マジで給料上がらないんだけど…
モチベーション全然ないわ
評価面談の内容が全然響かなかったことありませんか?
仕事を頑張っても給料が上がらないとモチベーションが全然上がらないですよね。
綺麗事抜きにすれば、僕たちは給料のために仕事をしています。
その給料が上がらないのであれば、将来的な計画も立てられないし前向きに考えられなくなるものです。
給料が上がらないとモチベーションを維持できない!転職する前にできること
- 給料が上がらなくてモチベーションが下がるのは当然なのでなぜ上がらないのか把握する
- ほとんどの場合は給料が上がらないのは評価制度や相手の期待を理解していないから
- 給料が上がらないことで腐るのはもったいない!今できることに集中していこう
この記事を書いている僕は、経験15年のベテラン人事でありキャリアコンサルタントの資格も持つ転職のプロです。
僕自身も事務職で給料が上がらなかった経験がありますので、体験談を交えてどう乗り越えるのかをお伝えします。
また人事としての観点から、給料が上がるポイントなども解説します。
この記事を読めば給料が上がらない時に、どんな行動をとればいいのかがわかるようになります。
ぜひ最後までお付き合いください!
給料が上がらないことでモチベーションが下がる原因とは
まずはじめに給料が上がらずモチベーションが下がる原因について解説します。
モチベーションが下がるのは、多くの場合期待していた結果ではなかった場合です。
- 期末の人事評価が思ったより低い
- 周りのほうが給料をもらっている
- 長時間働いても給料に反映されない
期末の人事評価が思ったより低い
人事評価は1年の総決算、自分のやったことに対するフィードバックをもらうタイミングです。
自分なりには頑張ったと思っていても、上司からの評価は想像より低かったということも。
人事評価については、上司とのズレがあるので納得がいかない人が多いのですが、モチベーションが下がる要因です。
僕も経験あります
萎えるなー
このガッカリするような評価結果のズレについては、半分以上は上司に原因があります。
1年間の中で「今どんな評価なのか」ということを伝えていないからです。
本人としては仕事を頑張っていて、結果も出しているつもりなのに蓋を開けたら給料が上がらないのはショックを受けてしまうもの。
僕も評価が思ったより低くてショックを受けたのをよく覚えています。
アデコ社の調べでは人事評価に不満を持つ人は約62%もいます。
過半数を超える人が人事評価について何らかの不満を抱いているのです。
人に評価されて、それが自分の見立てより低ければ納得もできないしモチベーションも下がってしまいます。
長時間働いても給料に反映されない
長時間働いても給料に反映されないと、モチベーションは下がります。
残業をして他の人よりも頑張っているのに、その分の見返りがないのは辛いものです。
しんどい…
残業代が出ないのはしんどいですね
ちなみにみなし残業を導入している会社の場合は、みなし残業分はいくら残業をしても残業代はでません。
30時間から45時間でみなし残業を設定していることが多く、みなし残業がある会社は残業しても追加で収入が増えにくいです。
また、人事評価の観点で考えても残業をしているのに評価されず、報酬制度に反映されないのはモチベーションが下がります。
内閣府の調べでは、長時間働く従業員に対して上司はポジティブなイメージがあると回答しています。
労働時間が長い人ほど、上司は長時間残業の人に対して「頑張っている人」などポジティブなイメージを持っていると感じている。
引用:アイデム|残業をしないことに対し、「人事評価では考慮されていない」企業が7割超-「ワーク・ライフ・バランスに関する個人・企業調査」(内閣府)
一方でその長時間労働が評価されなかったり、報酬に反映されなければ意味はないです。
僕は人事として仕事上、評価に関わることが多いですが残業時間が評価されることはほとんどありません。
長時間労働する人よりも、効率的に成果を出す人が評価されやすいのはどんな会社でも同じだと考えます。
周りのほうが給料をもらっている
周りの同僚や先輩など、身近な人間が自分よりも多く給料をもらっているとモチベーションはガクンと下がります。
飲み会の席での話題や、ふとした時に同僚から給料の話を聞かされるのはショックなものです。
実際に給料がどれだけ支払われているのかというのは、ブラックボックスになっており人事や経営陣しか把握していないことがほとんどです。
モヤモヤするー!
