない
- ポストが埋まっている
- 会社の将来性がない
あなたがまだ20代であれば30代が少なくなっていないかは注意深く観察しておきましょう。
新人とベテランしかいないような組織はバランスを失って、経営自体もうまくいかなくなる可能性があります。
社長にビジョンがない
意外と忘れがちなこととして、社長の存在があります。
社長は会社の創業者であることが多く、その会社の起源ともいえる存在です。
人間の身体で言えば社長は「脳」のような存在、そのため社長ですべて決まると言っても過言ではありません。
社長で結構決まります
あんまり気にしてなかったかも
特に社長にビジョンがあるのかは重要で、今後実現したい何かがあるかは確認していきましょう。
もしビジョンが形骸化していたり、本気でそう思っていないと感じるのであれば会社を見限るのもありです。
ビジョンは体裁的にどの会社も設定していますが、形だけで実際はあまり機能していないこともあります。
僕はこれをハリボテビジョンと言っています。
資産が潤沢にあったり、満たされている社長はやる気というかビジョンを実現したいと思っていないこともあるので注意しておきましょう。
見切りをつけたほうがいい会社で働いた体験談
さてここからは僕が見切った会社の話です。
紹介するケースはどちらも、前述した見切りをつけたほうがいい会社の特徴を持つ会社でした。
辞めたことは後悔はしていないですし、どちらかというと勤めたことを後悔しているほどです。
- 離職率90%の会社で働いて地獄を見た経験
- 誰も成長しようとしない会社で働いた経験
離職率90%の会社で働いて地獄を見た経験
離職率90%という職場を想像できますか?
僕が経験したブラック企業での話ですが、それはもう本当に悲惨な環境でした。
- 毎日泣く社員
- 深夜1時からの営業活動
- 飛び交う怒号
僕は当時採用担当として営業担当を採用していたのですが、ベンチャー企業ということもあり20代第二新卒を中心に採用していました。
20代は特にポテンシャルもあり、優秀な人材が多かったです。
しかし現場に入ると高い営業目標によるプレッシャーで、早期離職をしてしまうケースがほとんど。
100人採用して10人しか残らないような過酷な環境で、当時僕は営業会社ってこんなに厳しいものなのかと疑問を抱いていました。
頑張ろうとしていた人が辞めることが辛かったです
切ない
しかし長年働いていると経営者の考え方も把握できるようになっていきます。
経営者から色んな話を聞いていくと、結局のところ営業の世界が厳しいわけではなく、経営者が従業員を消耗品のように扱っていただけでした。
「あいつの人生を使い倒してやる」
この一言で僕は会社を辞める決意をしました。
経営者がそういう発言をすること自体引いてしまいますし、何よりも僕は人事としてそんな考えの経営者に仕えたくないと強く感じたのです。
誰も成長しようとしない会社で働いた経験
もう1社のエピソードとして、本当に「成長する気がない」会社の話を紹介します。この会社は外食業界で、一見経営に問題がなく順調そうに見えました。
しかし、実際には会社のブランド力で経営が成り立っている状態で、従業員は成長や努力に対してメリットを感じられず、積極的にスキルアップや改善をしようという意欲が低かったのです。
この会社のブランド力が強いこと自体はいいことですが、外食業界の特性上、薄利多売が一般的で、利益率が低いため、従業員の残業は多くなりがちです。
それにもかかわらず、給料には反映されないため、安い賃金でハードワークをこなす状況が常態化していました。
業界的に仕方がないかもしれません
こういった現実があるため、社員は「どうせ頑張っても給料は変わらない」と感じ、次第に成長や改善への努力をしなくなってしまっていたのです。
これは従業員の責任ではなく、ビジネスモデルや業界の構造的な問題が背景にあります。
私にとって外食業界は初めてでしたが、業界特性上、給料が上がる見込みが少なく、働く人々も成長意欲が低いとわかったため、早めに見切りをつけることにしました。
見切りをつけたほうがいい会社で働くデメリット
後半となるここからは、見切りをつけたほうがいい会社で働くデメリットをお話します。
僕の結論としては、記事でお伝えしたような会社に長く勤めるメリットはありません。
- デメリットのほうが深刻です。
- 厳しい…精神的にダメージを受け続ける可能性
- 転職が不利に?キャリアに影響が出る可能性
厳しい…精神的にダメージを受け続ける可能性
自分に合わないと感じるような会社で長く働いていると少しずつ精神にダメージを受けてしまいます。
僕はパワハラ上司や、モンスター社員の対応でメンタルにダメージを受けてしまいうつ病のような症状になったことがあります。
自分では我慢できているつもりだったのですが、メンタルにはダメージが少しずつ蓄積されていたようです。
最終的にはウォッカを飲んで強制的に眠るようなことをしなければいけない状態になりました。
当時は本当にきつかったです
それはさすがに身体に悪そう
特にパワハラやモラハラといった、人間関係の問題が根強く残っている会社に長くいるのは危険です。
個人の力では解決することはできないのです。
メンタルヘルス不調に1度なってしまうと、なかなか回復させることは難しく、転職しても影響が残っているのが厄介なところです。
僕はブラック企業時代の上司のパワハラがトラウマでPTSDのような症状を抱えることになってしまいました。
見切りをつけたほうがいい会社の特徴に該当しているのであれば、早めに身を守る行動を取りましょう。
転職が不利に?キャリアに影響が出る可能性
ゆるブラック企業のように、成長することができない環境に長く身を置き続けるのはリスクが高すぎます。
その時は楽なので「まぁいいか」と思考停止になってしまいがちですが、数年働いているのに何も実績や成果が出ていないとなると市場価値は低くなります。
採用する人事担当からすれば、この人は何をしていたのかな?と懸念を抱く材料になってしまうのです。
