うわ!給料もらえるの1ヶ月先だった
転職後の給料貰えない期間つらいな
転職活動をして、無事に入社したものの「給料日」がずっと先だったというケースはよくあります。
特に翌月支払いだったりすると給料がない期間が長引くことも。
結構しんどいです
この記事の結論としてお伝えするのは、給料日は事前把握した上で計画的に転職をしましょうということです。
- 翌月払いの会社に転職した場合1ヶ月目は給料は出ない
- 転職時は収入のサイクルが変わるので支出の管理を徹底する
- 最初の1ヶ月は前職の有給休暇を活用したり収入に困らない工夫が必要になる
具体的なスケジュールや注意点は記事内で解説していきます。
この記事を書いている僕は、人事経験15年のベテランです。
業務として現役で「給与計算」を毎月担当しているので、気をつけるべき点をしっかりお伝えできます。
記事を最後まで読んでいただければ、転職後に起きる空白期間への対処やスケジュールを把握できるようになっています。
図解でわかりやすく説明しますので頭に入ると思います。
ぜひ最後までお付き合いください!
転職して1ヵ月目は給料がない翌月支払いの3パターン【図解】
まず転職したその月には、もらえない「翌月支払い」について解説します。
1日入社であれば、実質1ヶ月以上給料がない状態が続きますので支出の管理が求められるのが翌月支払いです。
- 翌月支払いのメリットデメリット
- 25日締め翌月10日支払い
- 月末締め翌月10日支払い
- 月末締め翌月末払い
翌月支払いのメリットデメリット
翌月支払いのメリット・デメリットは以下です。
給料の支払いが翌月の場合には、給与計算の対象となる月を締めて計算ができるので時間的に余裕があります。
もらえる給料の中身が正しく、働いた分「全額」がもらえるという点は翌月支払いのメリットと言えます。
正しくもらえるのは嬉しい
給与計算しやすいよ
一方で記事のテーマでもあるように支払いが翌月ということは、もらうまでの期間が長く収入が途絶えてしまうのが最大のデメリット。
「1日」に入社をしている場合で、翌月25日支払いの会社だとほぼ2ヶ月収入がない状態になってしまいます。
25日締め翌月10日支払い
25日締めで翌月10日に給料が支払われる場合は、24日から翌月の25日が集計期間になります。
例えば1月24日から2月25日に働いた分は、翌月3月10日に支払われ若干わかりにくさがあります。
かりに2月1日に入社した場合は、全額ではなく日割りで支払われることになります。
月末締め翌月10日支払い
比較的多いのがこの月末に締めて、翌月の10日に払うパターンです。
前月の1ヶ月分を翌月に払うので、従業員にとってもシンプルでわかりやすいのが特徴です。
例えば1月1日から1月31日に働いた分は、翌月2月10日に支払われるので比較的すぐに受け取ることができる印象です。
僕が働いてきた会社の多くがこの月末締め翌月10日払いでした。
月末締め翌月末払い
月末締め翌月末払いはかなり遠い給料日になります。
月末に締めて、その次の翌月末に支払うので働いていても給料として貰えるのがだいぶ先です。
例えば1月1日から1月31日に働いた分は、翌月2月28日に支払われることになります。
月末締め翌月払いにする理由は、企業としてお金が出ていくサイクルを遅くしていることが多いです。
転職して1ヵ月目でも給料がもらえる当月支払いの3パターン【図解】
次は転職してすぐに給料がもらえる、当月支払いのパターンをお伝えしていきます。
その月に貰うことができるので、転職後も空白期間ができず安心できます。
- 当月支払いのメリットデメリット
- 15日締め月末支払い
- 15日締め25日支払い
- 月末締め25日支払い
当月支払いのメリットデメリット
当月支払いのメリット・デメリットは以下です。
当月支払いの場合は、給料の支払いサイクルが翌月払いに比べると早く働いて貰っている実感を得やすいです。
その月の給料がすぐにもらえるので、転職後に空白期間が生まれないのもメリットといえます。
早くもらえて助かる
結構ありがたいよね
一方で当月に支払うと言うことは、給与計算をするスケジュールが短くなります。
結果的にミスが生じたり、貰うはずの金額がズレたりすることもあります。