そうやってモヤモヤする人が出るからね
人事目線でお伝えすると、正直他人の給料は知らないほうが幸せに過ごすことができます。
知ったところで変えられないですし、給料が決まるのは単純に能力だけではないからです。
またパーソル社の調べによると、それぞれの年代で平均年収が開示されています。
年収は業界や企業規模によって様々なので、平均と比べても仕方がないもののやはり気になるものです。
同年代の平均よりも年収をもらっていないことがわかるだけで、モチベーションは下がります。
平均より自分の給料が低いだけで「このままでいいのか」という不安になってしまいます。
こちらもパーソル社の調べによれば転職理由のトップは「給料が低いこと」です。
多くの人が「自分の給料が低い」と感じて、実際に転職というアクションをしています。
給料が上がる見込みがない会社で長期間働き続けることには誰もメリットを感じないのです。
給料が上がらない根本的な原因をベテラン人事が徹底解説
ここからは給料が上がらないと感じる「前」に、そもそもの原因はなにかというところを考えるためのポイントをお伝えします。
給料が上がらない原因を把握することで、今後の打ち手を考えやすくしていくことが目的です。
原因がわかっていないと、転職をしても同じような状況になる可能性があるので注意していきましょう。
- そもそも会社の人事制度を理解していない
- 評価者が未熟で正しく評価されていない
- 会社の経営がうまくいっていない
そもそも会社の人事制度を理解していない
給料が上がる仕組みとして、人事制度の存在を知ってる人は多いと思います。
しかし人事でもない限り、人事制度について詳しく知っている人は少ないのが実態です。
僕は15年以上人事として経験を積み、中でも人事制度設計については10年近く研究と実践を繰り返してきました。
人事制度の内容を理解しないまま働いていると、頑張っても給料が上がらずモチベーションが下がるという状況になってしまうのです。
ぜひここで概要を掴んでください
知っておきたいかも
ちょっと長くなりますがポイントを抑えてお伝えします!
人事制度といっても実は3つに分かれているので、そこの関係を理解することで評価をもらうポイントがわかるようになります。
- 評価制度
- 等級制度
- 報酬制度
評価制度
評価制度はこの記事でも触れてきたように、一般的な会社であれば導入している人事制度です。
給料を上げるための1番の鍵となるのもこの「評価制度」といえます。
評価制度の目的は評価を決めて報酬に反映するためです。
基本的には1年の中で達成するべき目標を決めて、その目標を達成できたかどうかで判定していきます。
評価される項目にはこんな感じのものがあります。
評価項目 | 内容 |
---|---|
成果 | 個人の売上や成績といった数字で測れる結果についての評価項目で、ほとんどの会社で評価項目に含まれる。 |
行動 | 成果や業績につながる行動や姿勢についての評価であり、数字では表すことができないので定性的になり曖昧になる。 |
バリュー | 会社が重要視する価値観であるバリューの体現度合いで評価する項目で近年増えている。 |
評価制度とは簡単にいえば、決められた期間内に決められたゴールに到達したかを測るための制度です。
もちろんそこには人材育成の観点もあるので、そんな単純なものではないですがざっくりいうとそんな感じです。
人材育成のために目標が設定されるよ
ただここで重要なポイントがあります。それは目標設定の内容に「納得できている」かということです。
会社によっては上司が勝手に決めたり、会社が決めたりするケースもあり「自分ごと」にならない場合も多くあります。
特に年間の目標も知らずに働いていたりすれば、評価結果と自分の期待がズレることは当然です。
評価制度で重要なポイントは、「何をクリアすれば評価されるのか?」ということを上司と握っておくことです。
そうしないと上司も適当に評価して逃げるからです。
等級制度
等級制度は評価制度に比べると、あまり認知度は高くないと感じます。
日常的に使うものではないことと、会社によって全然違うから共通の話題にはなりにくいのかもしれません。
等級制度を一言でいうと、社内の格付けです。
誰が偉いとかの分類ではないですが、権限のレベルや影響を与える範囲が等級制度で決まっていきます。
等級制度のイメージはこんな感じですね。
管理職 | 6等級 | 取締役 |
管理職 | 5等級 | 部長 |
管理職 | 4等級 | 課長 |
一般社員 | 3等級 | 社員 |
一般社員 | 2等級 | 社員 |
一般社員 | 1等級 | 社員 |
役職がセットになっていたり、分かれていたりするのは会社によってバラバラです。
細かい部分は省略しますが、重要なポイントとしては等級には判定があるということです。
どういうこと?