正直、大企業などで長年働いている人は、中小企業やスタートアップ企業に転職するとあまり使い物にならないというのは結構あるあるです。
残念ながら本当の話なんだ…
できる人になりたいなー
僕は転職できる力さえあれば、転職回数は何度でも大丈夫だと思っています。
一方で転職をする力というのは、つまり雇われる力(エンプロイアビリティ)なのです。
エンプロイアビリティは、労働市場価値を含んだ就業能力、即ち、労働市場における能力評価、能力開発目標の基準となる実践的な就業能力と捉えることができる。
引用:厚生労働省|エンプロイアビリティの意義と内容
雇われるためには「成果」と「経験」が必要です。
長く働いたとしても、そのいずれもなければ採用されることはないか条件の悪い会社を選ぶしかなくなるのです。
会社はどこかに勤めていればキャリアになるわけではありません。
会社もういいや…と絶望した時の対処法
最後に「会社もういいや」と絶望した時の対処法をお伝えして締めくくります。
結論としては、1人で考え込まないようにしてくださいということをお伝えします。
転職するにしても現職の悩みを考えるにしても、自分が見えている範囲は限られています。
他者に相談することで、気付けることもあるのでぜひここでチェックしていきましょう。
- キャリアコーチングを受ける
- 転職エージェントに相談する
- 他社で働く人に相談する
キャリアコーチングを受ける
キャリアコーチングとは、キャリアのことについて1対1で相談して目標を考えたり壁打ちをする支援のことです。
キャリア・コーチングは、お一人おひとりが自分ならではのキャリアデザインを持ち、さらに行動を変えながら自立的に実現してゆけるよう継続的にサポートするキャリア支援サービスです。
引用:日本キャリア・コーチング|キャリアコーチングとは
ちなみに「コーチング」とは、対話で相手の可能性を引き出しながら目標に近づくためのコミュニケーション技法です。
そのため、何か答えを教えてもらうようなものではなく、自分の中にある大事なことや価値観に気づき、見つめ直すような感じです。
自分のことをよく知る機会になります
あまり自分のこと知らないかも
会社を見切ったほうがいいと自分で思ったとしても、実はその会社でまだできることがあったり、動かないほうがいいということもあります。
それは自分だけではわからないことも多いですし、自己理解が低いままだと適切な判断ができないものです。
他者と壁打ちする中で、自分のありたい姿を見つけ出してその姿に近づけるように行動していくことをおすすめします。
転職エージェントに相談する
もう1つは転職するという選択肢です。
転職は簡単なものではありませんし、一般的には最短3ヶ月、長ければ1年以上かかることもあります。
エンジャパンの調べでは半年程度かかっている人が39%も存在します。
適当に考えて転職してしまうと、焦ってミスマッチを起こしたり同じような会社に入ってしまうこともあるのです。
僕は最初それで失敗しました…
焦ったらだめなんだね
転職エージェントに相談すれば、自分の市場価値もざっくりとわかりますし、何より可能性を調べることができます。
まだ紹介できるものがないということも重要な情報ですし、とにかく現状でモヤモヤを抱えているのであれば自分で考えるよりは無料相談などを使って現状を話すことをおすすめします。
結果的に転職をしなくても、現状の整理や将来的なキャリアプランなど自分にあった道筋を立てることができます。
他社で働く人に相談する
最後のおすすめは「他社」で働く人に相談するということです。
同じ会社の人に相談しても、ものの見方が同じなので、同じような視点になりがちです。
しかも内部でどうつながっているかもわからないので、下手に愚痴や転職の話をすると上司に伝わってしまうリスクもあります。
バレたらどうしよう
社内で相談するときは気をつけてください
他社で働いている人であれば、社内のことはわからないにせよ、客観的にアドバイスをもらえる可能性もあります。
僕はブラック企業で真剣に悩んでいた時、色々な交流の場に顔を出して社外の人に相談していました。
結果的にその時の相談のおかげで転職に成功できましたし、転職先を紹介してもらうこともできたのです。
自分では気付けなかった(というか全然知らなかった)会社を紹介してくれて、トントン拍子で話が進んで内定までたどり着きました。
他社で働く人に相談するのは、客観的なアドバイスを受けることが最大のメリットですが、副産物として僕のようにキャリアが拓ける可能性もあります。
会社を見限るタイミングについてよくある質問
時間は有限!会社を見限る決断は先延ばしにしないことが最も重要
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事をまとめます
- 見限るべき会社には特徴がある!自分の職場が該当していないかチェックしよう
- 辞めたほうがいい会社で働くメリットはなし!デメリットが大きすぎることに注意しよう
- 自分の時間は有限!思考停止せず他者に相談することで自分の目指したい姿に近づこう
記事でお伝えしたように見限るべき会社は存在します。
すべての会社が素晴らしいわけではなく、ただ存在しているだけのような会社も中にはあります。
そういった会社に長く勤めても報われることはなく、年齢を重ねていく分リスクのほうが高くなるのは事実です。
見限るタイミングは早めがよいです
もし自分の職場が見限った方がいい会社の特徴に該当しているのであれば、今一度自分の現在地を確かめていきましょう。
自分のありたい姿に近づくのがゴールの1つといえるのですが、もし自分のありたい姿やキャリアビジョンがまだわからないのであれば、そこを探すことから始めていきましょう。
記事でお伝えしたように他者に相談したり、自己投資をして読書をするなど自分の価値観を棚卸しして目指す方向を決めていきましょう。
危機感をもつことは重要です。
この記事があなたの役にたっていれば嬉しいです。