前倒しで支払いをする場合は「みなし」で支払われるので、翌月に調整されることがあるのが特徴です。
15日締め月末支払い
15日締めで月末払いの給料日だった場合は、前月分と今月分が半分ずつ支払われます。
1月16日から2月15日まで働いた分を2月28日に貰うイメージです。
例えば2月1日入社だった場合は、2月1日から2月15日までの分を2月28日に貰います。
1日入社の場合は締日の中間になるので、日割り計算で給料が支払われるようになります。
15日締め25日支払い
15日締めで25日支払いの給料日だった場合は、月末支払いのように前月分と今月分が半分ずつ支払われます。
1月16日から2月15日まで働いた分を2月25日に貰うイメージです。
例えば2月1日入社だった場合は、2月1日から2月15日までの分を2月25日に貰います。
月末締め25日支払い
月末締めで25日支払いというのは、26日以降の分も働いたものとみなして支払われるパターンです。
1月1日から1月25日まで働いた分に加えて、1月26日から1月31日分も働いた分として1月25日に貰うイメージです。
例えば2月1日入社だった場合は、2月1日から2月28日までの分を2月25日に貰います。
給与計算のミスが起こりやすいことや、途中で退職した場合トラブルになるのであまり採用している会社はありません。
転職すると給料が入るのが1ヶ月遅れる理由
ここまでは給料の支払日についていくつかのパターンを見てきました。
当月支払いも翌月支払いも、基本的に一度サイクルを経験すればそこまで大きな違いはありません。
しかし転職した初月は前職と給料のサイクルが違っていたり注意する必要があります。
- 賃金締切日と賃金支払日とは
- 当月払いと翌月払い
- 満額と日割り計算
賃金締切日と賃金支払日とは
賃金締切日は給料をどこで区切るかということです。
会社が適当に決めていいわけではなく、最低でも月に1度は給料を支払うことが定められているので、1ヶ月のうちどこかで賃金締切日があります。
賃金については、労働基準法第24条において、(1)通貨で、(2)直接労働者に、(3)全額を、(4)毎月1回以上、(5)一定の期日を定めて支払わなければならないと規定されています(賃金支払の五原則)。
引用:厚生労働省|賃金の支払方法に関する法律上の定めについて教えて下さい
ちゃんと決まってるんだね
会社が決めちゃうと従業員に不利になるからね
賃金データを区切ることができたら、次は賃金支払日です。
賃金支払日はいわゆる給料日です。
こちらは先ほどお伝えした賃金支払の5原則に定められているように、1ヶ月に1度の支払いが必要です。
ただ1ヶ月の間であれば平日ならどこでもいいので、企業によってバラバラです。
- 10日支払い
- 25日支払い
- 月末支払い
1ヶ月分の給料データを区切り、元データをつくるためのものが「賃金締切日」で、実際に給料を払う日が「賃金支払日」です。
月に1度は給料がもらえることは確定していますが、転職した場合は賃金締切日と賃金支払日を確認しておきましょう。
当月払いと翌月払い
給料の支払いには、当月払いと翌月払いがあります。
当月払いは賃金締切日と賃金支払日が同じ月のことをいいます。
一方で翌月払いは、賃金締切日の翌月に賃金支払日がある場合です。
給与計算に時間がかかることや、会社としてのキャッシュフローを考慮して翌月払いを選んでいる企業が多い印象です。
僕が働いた会社は8割くらいは翌月払いでした
そっちのほうが多いんだね
基本的に企業の活動は1ヶ月単位で動いています。
1ヶ月を締める前に払うような当月払いや、月をまたぐ賃金締切日は混乱をしやすいものです。
僕のように給与計算担当はある程度慣れているものですが、現場の管理職は苦労します。
ヒューマンテクノロジー社の調べでは、管理者が月の締め作業にかかる時間は6時間以上かかっている人が60%を超えます。
会社の都合で決まる給料の支払日ですが、複雑になると現場も困るものです。
働いている従業員としても月をまたいだ稼働時間の管理などできません。
できるだけ1ヶ月で締めたものを、翌月の早いタイミングで払うというのが僕が考えるベストなサイクルだと考えています。