等級判定というのですが、その等級に相応しい人物なのか?という判定です。
評価制度の期間は1年程度ですが、等級判定については入社から全ての期間です。
その期間において、等級「らしい」行動や姿勢ができていたのかというのが基準になるのです。
等級を上げることは評価が良いということなので、間接的に給料を上げることにつながります。
等級を上げるメリットはあります
等級を上げるために意識するべきことは、等級の定義です。
言い換えると求められる「役割」は何かということです。
それぞれの等級には必ず定義が設定されています。その等級の定義を満たすことができれば昇格の機会が得られるでしょう。
一方で等級の定義を知らずに仕事をしていれば、いつまでも同じ等級でウロウロすることになります。
報酬制度
最後に説明するのは報酬制度です。
報酬制度とは簡単に言えば、給料の内訳です。
基本給 | 給料のベースになるのが基本給です。原則等級によってきまっており従業員の報酬の基礎であり、賞与や残業代のベースになることもあります。 |
能力給 | 従業員の能力やスキルに対して支払われる給料。勤続年数で上がりやすい性質があるので年功序列になりがちです。 |
職務給 | どんな職務で仕事をしているかで支払う給料が変わる性質があります。役職者は高くなったり責任や影響の大きさで変わります。 |
賞与 | 定期的に払われる給料とは別に支給されるのが賞与です。基本給がベースになっていたりするので評価が高い人が高くなる性質があります。 |
手当 | 残業代が1番有名ですが、他にも家族手当や住宅手当など企業の価値観に知った手当が設計されていることが多く会社ごとに特徴が出る部分です。 |
報酬制度は会社が目指したい姿を反映しているものであり、価値観や経営方針が色濃く出ています。
例えば賞与は支払いをする義務がないので調整弁として扱われます。
賞与の比率が大きい会社は、景気が悪い時には給料が激減するリスクがありますしそういった考え方の経営方針だということです。
結構そういう考え方の経営者います
残念すぎる
また能力給というのはスキルや能力といった目に見えにくいものを対象にしているので、年功序列的な運用になりがち。
能力給が存在したり比率が高い会社は、いくら頑張っても時間が経たないと給料が上がらないというリスクもあります。
転職をするにしても、報酬制度を理解していないと給料が上がらずモチベーションが下がる原因になります。
評価者が未熟で正しく評価されていない
ここまでにお伝えしたように人事制度は意外と複雑です。
単純に良かった、悪かったという評価をするだけではうまく機能しません。
評価をする人のことを「評価者」というのですが、この評価者が未熟だと正しく評価されないというリスクが出てきます。
頑張ったのに
評価者も完璧ではないんだ
評価者は一般的には上司になりますが、この上司の評価に関する経験はバラバラです。
- いろんな会社で人事評価制度を経験した人
- 昇格したばかりでよくわかっていない人
- そもそも人に興味がない人
上司は本業が忙しいなかで人事評価をしなければならないため、どうしても片手間になりがち。
また大企業でもない限りは、評価者に対するトレーニングは行わないので見様見真似でやることになります。
HRBrain社の調べでは、なんと約78%もの人がその場しのぎの目標を設定していることがわかります。
評価者である上司が未熟な場合は、目標の決め方もわからないので適当になってしまうのです。
そうなると正しく評価されることはなく、思ったより評価されないということでモチベーションが落ちてしまうのです。
会社の経営がうまくいっていない
給料が上がらない根本的な原因には会社の経営が傾いているということがあげられます。
会社の業績が悪くて、原資がなければ昇給することができないからです。
これが1番深刻です
ちなみに残念ながら、会社には昇給させる義務はありません。
労働基準法では、「賃金は毎月1回以上、一定の期日を定めて」支払わなければならないと定められていますが、昇給や賞与に関する規定はありません。
引用:リクルート|10年間勤めていますが昇給も賞与も全くありません。違法では?