結論、月末締めの翌月10日支払いがおすすめです。
初月はもらうことができませんが翌月以降はシンプルになるし、各種支払いのスケジュールも簡単になります。
満額と日割り計算
入社日が1日ではない場合は、日割りで支給されることになります。
例えば15日に入社したら、15日から31日までの稼働日分が日割りで計算されて支給されます。
最初の1ヶ月目が月中入社で、さらに月末締め翌月末払いなどの場合は給料をもらえるのがずっと先になる上に、給料が少ない状態です。
基本的には出勤日数をベースに計算します。
計算方法:基本給÷当該月の所定労働日数×出勤日数=支給額
引用:日本の人事部|給与の日割り計算
それは厳しそう
ちゃんと確かめておこう
一方で1日に入社しておけば、給料は当然ですが満額支給されます。
給料の手取りは実際に働かないと分かりにくい部分も多いです。
毎月の支払いなど不測の事態に陥らないように、転職して新しい会社に移る場合は、1日に入社するように調整しておいた方が無難です。
給料支払いに時間がかかる理由を給与計算担当が解説
ここまでは給与支払いに関することをお伝えしました。
ここからは「なんで給料貰うまでに時間かかるのか?」ということをお伝えします。
毎月給与計算をしている立場からその大変さをお伝えします。
そんなことには興味ないという人は読み飛ばしてください。
- 給与計算のスケジュール
- インセンティブがある会社は翌月払いになる理由
給与計算のスケジュール
給与計算は従業員の生活に直結しているので責任が重大です。
だから何重もチェックをして作業をするので、基本的には時間がかかります。
1ヶ月の働いた結果に対して支払いに過不足がないようにします。
大変そう
従業員が多いとすごく大変だよ
給与計算のスケジュールとしてはざっくり以下のような感じです。
- 勤怠データの締め
- 経費精算の締め
- 残業時間や休日出勤の計算
- 税金や各種控除の計算
勤怠データの締め
まずすべての計算の基礎になる「勤怠データ」を締めるところからはじまります。
- 実労働日数
- 労働時間と残業時間
- 遅刻や早退
こういった勤怠にまつわるデータを1人ずつ間違いなく計算していきます。
すごく大変そう
打刻をしていなかったり、申請をしていない日があったりと従業員や管理職とのやり取りを経てようやく勤怠データを締めることができるのです。
特に残業時間は給料とは別で「労務管理」という観点でも集計しなければならないので重要なデータになります。
経費精算の締め
やや給料計算の担当とはズレますが、小さい会社であれば経費精算も人事がやっていることもあります。
給料と同じタイミングで経費精算されたものを支払うこともあるので、給料日までに経費精算を済ませておく必要があるのです。
こちらも勤怠データと同様に申請が漏れていることなどもあるので、何回も催促したりと手間がかかります。
残業時間や休日出勤の計算
残業時間や休日出勤は法定労働時間を超えると割増賃金として支払われます。
みなし残業制度を導入している企業の場合は別ですが、基本的には法定労働時間を越えた分は一定の割増された賃金が発生するのです。
越えた度合いに応じて割増率が異なるので、勤怠データを正しく締めて確認しておかないとミスにつながってしまいます。
一人ひとりのチェックは大変そうだ
これを1人ずつ計算していくためダブルチェックなど含めるとかなりの時間をかけることになるのです。
税金や各種控除の計算
最後は税金の控除など、給料から天引きされるものについて計算します。
- 健康保険料
- 雇用保険料
- 住民税
こちらは基本的に従業員ごとに標準報酬月額などにより決まっているので、そちらの情報をもとに算出して控除していきます。
こういったすべての工程をミスなく進めていくことでようやく給料が支払われるのです。
インセンティブがある会社は翌月払いになる理由
僕は営業会社でも給与計算をしていました。
営業会社には、通常の給料とは別に営業パーソンに支払う「インセンティブ」があります。
このインセンティブを計算しないと給料を支払えないので、給与計算とは別の作業が発生します。
めんどくさそう
普通に大変です
- インセンティブ(歩合給)を計算