会社の経営が傾いて余裕がなければ、全社員の昇給を止めることも可能です。
本来は昇給する会社なのに昇給しなくなった場合は警戒したほうがいいかもしれません。
最悪の場合には倒産や解雇の可能性があります。
僕が経験したのは以下です
- 3ヶ月分の給料が未払いの状態で倒産
- 経営が傾き早期退職を募集
- 会社に余力がないので給料据え置き
このような状態の会社ではいくら頑張っても給料は上がることはないので、早めに見切りをつけて転職することをおすすめします。
知らないと10年給料が上がらないことも?会社が給料を上げたい人の特徴とは
さてここからは、会社はどんな人だったら給料を上げてくれるのかということについてお話しします。
これは僕が人事として長年経営者を見てきた知見や、8回の転職経験によるものです。
結論としては、コミットしてくれる協力的な人が評価されやすいということです。
- 会社に協力的で将来を担ってほしい人
- わかりやすい成果をあげて貢献した人
会社に協力的で将来を担ってほしい人
会社にはいろんな人がいます。
その中で会社として報酬で報いたいと思える人物は協力的な人物です。
言い換えると会社のことが好きな人ですね。
正直なところみんな同じ方向を向いている理想的な会社は、現実的にはあまり多くありません。
採用された時は優秀そうな人材でも、数年働くとパフォーマンスが下がる人もいます。
パフォーマンスが下がるだけならまだしも、周りに悪影響を及ぼす存在も。
- やる気を失った働かないおじさん
- コミュニケーションを遮るお局おばさん
- いろんな人を困らせちゃうモンスター社員
問題がある社員が一定数いるなかで、会社の方針に共感してくれて協力してくれる人は貴重なのです。
人事や経営者の好感度がすごく高い
貴重な人材なんだね
そのように会社のことを好きでいてくれる人のことを、人事界隈ではエンゲージメントが高い人といいます。
「エンゲージメント」とは社員と会社との間での確固たる信頼関係を意味します。社員は会社に対して貢献することを約束し、会社は社員の貢献に対して報いることを約束します。
引用:リクルート|「エンゲージメント」という高いレベルを目指して
会社の経営は優秀で影響力のあるリーダーがいることが不可欠です。
エンゲージメントの高い従業員は将来的に、会社のリーダーになってくれる可能性が高いので早いタイミングで抜擢されることもあります。
ある意味でお気に入り人事的な要素もありますが、会社の方針に共感してくれて協力してくれる人材は加点されやすく給料も上がりやすいのです。
わかりやすい成果をあげて貢献した人
給料を上げるためには、普通の頑張りではダメです。
評価制度では普通の頑張りは、期待通りという評価になることが多く給料はその場合上がらないか微増です。
経営者が従業員のことを考えてくれている場合は、期待通りでも物価上昇分くらいは上げてくれたりします。
え?そうなの?
普通の頑張りは給料分って考え方が多いね
これが一般的な評価ランクを決めるための基準です。
SS | 最高レベル |
S | 期待を大きく上回る |
A | 期待を上回る |
B | 期待通り |
C | 期待を少し下回る |
D | 期待を下回る |
E | 最低レベル |
上記だと7つですが5つだったりすることも。
普通に頑張って仕事をこなしたら期待通りの「B」になることが多いです。
給料を上げるためには、期待を超えるA以上でないといけません。
きつい気がする
会社にとってわかりやすく、ずば抜けた成果を出した人はA以上がつきやすく給料が上がりやすいです。
言ってしまえば成果がしっかりと出ていて、誰が見ても頑張ったと言えるような結果が出ていればA以上をつけやすいのです。
上司としては、プラスの評価には何かしらの理由が必要になります。
ここで重要なことは、評価制度の項目でもお伝えしましたが、上司と目標を握る、つまり期待値をすり合わせることです。
的外れな成果は期待からズレているので、評価したくてもできないのです。
給料上がらないから辞める?今の会社で取り組める対処法とは
ここまでは、給料が上がりやすい人の特徴をお伝えしてきました。
給料は簡単には上がらないというのが結論です。
給料を上げること以外で自分にとってプラスになることはあるので僕が実践してきたことをお伝えします。
- 現職で経験を磨く
- モチベーションに頼らず自分の目標を目指す
現職で経験を磨く
働いていると、給料などの待遇に目がいきがちです。
ですが、給料以外にも僕たちは会社にいることでいろいろな恩恵を受けています。
職場環境や成長機会など、その会社でしか経験できないことなどです。