- 通常の給料計算
単純にインセンティブを給料に足せばいいだけではなく、給与計算のデータにも反映させる必要があります。
細かい説明は省きますが、インセンティブが毎月発生するような営業会社の給与計算は通常の「倍以上」に面倒なのです。
賃金体系の中に歩合給があると給与計算の難易度が一気に上がります。 特に歩合給部分に対する割増賃金や有給手当の給与計算が漏れているために未払賃金が生じている会社が少なくありません。
引用:あるる社会保険労務士・行政書士事務所|歩合給の給与計算の注意点
そしてインセンティブは営業の成績にひもづいています。
何が言いたいかというと、インセンティブの情報が確定した後にも変動することがあるということです。
キャンセルや金額変更などさまざまですが、インセンティブの支払いは給与計算担当泣かせなのです。
そういったトラブルを乗り越えてようやく給与計算に入れます。
僕が実務をしていた時は、デッドラインを決めてそれを超えたら翌月以降にするような対応をしていました。
こういった作業の順番があるのでインセンティブがある会社は翌月払いになるのです。
仮にインセンティブが当月払いでもらえる会社は、ぱっと見良いですが返還などのトラブルになりかねないので注意してください。
その売上が貸し倒れ等で売掛が回収不能になった場合は支給したインセンティブを該当部分だけ返してもらうとしたいのですが、問題はあるかどうかです。
引用:日本の人事部|営業インセンティブの返還
転職して生活費が足りない経験をした話
ここからは僕が翌月払いの会社に入って苦労した経験をお話しします。
転職活動は大変なので、転職後のことまで考えていないのが実際のところです。
たった1ヶ月貰えないだけでも、苦しい思いをしたので同じような経験をしないようにしてください。
- 上京したばかりで給料が貰えなくて兄弟に借りた
- 1ヶ月目に給料がなくて生活が厳しかった経験
上京したばかりで給料が貰えなくて兄弟に借りた
僕は九州から20歳で上京しています。
本当に社会のことを何もしらなかったので、よく東京で就職できたなと我ながら感心してしまいます。
僕は当時九州の家賃を払いながら、東京で居候させてもらって就職活動をしていたのでとにかくお金がありませんでした。
当時はまったくお金なかった
よく就職できたね
貯金が尽きるタイミングが、僕が東京で就職活動ができるタイムリミット。
本当にあと数週間で貯金が尽きるというところで、第一志望のデザイン事務所に内定をもらうことができました。
もう内定が出たことだけが本当に嬉しくて、東京での生活にテンションは最高潮だったのです。
人生で1番嬉しかったかも
しかし僕はすでに生活するお金がありません。
給料が貰えるのが翌月とわかったと同時に、生活ができないということにも気づきました。
月末締めの翌月25日支払いだったので、少なくとも一ヶ月半以上は給料がない状態です。
というよりは家賃も払えない状態になってしまっていることに気づいた僕は、恥を忍んで兄弟にお金を30万円ほど借りることに。
ちょっと恥ずかしかった
人生で人にお金を借りるのはこれが最初で最後でしたが、無計画さに少し恥ずかしくなりました。
ただ世の中には同じような人は多いです。実際に就職活動とは本当に大変で、入社後のことなんて考える余裕はないのです。
転職先が決まりそれまでの期間や給料入るまでの1ヶ月間の生活費や家賃や光熱費何も払えません。身内に頼れる人はいなく、消費者金融も無職には貸せないと言われ、行政も相手にしてくれません
引用:Yahoo!知恵袋
とりあえずは当時を乗り越えることができてよかったなと感じています。
貯金の額と1ヶ月にかかる出費についてはよく把握しておくことをおすすめします。
1ヶ月目に給料がなくて生活が苦しかった経験
お伝えしたように新卒の就職時も翌月払いの会社でお金がなかったのですが、実は中途として転職する際も翌月払いで困った経験が。
それは前述した1社目のデザイン会社を無計画に辞めた時の話です。
結論としてお伝えしたいのは、転職は慎重にしましょうということです。
僕は1社目のデザイン会社は第一志望ではあったものの、実際の仕事内容は割が合わないと感じるようになっていました。
どうしたの?