人事界隈では給料以外のこのような報酬を「トータルリワード」と言います。
ぶっちゃけ給料だけの理由で転職したら、他のトータルリワードが無くなったという失敗例も多々あります。
僕もそれで失敗したことがあります
トータルリワードって大事なんだ
転職を考える時には気をつけてもらいたいところですが、言いたいのはそこではありません。
給料が上がらないのであれば、その会社でしか経験できないことを全て経験していきましょうということです。
僕は8回転職していますが、転職回数の分だけ知見が増え市場価値も上がっています。
給料が低いからと辞めてしまうと同じようなミスマッチにつながることも。
トータルリワードを考えて、得られているものを意識すると給料が上がらないストレスが緩和されます。
また給料以外のことに意識を向けられるようになれば成長につながることもあり結果的に給料アップを狙えることもあります。
モチベーションに頼らず自分の目標を目指す
僕は給料が上がらない時期にMBA(経営学修士)と国家資格キャリアコンサルタントをとりました。
ぶっちゃけ給料が上がらない仕事へのモチベーションはゼロに近い状態でした。
そんな中で、MBAとキャリアコンサルタントがとれたのは、自分のあるべき姿であるキャリアビジョンがあったからです。
キャリアビジョンは将来、「自分がこうなりたい」と思い描く理想像、願望、目標のこと。将来設計に役立てるために、自分の状況を考慮したり、実現性を加味したりする必要はありません。
引用:マイナビ|キャリアビジョン
キャリアビジョンというと、なんだか難しそうな印象を受けるかもしれませんが、シンプルに「なりたい自分」だと考えてください。
僕が考えたキャリアビジョンである、当時のなりたい自分というのはこんな感じです。
- 経営も理解している人事のスペシャリスト
- 国家資格キャリアコンサルタントでもあるキャリアのプロ
- 人事の中でも突き抜けたキャリアを持っている
結構いろいろやりたかったんだ
実はそこそこ実現している
給料が上がらなくてモチベーションが下がっていた時期でも、人生という単位で考えると会社での昇給なんてどうでもよくなります。
通過点でしかない会社でどう過ごすかのほうが重要ということに気づいてからは、MBAやキャリアコンサルタントの取得に集中しました。
どちらも数年単位で頑張らないと取得できないし、取得できる確約もないけど、なりたい自分があったから実現できたのは事実です。
僕のMBAの恩師である松本孝利氏は「最高の人材は継続して学び続けることができる人」と教えてくれました。
また学長である大前研一氏は「モチベーションなどは存在しない、自分が成すべきことを成すだけだ」と仰っていました。
この2つの言葉は僕に響きましたし、長年人事をしていますが本質をついていると感じます。
給料が低くてバカバカしいと感じる現状から脱却する方法
ここからは給料が上がらない現状をバカバカしいと感じる状況から、抜け出す方法をお伝えします。
これも僕が実践して効果があった内容だけお伝えします。
給料が上がらないという状況で腐るのが1番もったいないしです。
- ストレスをエネルギーにスキルアップ
- 隙間時間で副業をはじめる
- 割り切って転職活動をはじめる
ストレスをエネルギーにスキルアップ
抜け出す方法の中で、僕が特におすすめするのはストレスを「エネルギー」に換えることです。
僕はずっとブラック企業で働いていたので、ストレスをいつも感じていました。
給料が上がらない時期も長く、人生を諦めるような感覚になったこともあります。
結構どん底を経験したんだよ
ブラック企業怖すぎる
ただ、長年ストレスと向き合ってきた僕はストレスの扱い方スキルが向上しました。
ストレスはそのままだと自分のメンタルにダメージを与えるだけの存在ですが、エネルギーに換えることもできます。
ストレスを感じることで、そのストレスを乗り越えるためにできることをやろうと考えるようになったのです。
僕を突き動かしたのは「こんなはずじゃない」という強い気持ちでした。
ストレスをバネにしたよ
MBA(経営学修士)も国家資格キャリアコンサルタントもおそらくストレスがなければ取ろうと思いませんでした。
ストレスを感じたから、ストレスを感じる自分に気づくことができたので、自分のありたい姿の輪郭がちょっと見えたのです。
結果的にブラック企業や給料が上がらないストレスのおかげで、数年後に給料を上げることができました。
僕の経験上ストレスがなく、現状に満足している時期は振り返ると何も変わっていません。
本当にやばいのはその時期かも