現実は厳しかったんだ
毎日終電を超えて上司とタクシーで帰るような日々に新卒だった僕は疲れ果てていました。
結果、本当に何も考えずに会社を先に辞めてしまいます。
最終的には「もっと稼げる仕事がしたい」と未経験の営業職にチャレンジすることになるのですが、転職活動では苦戦をすることに。
本当にギリギリでした
貯金も底をつきかけたタイミングで、ようやく内定をもらえた企業の給料は「翌月払い」でした。
どうにか初月は貯金だけで過ごすことができたのですが、翌月の給料が入るまでに発生する支払いなどが払える見込みがなかったのです。
仕方ないので僕はお金になりそうなものをブックオフなどに売って、なんとかしのぐことができました。
当時は週末の「松屋」くらいしか外食をしておらず節約していたので、幸い生活レベルはそこまで変えずに過ごせたのです。
僕が経験を通じてお伝えしたいのは、とにかく「先に辞めない」ということ。
それだけです。先に辞めると実家ぐらしでもない限り必ず苦しい状況を迎えます。
そうでなくとも転職活動とは考えることが多いので、できるだけお金の面では悩まないように在職中に転職活動を進めることをおすすめします。
転職をするなら気をつけておくべき収入のポイント
ここまでは僕の体験談をお伝えしました。
僕の場合は無計画というのが資金面で良くない結果を招いています。
転職は収入のサイクルが変わるのでそういった点を気をつける必要があるのです。
さてここでは人事目線で転職する時に気をつけるポイントをお伝えしておきます。
- 試用期間の給料
- 有給消化と次の職場の給料
- 先に出費がある通勤交通費
試用期間の給料
1つ目としては「試用期間」の存在です。
試用期間とは従業員と会社の双方が、お互いを見極めるために設けられた期間です。
試用期間でクビになるようなことはほとんどありませんが、給料面などの条件が異なることがあるので注意が必要です。
会社によっては、採用してから一定の期間は、いわゆる「試用期間」として、その期間は賃金が低いなど、労働条件が異なる場合があります。
引用:厚生労働省|試用期間について
え、そんなことあるの?
あまり知られていないけどね
ちょっと難しい言葉ですが「最低賃金法施行規則」の第5条では減額率を20%としています。
つまり20%までなら減額される可能性があるということです。
たとえばですが20%減額されたうえに翌月払いの会社だとすると、お金の工面に苦労することが予想されます。
もちろん労働契約通知書にはその旨が記載されていますし、説明も受けることになりますが入社した後に気づいても遅いのでよく調べておく必要があります。
有給消化と次の職場の給料
前職の有給消化をした直後に新しい職場に転職するのが、おそらく1番スマートなやり方ではないでしょうか。
この場合であれば、入社初月には前職の有給消化分の給料が入ってきます。
そのため転職先が「翌月払い」だったとしても、前職の有給消化分でなんとか対応できるはずです。
実際数年働いていたのであれば有給は20日前後は残っているはずなので、通常の給料と同額くらいはもらえるものです。
それはいいな
僕はこのやり方が多いよ
僕は人事なので有給休暇の日数はいつでも確認ができますが、一般社員は見ることができないことも多いです。
有給休暇は勤続年数で付与される日数が毎年違います。
だんだん増えていく仕組みなので、ホワイト企業でもない限りは有給は貯まっていることが多いと思います。
転職先が翌月払いであれば、初月は前職の有給休暇分の収入をあてにすることも選択肢としてはありです。
自分の有給がどのくらいあるのかしっかり把握しておきましょう。
先に出費がある通勤交通費
最後はやや地味な部分ですが「交通費」の出費についてです。
地味とは言ってもお金がない場合、意外と大きな出費になるので注意する必要があります。
交通費のことまで考えるのか…
意外と大きいんだ
翌月払いなど給料がもらえなくても「通勤交通費」は出費があるのです。
コストパフォーマンス的に定期券を購入することがほとんどだと思いますが、その場合でも1万円から2万円の出費になります。
僕の場合は2万円ほどの定期になることが多かったです。
そしてもっと言うなら6ヶ月分の定期のほうが割引率は高くなります。
その場合は1ヶ月2万円くらいの定期だった場合、10万円前後の高額な出費になることも。
転職した直後に「そんなお金ないよ…」という人も多いと思いますが、定期で節約できる数万円は大きいものです。
まとめると収入がない状態で通勤交通費という支出があるということと、定期を買える貯金があったほうが経済的であるということです。
これらは現実的に起きる問題なので転職をする前に十分検討しておきましょう。
転職して給料がないことへの対処法!不測の事態に陥らないために
最後は対処法としてのポイントをお伝えします。
転職するだけでも大変なのに、お金のことまで心配しなければいけないのは厳しいですよね。
準備をして、できるだけリスクを減らせるようにしていきましょう。
- 転職する時に必要な貯金とは?