給料が上がらないしモチベーションが上がらないという時期は、実は成長をするためのタイミングなのかもしれません。
なにか1つでいいので将来収穫するための「種まき」をはじめることを強くおすすめします。
なにかを変えるのは行動だけであり、時間や年齢を重ねることで解決することはほとんどないからです。
隙間時間で副業をはじめる
現実的な選択肢として隙間時間に副業を始めるということもおすすめです。
物価ばかり上がって給料が上がらないのは正直どこの会社でも同じような状況です。
満足がいく収入を得るためには、収入の柱を何本か持たなければいけないのが日本の現状です。
本業だけじゃダメなのか
ジリ貧になるよ
そもそもVUCA時代と言われている現代では、会社の将来もよくわからないのが実際のところです。
経営者でさえ来年のことは見通しがつかない状況です。
そういった背景から国は副業や兼業を推奨しており、「会社に依存しないで自分でキャリア考えてね」と丸投げのような状況です。
厚生労働省の調べでは副業をする人は少しずつ増えているのがわかります。
ただし副業といっても気軽に始めるのではなく、自分の自由時間を副業に全部使うくらいの覚悟で始めなければ良い結果は得られません。
本業以外で仕事をするというのは、習慣を変えるということです。
相当きついのは間違いないですし、僕も副業をしていますが趣味の大半は捨て人付き合いも諦めました。
ただ副業を継続できる習慣や、マインドを身につけることができたら間違いなくビジネスパーソンとして何段階も成長しているはずです。
副業で手に入るものはお金だけではなく、自分をコントロールする力や本業以外のスキルといった自分の市場価値を高めるものばかり。
副業がきっかけでキャリアアップする人もいますし、今後の日本はそういったケースが増えてくると人事としても感じます。
割り切って転職活動をはじめる
最後は割り切ってしまって、転職活動をはじめるということをおすすめします。
そんなありきたりなこと、と感じたあなたは少し勘違いしているかもしれません。
ここまでお伝えしてきた、スキルアップや副業とはまったく方向性が違うのです。
転職活動は「転職したいな」と軽い気持ちで実現するような簡単なものではありません。
人生をかけてターニングポイントをつくりにいく行動が転職活動です。
適当な気持ちで現状から逃げようとすれば、ミスマッチのトラップにひっかかりジョブホッパーになってしまうリスクが高まるだけです。
転職は慎重に考えていきましょう
カジュアルにいったらだめなんだな
ポンポンと転職できる世の中であれば、フラッと転職してもいいですが日本の転職市場はそこまで甘くありません。
転職活動をはじめるということは、これから先どうなっていきたいのかという、自分と向き合うことに集中することとイコールです。
その中の手段として面接や企業への応募という行為があるのです。
- 自己理解
- 企業理解
- 仕事理解
僕たちのようなキャリアコンサルタントがキャリアの相談を受ける時には上記のような項目をベースに、本人がどうなっていきたいのかということについてアドバイスをします。
転職をすることがゴールではなく、転職活動を通じて自分を知りどうありたいかというキャリアビジョンをつくることがとりあえずのゴールです。
そのため、別に現職のまま転職をしなくてもよい場合もあります。
大事なことは「今なにをするべきか」ということに気づくことであり、転職そのものではありません。
もちろん転職先でやりたいことが叶いそうな場合は、思い切って動いてしまってもいいでしょう。
給料が上がらなくてもモチベーションをギリギリ維持した体験談
ここでは僕が給料が上がらなかった時期をどう過ごしたのかについてお話します。
記事でお伝えしてきたことではありますが、個人的に感じていたことや考えていたことをお伝えできればと思っています。
- 自己投資して将来の収入を上げるために頑張った
- 仕事を割り切り副業にリソースを割いた
自己投資して将来の収入を上げるために頑張った
僕は人事という事務職が本業です。
事務職は給料が上がらなくて本当にきついというのが正直な感想です。
もともと営業職だった僕は、頑張ったら頑張った分だけ収入が増える仕事が楽しいと感じていました。
しかし人事にキャリアチェンジしてからは、ずーっと横ばいで給料はほとんど上がらない状況が続きました。
給料上がらないときついね
やる気をキープすることが課題でした
パーソル社の調べでは、事務職は統計的に給料が低く上がりにくいということがわかっています。
事務職は会社からコストしか生まないという扱いを受ける存在であり、そんな職種の給料を上げようとする経営者は少ないのです。