- 前払いが可能か転職先や転職エージェントに事前相談する
転職する時に必要な貯金とは?
まず前提として働きながらの転職活動をするものとしてお話をします。
リクルート社の調べによると、転職でかかる費用は10万円から100万円と人によりかなり異なることがわかります。
僕の経験では在職中の転職活動であれば特別大きな支出はなく、面接の服装を整えるために数万円かかったというところです。
外見に気を使う程度でした
そんなもんか
ただし気を付けてもらいたいのは、転職後の収入減とミスマッチによる退職です。
この記事のテーマとして取り上げてきた「転職時の1ヶ月目」は給料が出ないというのはよくある話です。
そのため1ヶ月以上は生活できる貯金が最低限必要になります。
そして気を付ける必要があるのは「ミスマッチによる退職」の可能性です。
転職すればゴールというわけではなく、あたらしい会社に馴染んでいけるかどうかという次の課題があるのです。
しんどい
耐えられないほどの会社だった場合は早いタイミングで退職をする可能性もありますので、それも視野に入れておいたほうが安全です。
総務省統計局の調べでは1人暮らしの生活費は約16万円です。
総務省統計局の家計調査(2022年)によると、1人暮らしの生活費は月平均で161,753円です。
引用:オリックス銀行|1人暮らし(単身世帯)の場合
辞めても生活ができるように3ヶ月分くらいは貯金があったほうがよいので、16万円の3ヶ月分で少し余裕をみて「50万円」ほどあれば少しは支えになるはずです。
転職1ヶ月目で給料が出ないこともありますが、転職1ヶ月目で退職する可能性もあるということを想定しておくのは重要なことです。
実際、退職代行サービスを展開しているアルバトロス社の調べでは、1ヶ月未満で退職代行を利用する人は約24%もいることがわかります。
前払いが可能か転職先や転職エージェントに事前相談する
どうしてもお金の都合がつかない場合もあると思います。
そんな時は給料が前払いかどうかを相談しておくのも選択肢の1つです。
- 転職先に相談する
- 転職エージェントに相談する
採用する会社なので相談に乗ってくれる可能性は高いです。
転生活動でお金が無くなるという事態はよくあるので、事情を考慮してくれることがあります。
もちろん企業に対する心象はよくないですが、背に腹は代えられないと考えましょう。
給料の前払いという形になることになるので、翌月分のことを考え最低限の前借りにとどめておくことも重要です。
僕も人事を長年やっていますがたまにこういったケースがありますし、その都度対応して断ったことはありません。
採用するコストのほうが高いからね
そういうことだね
また転職エージェントを使っているのであれば、転職エージェント経由で前借りなどの条件交渉をお願いすることも可能です。
採用されるまでは転職エージェントは親身に相談に乗ってくれるので、事情を説明してそのような対応が可能か聞いてもらうことはできるはずです。
もちろん断られることもありますが、どうしても都合がつかない時の最終手段としてチャレンジする価値はあります。
転職後の給料についてよくある質問
転職後は収入が一時的に不安定になる!最初の給料支払日を把握して備えておこう
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事をまとめます
- 翌月払いの会社に転職した場合1ヶ月目は給料は出ない
- 転職時は収入のサイクルが変わるので支出の管理を徹底する
- 最初の1ヶ月は前職の有給休暇を活用したり収入に困らない工夫が必要になる
転職はどうしても収入の空白が出来てしまいがちです。
思っていたより貰えなかったということもありますし、翌月払いということを知らずに大ピンチを迎えることも。
支出だけは毎月変わらずに発生するので、生活ができるように体制を整えておくことが重要です。
貯金しておきましょう
また、記事でもお伝えしましたが1ヶ月目で退職することになるというトラブルもあり得ます。
そういったことも頭に入れておくことで、リスクに備えておくことは現実的な問題に対処できるようになるはずです。
実際僕も転職する時は3ヶ月分くらいの生活費は貯めておくようにしていました。
そういった気持ちの余裕があると仕事にも慣れやすく、少しゆとりをもって新しい生活になじむことができるのです。
貯金ができるように、日頃から節制を心がけて無駄な出費をしないようにしてください。
よい新生活を送れるように応援しています。
この記事があなたの役にたっていれば嬉しいです。