それがわかったのは人事にキャリアチェンジしてから。
このまま僕は低い年収でやっていけるのか?という不安が常にあり、将来のことをいつも悩んでいました。
ただ節約のおかげか自分の手元には多少の貯金があり、それを元手に投資を始めようと考えます。
投資はポピュラーなお金を増やす手段です
ただなんの知識もない僕は何に投資をするべきかわかりません。
色々考えた結果、1番リターンがありそうな投資対象は「自分」なのではないかという思いに至りました。
直接お金が増えるわけではないですが、MBA(経営学修士)やキャリアコンサルタントを取得した人事であれば差別化できるしよいのではと考えたのです。
働きながらMBAやキャリアコンサルタントを取るのは死ぬほど大変でしたが、おかげで今では日本では7%くらいしかいない700万円台になることができました。
年収700万円台の割合は男性で7.1%、女性で1.7%と大きな差があります。さらに、年収700万円以上の男性は23.9%なのに対し、女性は僅か4.8%です。
引用:マイナビ|【男女別】平均年収と年収700万円の割合
仕事を割り切り副業にリソースを割いた
もう1つのエピソードは、給料が上がらない時期に副業を頑張ったことです。
資格やスキルアップはある意味でインプットであり、価値を生み出すアウトプットをしない限り収入は増えません。
MBAやキャリアコンサルタントをとった僕は副業をはじめて収入を上げていこうと考えたのです。
勉強ばかりしててもお金は増えないからね
副業やってみたいな
副業をするうえで僕が意識したことは、お金を稼ぐことではなく、自分でお金を稼ぐ力を身につけること。
同じような言葉ですが全然違います。自分でお金を稼ぐことは簡単ではなく、世の中のサラリーマンはほとんど経験はありません。
簡単にいえば誰かに雇われるのではなく、自分で仕事をつくるというイメージです。
なので時間を切り売りするアルバイトや兼業ではなくて、スキルや経験が身について、将来的に独立も可能なブログを選びました。
今すぐお金がほしいわけではないですし、そこまで収入に困っているわけではないのですが、給料が上がらない今のご時世はいつ何があるかわかりません。
サラリーマン以外で、自分で収入をつくることができれば会社の評価にモチベーションを左右されることなく、やりたいことに集中できます。
なにかに依存した状態は危険だと思ってます
僕は誰かに評価される環境から卒業したいと思っているので、その実現のためにサラリーマンをしながら副業で稼ぐ力をつけていこうとしているのです。
だから、会社の仕事はある程度割り切らないとやっていけません。
残業や人付き合いは避け副業にコミットすることで、少しずつですが自分のなりたい姿に近づいていると感じます。
僕のような場合はサラリーマンとしてのキャリアアップはある程度諦めなければならないので、本業で昇給したいと感じている場合にはおすすめできません。
給料についてよくある質問
給料は上がらないのに物価は上がる…!サボるより自分の成長に目を向けよう
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事をまとめます
- 給料が上がらなくてモチベーションが下がるのは当然なのでなぜ上がらないのか把握する
- ほとんどの場合は給料が上がらないのは評価制度や相手の期待を理解していないから
- 給料が上がらないことで腐るのはもったいない!今できることに集中していこう
給料が上がらない時期は長くサラリーマンをやっていると必ずあります。
転職や職場内での異動など、給料が上がらなくなってしまうきっかけはいくらでも存在するのです。なんなら上司との相性次第です。
また評価制度を理解せずに仕事をしていると的外れなところに頑張ってしまうので、無駄な労力を使うことになってしまいます。
仕事の効率は大事です
相手が何を求めているか、どういう役割を期待されているのかを上司や人事制度を理解することでよく理解することがポイントになります。
それでも給料が上がらないのであれば、会社に原因がある可能性が高いので転職したほうがサクッと給料が上がる可能性があります。
さらに言うなら給料が上がらない時期にあがいて、何も変わりそうにないのであれば変に焦るよりは転職エージェントなどに相談しながら自分のキャリアビジョンをつくっていくほうが有意義です。
給料が上がらないからという状況に腐るのではなく、なぜそこでモチベーションが下がってしまうのか?という自分の価値観や感情に向き合うことをおすすめします。
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